《異世界モンスターブリーダー ~ チートはあるけど、のんびり育しています ~》プリズン・ブレイク

一方、同刻。

ソータ奪還作戦を企てていた仲間たちは監獄塔付近の地面の中にいた。

「ユウコさんから連絡が來たッス! ソータさんが捕らえられている部屋は監獄棟8階のB室スよ!」

ユウコの眷屬であるヒトダマからメッセージをけ取ったシエルは、事前に用意していた地下トンネルの中にっていく。

「まったく……カゼハヤめ……。何処までも世話の焼けるやつだ……」

「うふふ。こんなにワクワクする経験は100年振りくらいかもしれません」

監獄塔に続くトンネルは1週間という歳月をかけて作り上げたものである。

ノームの特を活かしたシエルがコツコツとを掘り、水魔法を用いたレミスが凍らて地崩れを防ぐことによって全長100メートルにも渡るトンネルが完していた。

「ユウコ様たちも無事でいると良いのだが……」

「とにかく今は信じるしかないッスね。先を急ぎましょう」

アフロディーテ、ユウコのチームがソータが捕らえられている部屋を特定して、シエル、ロスト、レミスのチームがトンネルを通ってソータを奪還する。

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順調に作戦が進めば1時間もしないにソータを救うことが出來るはずであった。

「――くな。お前たち」

監獄塔に侵してから間もなくすると1人の男に呼び止められる。

監獄塔に勤務する看守たちは、元騎士団所屬の肩書も者が多く、人間の中では強力な戦闘能力を持っていた。

「見ない顔だな。どうしたその服? 土だらけではないか」

看守たちの制服を用意したのは、裁が得意なロストだった。

しでも作戦の功率が上がればと夜なべして作したロストの制服は、看守たちか著ているものと全く見分けのつかないクオリティを誇っていた。

「配屬を言え! 返答次第では貴様らもそのまま監獄送りとなるぞ!」

屈強な男は剣を抜いて、シエルたちの行く手を阻んだ。

単純な戦闘能力で言うとシエルたちの側に大きく軍配が上がるだろう。

けれども、迂闊に騒ぎを大きくしてしまうと仲間を呼ばれかねない。

シエルたちは、迅速かつ的確に敵を仕留める必要があった。

「ロストさん! 出番ッスよ!」

作戦を指揮するシエルはこういった不測の事態に関しても想定していた。

「――おうっ」

シエルの指示をけたロストはスカートの裾を思い切り捲り上げ――。

に著けた黒のレース下著をにする。

「な、なにぃ――!?」

看守の男は唖然としていた。

何故ならば――。

ロストのに著けている黒下著は、最初から下著としての機能を放棄しているとしか思えないような煽的なデザインのものだったからである。

(……カゼハヤ。お前から貰ったエロ下著がこんなところで役に立つとはな)

外見だけで判斷すると『正統派の』と言っても過言ではないロストのルックスは、黒のエロ下著の魅力を一層強化するものだった。

「今ッス! レミスさん!」

男の視線が釘付けになった隙をシエルは見逃さない。

「――了解しました」

シエルの指示をけたレミスは男の視界にらないようスッと背後に回ると、自の能力を使って一撃で看守の意識を奪い取る。

バタリッ。

グゥ……グゥ……。

その間、僅か2秒。

ロストの仕掛け&レミスの能力のコンボは、ソータ奪還作戦のために編み出した必勝法であった。

「レ、レミスさん。この人……本當に寢ているだけなんスよね?」

外傷1つ負わせることなく意識を奪ったレミスの早技は、鮮やか過ぎて逆にシエルを不安にさせるものであった。

「ええ。わたくしの持つ《天候作》の加護で周囲の酸素を奪っただけですから。1時間もしないに起き上がると思いますよ」

「「…………」」

爽やかな笑顔を浮かべながらもレミスはサラリと恐ろしいことを言ってのける。

その時、シエル&ロストは絶対にレミスだけは敵に回さないようにしようと心の中で誓うのだった。

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