《異世界モンスターブリーダー ~ チートはあるけど、のんびり育しています ~》ルーミルとの再會

明くる日の朝。

そのチャンスは思いがけないタイミングで俺の足元に転がり込んできた。

「なんだろう。今朝はやけに人が多いな……」

俺が働いている『魔王軍第三食堂』は席數400ほどの超大規模な職場なのだが、普段は100席と埋まることがない。

それというのも『新生魔王軍』は『舊魔王軍』と比べて所屬人數が10分の1程度で深刻な人材難に悩まされているからである。

「なぁ。あそにいる奴ら第一師団のメンバーじゃないか?」

「ウソだろ……!? アイツら『第二食堂』を使っているんじゃなかったのかよ!?」

魔王城には現在3つの食堂がある。

第一食堂は魔王軍の中でも限られた幹部だけが、第二食堂は魔王軍のエリート兵士だけが、第三食堂は全ての団員が使用できる

席數に関しては 第一食堂 < 第二食堂 < 第三食堂 となっているが、出される料理の質に関しては符號の向きが逆になる。

分かりやすく言うと、第一食堂が完全予約制のフランス料理店だとしたら、第三食堂は誰でも気軽に店できるファミリーレストランというじである。

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「……すまないな。今日は第二食堂のシェフが調を崩したというので、こちらを使わせてもらう」

ルーミル・フォンネル

別 :

年齢 :388

そのの名前を見た瞬間、俺の心臓はトクンと高鳴った。

ルーミル……だと……!?

間違いない。

がセイントベルに『悪魔の使徒』を引き連れて襲撃した首謀者である。

手塩に育てたアダマイトゴーレムが一瞬で破壊された記憶は、今でもトラウマとして殘っている。

かつて魔王軍の第一師団の師団長を務めていた彼とこんなところで再開するとは思わなかったぜ。

「おい。そこのお前」

「……は、はい!」

これはまずい! 流石にジロジロと見過ぎたか!

ギロリと睨んだルーミルはこちらに対して手招きしていた。

「な、なんでしょうか」

「初めて見る顔だな。名をなんと言う?」

間近で見ると凄い人だな。この人。

以前に會った時は気が付かなかったが、のラインもしっかりと凹凸が付いたじでセクシーである。

「はい。私の名前はロスト。ロスト・トリザリティです。所屬は魔王軍の第三給仕部。現在はユウコ様の元で働いております!」

何も気遅れすることはない。

今の俺は立派な新生魔王軍の一員。

を張ってけ答えすれば、正を疑われるような事態は避けられるはずである。

しい娘だ。気にったぞ」

「えっ……。あのっ……」

ルーミルの手が優しく俺のでる。

何故だろう。

同じようなことを昨日エロオヤジにされた時は、すかさず手を払うことが出來たのだが、今回は無抵抗なままれてしまった。

ヴィシャスのようなエロオヤジにられるのは罰ゲームだが、ルーミルのようなられるのは悪い気分はしない。

「ロストよ。今晩、ワタシの部屋に來るがよい。たっぷりと可がってやろう」

に舌を這わせながらもルーミルは告げる。

相変わらずに彼の手は俺のでたままであった。

もしかするとこれは……千載一遇のチャンスなのでは!?

だってそうだろう?

俺にとっての課題はどうやって魔王城の『玉座の間』にるかということであった。

魔王軍師団長の中でも最強と謳われたルーミルならば絶対に『玉座の間』にる権限を與えられているはずである。

上手く彼に取りることができれば、『玉座の間』にってキャロライナを取り戻す條件を揃えることができるに違いない。

年上のられながらも俺は期待でを膨らませるのであった。

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