《ルームメイトが幽霊で、座敷。》ニートと面倒事となんでも屋

「もしかして、これって來たんじゃないか?!」

「なんだー仕事かー。それじゃ私はクリアしとくわ」

「お前も行くんだよー!」

どういう原理かはしらんがおれは幽霊をつかむことができる。もう一度言おう、どういう原理かは知らん。

まあ、恐らくこいつがいる時點で何か起きてるんだろうな、予想はつく。厄介なことに巻き込まれてしまったようで……

「はい、どうぞ」

意外とそうでないのかもしれない。

「あの……なんでも屋はこちらでよろしいでしょうか……?」

「はい、そうですよ」

営業スマイルは大切だね。ってなくらいな笑顔でかえした。そこにいたのは十五歳(あくまでもそれくらいに見えるだけ)ほどのだった。一何を頼みにここまで來たんだ?

さっそくに言ってしまうが、ここでは“通常の警察では適わない”ものならなんでも対処する。

つまり、幽霊や妖怪がそれにあたる。

一反木綿みたいな生易しいものから、ともさかろうと言った大妖怪まで、その種類は富だ。

だが、それで困っている人がいるのも事実。

てなわけで……依頼はなんだろうね?

「犬を探してしいんです!」

わんわんお!

……じゃねえよ! 數日ぶりの全うな仕事かと思ったらこれか?! 犬探しは警察でしてもらえよ!

「違うんです。急に消えてしまって……」

「……“神隠し”みたいに、ですか?」

「ええ、そうです。そう……ちょうどそんなじ……」

「ふーん、それって妖怪の仕業かねえ」

ゲームをしていた碧さんは気付くと俺の方むいて座っていた。てかくっついてきた。暑いから。あとあたってますから。

「どーいうこった?」

俺は獨り言を裝うように、碧さんに尋ねてみた。

「妖怪ってのはや生きの魂が長い年月を経てて変容していくものなのよ。簡単に言っちゃえば幽霊の進化系が妖怪、ってことかな。んで、普段ならそのままあの世にぽっくりなんだけど、妖怪としてなるってことは相當な怨念を持つわけよ。……ま、どうせそんな難しくないだろーけど」

そんなもんなのだろうか。俺はそう考えて小さくため息をついた。

というか俺は仕事があまり好きじゃない。もともとニートだったせいか、面倒事が苦手なのだ。なら、なぜ仕事を? 簡単だ、金がないから。金のためなら、まあ仕方ない働いてやるかってじになる。人間の頭脳ってのはそれくらい単純なのだ。

    人が読んでいる<ルームメイトが幽霊で、座敷童。>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください