《ルームメイトが幽霊で、座敷。》幽霊が座敷で最終兵

碧さんがどれほどすごいのかは俺にもよくわからんが……ともかく役立つのは確かだ。なんでも理由はしらんが生きてるときの運命の高さを買われたとか? まあ本人が言うから信用できないんだけどね。

「こちらでお待ちください。今おばあさまをお呼び致しますので」

「あ、はい。解りました」

ぴしゃん。障子が閉められて部屋は俺と碧さんの二人だけになった。実質は碧さんは周りの人間に見られてないから俺獨りだけってわけになる。要はぼっちだ。

にしてもこの部屋意外といろいろあるな。本棚には俺の好きな漫畫が揃ってるし、テレビもついてるときた。まるで何日も閉じ込めておくような……いや、それは考えすぎか?

「――なーんか引っかかるんだよなぁ」

「幽霊名探偵の推理のはじまりですかね」

「ふざけてんじゃないよ。この変な狀況見てもこれが普通って言えるの?」

「は?」

「……おかしいじゃん。なんで“初めて出會ったはずのアンタ”の趣味が解るわけ? 偶然じゃないよね? だってこれマイナーだし。一巻あたり三萬部くらいしか売れてないし。萬人けしている本じゃないじゃん?」

「さらっと俺の好きな漫畫をバカにしたな?」

「さあ、どうでしょう?」

ちくしょう、幽霊ってのはみんな同じ格なのか?! 幽霊ってもうちょいお淑やかな人はいないのか?!

「いや、もう死んでるから。生前の行を私みたいに忘れてる人もいるだろーし。そうじゃなくたって幽霊みんながみんなそうとは限らんでしょ。なら呪いも起こらないし」

「呪いってメカニズムがおかしいだろ。まず幽霊と生に関わる力の正がわからん」

「そりゃ……エクスプラズムってやつよ。この前話したでしょ? まだ解明はされてないだろーけど、アメリカじゃそいつを解明して人工的に幽霊を作り上げるシステムを開発したいようよ」

「へー、自ら進んで幽霊になりたいとかわっけわかんねえ」

「なんでも『黃泉』が観たいんだってね。馬鹿ね、黃泉なんてくだらんもの見ようとするから、人間は滅びそうになるってか、數世代は発展するであろう科學も全然発展しないわけよ」

「そんなものかー」

俺はそう言いながらパラパラと漫畫をめくる。漫畫は全て新品らしい。しかしよくもまあ十年以上も前の漫畫が新品で揃っているなあ、とか思っていると障子がゆっくりと開かれた。俺は驚いて漫畫をそばに置いて、さっきいたテーブルの橫に正座しているを裝った。

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