《ルームメイトが幽霊で、座敷。》巫とカミサマの神融合(後編)
「……たしか神事警察とかあっちの方の話じゃありませんでしたっけ?」
「そうそう、そうだった。神事警察はその組織を即座に見つけた。……でもね、捕まえるには証拠が足りなかったのよ」
「証拠?」
「ソドム・ゴモラは初めこそ新興宗教としてその名を馳せていたのよ。キリスト教ともイスラム教ともユダヤ教とも異なる第四勢力としてね。そして勧と稱してカミサマと人間の神融合に適格な人間を探した」
「神融合って? なんらかの人間兵でも造ろうとしたんですか?」
「間違ってはないわね。神融合とは即ちカミサマの持つ力を人間が手にれることよ。カミサマの力を人間が手にれるにはかなりの力を必要とする。しかし、それに対応出來る人間がいるとしたら……」
「簡単にカミサマの力を手にれられる、と。なるほどねぇ、新興宗教らしいっちゃらしいけどね。どうせ『信ずれば神の力を手にする、我々は選ばれた人間だ』とでも教祖とやらは言ってたんじゃない?」
なんか小難しい話をしていたら、碧さんが割りってきた。ハブられてつまらないのは解るけど! せめてもうし待つとかないのか!
「そうそう、ほんとにそんなじの言葉でね。バカらしいでしょ? でもね、當時何千人もの人間がそれを信じたわけよ。だけど“適格者”は十數名、そのうちちゃんとカミサマの力を使えたのは七人……だったかな? けれどちゃんと“番號付け”されたのは五人だけだったと思う」
「バカみたい。何千人も試験して、ちゃんとしたやつがたった五人? 確率なんて一パーセント以下じゃない。なんで人間はそんなもんにバカみたいに金を注ぎ込むんだろうね。やってて恥ずかしくないのかな」
気づいたらハブられてるのは碧さんじゃなく俺になっていたことに気づいた――が、その時にはもう遅かった。もうり込む隙間も無かったから、笑うしかなかった。
「あれか?! これが俗に言うBOCCHI神ボッチしん?! 信仰するからおれをBOCCHIにしないでくれーっ!」
「あんたさっきより五月蝿いけどどーかしたわけ?」
「……これ、頭の病気によく効く薬。副作用が三日間シュールストレミングの臭がするってのがやばいけどね☆」
なんか割りと本気で馬鹿にされた……。というかみずきさんシュールストレミングの臭いってほぼ世界最強じゃないですか……。俺に三日間誰にも近寄るなとでも言いたいんですか……。
「まぁ、彼があんなことにならなきゃ……神治だってもっと……」
「彼?」
「ん、……あぁ。なんでもないわ。大丈夫よ」
「そうですか、まぁいいか」
そんなやり取りをしてるうちにすっかり高速を降りていたらしい。車もない山の中を延々と走ってくうちにここが普通の世界ではないことをも匂わせてしまう。
そしてゆっくりとランボルギーニは停車した。その場所は雑木林の口みたいな場所で、どうやらそこはもともと駐車場だったのか砂利が自然ではなく、人工的に敷き詰めたじになっていた。まぁ普通の場所ではないことはそれを見て明らかだった。
「……さて、仕事始めますか!」
「うぅ……、ここまで來たからにはやるぞー」
「がんばれ二人ともー」
三種三様の言葉をそれぞれに投げ、三人は車を降りた。
お薬、出します!~濡れ衣を著せられて治療院から追放された薬師さんが辺境で薬屋を開きました。極めたポーションは萬能薬と呼ばれて回復魔法を超えるようです~【書籍化コミカライズ企畫進行中】
田舎から出てきた15歳の少女メディは町の治療院で薬師として働いていた。ある日、患者が毒殺されそうになる事件が発生する。 多數の目撃者や証言により、メディが犯人とされてしまった。先輩に當たる治癒師がメディの高評価に嫉妬して陥れたのだ。 「やっぱり薬なんて危ないわ。治癒魔法こそが安全よ」 今までの功績に免じて、院長はメディを追放処分とした。しかし治癒魔法ではすべての體調不良は癒やせない。 何年も入院していた患者の難病を癒やすなど、メディは治癒師顔負けの実力を発揮していた。 治療院の評判に大きく貢獻していたのだが、彼女がいなくなると雲行きが怪しくなる。 一方、メディは新天地で薬屋を開くことにした。萬病をも治すという噂が広まり、いつしか客層もおかしなことになっていく。 王國最強と呼ばれた『極剣』の女剣士や破滅的な威力の魔法を放つ『皆殺し』と呼ばれたエルフ魔術師と、気がつけば特級戦力が集うようになった。 メディは今日も聲を張り上げる。 「お薬、出します!」 やがて治療院は新たな動きを見せるが、やはり傾き始める。 メディの薬屋は辺境を飛び出して名が知られるように――
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