《ルームメイトが幽霊で、座敷。》質の副作用

「……カミサマの暴走?」

「ええ、カミサマもそう簡単に縛り付けることもできませんしね。ある期間をすぎてしまえば質に縛られる力も弱くなってしまいますし、そしてカミサマが暴走してしまったら、死ぬこともありえる」

「……まさか」

その言葉を聞いて、俺は冷や汗が首筋を流れていくのをじた。つまり、あいつは、大沢神治は……!

そして、俺の考えを盜聴でもしているのか、班長さんははっきりとこう言った。

「そうです。……大沢神治が想っている、巫。神薙めぐみは“自らに封印されていたカミサマ”の暴走により、死亡しました」

……いや、待てよ。

「待ってくれ、班長さん。それはおかしくないか?」

「……どうしてです?」

「だって、神治とやらは『めぐみはまだ霊になっていない』って言ったんだぞ? その言葉がほんとだとしたら、班長さんが言った結論は怪しい。だって死んだ人間は極楽浄土にいくか、地獄か、はたまた現世をさまようかどれかになるからな。この碧さんみたいに」

俺がそう言って碧さんを指さすと「待ってました!」と言わんばかりに這出てきた。恐ろしいわ! 最近出番ないからってしゃしゃり出すぎだ!

「だって、暇だし。あんたのスマフォでインベーダーゲームをやろうとしたら勝手にアンインストールされてるしさ? せめてメガテンくらい殘してるかと思いきやそれも消されてる。どうすりゃいいわけ? ポルターガイストでも起こしてあげましょうか?」

「それって怖いからやめて! ……しかも、ポルターガイストとやらは夜中に布団に夜這いしにいくことでよろしいかな?!」

「だっていいじゃん。わたし座敷の如く居るんだし」

「そーだけど! しは節度ってもんを……」

「ごほん!!」

ありゃ、そんなやり取りしてたからか、班長さん怒らせちった。

「……ともかく、ここにあなたたちに來てもらった理由は、まだあります」

「えっ?」その言葉には、祐希も驚いてた。

「えっ、じゃありませんよ。まさか『カミサマの神社』にきて、カミサマに挨拶する気がない、だなんて言いませんよね?」

そう言って班長さんはとても健やかな、守りたくなるような笑顔で笑った。

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