《ルームメイトが幽霊で、座敷。》神社と油揚げと狀況把握(中編)
已む無く碧さん、祐希、俺、玲奈さんの四人は恵さんが來る迄待つこととなった。しかし、なんと言うか十月のドイツは寒い。
『冷たい』の語源は『爪が痛い』が訛って出來たものと聞いたことがあるがこの狀況だとそれも頷ける。
「胎児だ」
「……何だって?」
玲奈さんが急に口を開けたと思ったらいきなり謎の言葉を言い出した。さっきの詩にも関係したりするのか?
「……胎児はいつも怖がっている。それは……人為らざるモノであったとしたって、変わりはない」
「生まれたときは誰も怖い、って?」
こくり。玲奈さんは小さく頷いた。
「……人は寒がりだ。必ず一人では生きていけない。誰かと必ずは対になって生きていく定めだ」
定め、とは。結構大きく勇み足を出したものですね。
「胎児から人は長した? 否、そんなものならとっくに人間は自らの深みに嵌まって死ぬに決まっている。まだ種が存続しているのは、つまりそういうことだ」
……何をおっしゃっているのかさっぱり解りませんが。
「……もしかしてこの子神遷かみうつしなんじゃないの?」
「神遷? 神憑きとは何か違うのか?」
言葉だけ聞くと同じように思えるんだが。
「神憑きが“自己を保っている”ことに対して、神遷は“カミサマに神が取り込まれている”ことを指すんだよ。まぁ、悪く言えば呪い?」
「カミサマを呪いって言うなよオイ」
「でも悪いカミサマだっているよ? カミサマ全てが善神だと思ったら大間違い。むしろいいカミサマの方がないんじゃない?」
ふむ、そう言われると納得してしまう。
ならば今玲奈さんに遷しているカミサマは善神なのか、悪神なのかが気になるポイントだ。もし後者なら々厄介だな。
「もし後者ならカミサマに仕えてる神主さんが気付かない訳ないと思うがね。それにカミサマが一々別のカミサマがいる神社に行くものかな?」
「……それじゃ神遷でない、と?」
「そうとは限らない」
ますます解らない。
「だが、神遷でない理由もない。……その胎児の夢がいい意味だ」
「胎児の夢?」
「あぁ、そうだ」
「たしか夢野久作の『ドグラ・マグラ』だったっけ? その中に発表された架空の論文」
碧さんが會話に參加したということは、俺のBOCCHIが確定したことになる。大丈夫だ、もう慣れた。
「……架空の論文。オカルトに詳しくない人間はそう言うだろう。だがあれは後にカミサマと人間の共通項について論じたものとしてオカルト界の學會では正式な論文として認められている。……僕が言いたいのはそういうことだ」
つまり、何が言いたいんだ。會話が高次元過ぎてちんぷんかんぷんだぞ。
「……つまり、カミサマは胎児から変わらない存在で、裏を返せば胎児はカミサマであるともいえるんだ」
【書籍化・コミカライズ】三食晝寢付き生活を約束してください、公爵様
【書籍発売中】2022年7月8日 2巻発予定! 書下ろしも収録。 (本編完結) 伯爵家の娘である、リーシャは常に目の下に隈がある。 しかも、肌も髪もボロボロ身體もやせ細り、纏うドレスはそこそこでも姿と全くあっていない。 それに比べ、後妻に入った女性の娘は片親が平民出身ながらも、愛らしく美しい顔だちをしていて、これではどちらが正當な貴族の血を引いているかわからないなとリーシャは社交界で嘲笑されていた。 そんなある日、リーシャに結婚の話がもたらされる。 相手は、イケメン堅物仕事人間のリンドベルド公爵。 かの公爵は結婚したくはないが、周囲からの結婚の打診がうるさく、そして令嬢に付きまとわれるのが面倒で、仕事に口をはさまず、お互いの私生活にも口を出さない、仮面夫婦になってくれるような令嬢を探していた。 そして、リンドベルド公爵に興味を示さないリーシャが選ばれた。 リーシャは結婚に際して一つの條件を提示する。 それは、三食晝寢付きなおかつ最低限の生活を提供してくれるのならば、結婚しますと。 実はリーシャは仕事を放棄して遊びまわる父親の仕事と義理の母親の仕事を兼任した結果、常に忙しく寢不足続きだったのだ。 この忙しさから解放される! なんて素晴らしい! 涙しながら結婚する。 ※設定はゆるめです。 ※7/9、11:ジャンル別異世界戀愛日間1位、日間総合1位、7/12:週間総合1位、7/26:月間総合1位。ブックマーク、評価ありがとうございます。 ※コミカライズ企畫進行中です。
8 56俺はショートヘア女王が大嫌い
主人公が繰り広げるありきたりな學園ラブコメ! 學園のアイドル的存在、坂木 亜実(さかのき あみ)の本性を知ってしまった主人公が理想の青春を目指すために東奔西走する!! リア充でも非リアでもないザ•普通の主人公、荒井 海七渡(あらい みなと)は、ショートカットの美少女と付き合うという野望があった。そんな野望を胸に高校へ入學。 しかし、現実は非情。高校1年の間はただ黙々と普通の生活を送る。 2年にあがり、クラス替え。そこで荒井は、校內で知らない人はいないと言われる程の超絶美少女、坂木 亜実と同じクラスになる。 だがやはり、現実は非情だった。坂木 亜実の正體はただの毒舌ドS野郎だった……
8 136小さなヒカリの物語
高校入學式の朝、俺こと柊康介(ひいらぎこうすけ)は學校の中庭で一人の少女と出會う。少女は大剣を片手に、オウムという黒い異形のものと戦っていた。その少女の名は四ノ瀬(しのせ)ヒカリ。昔に疎遠になった、康介の幼馴染だった。話を聞くと、ヒカリは討魔師という、オウムを倒すための家系で三年もの間、討魔師育成學校に通っていたという。康介はそれを聞いて昔犯した忘れられない罪の記憶に、ヒカリを手伝うことを決める。
8 165クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!
主人公美月輝夜は中學生のころ、クラスメイトの美樹夏蓮をイジメから守る。だが、仕返しとして五人の男にイジメられて不登校になってしまう。15才になって、何とかトラウマを乗り越えて高校に行くことに! しかし、一週間後にクラスメイトと共に異世界に召喚されてしまう。そして起こる幾つかの困難。 美月は、どのように異世界をすごしていくのでしょう?的な感じです。 ありきたりな異世界転移ものです。 イラストを見たかったらなろうにて閲覧ください。ノベルバは挿し絵を入れれない見たいですね。 人間、貓耳っ娘、鬼っ娘、妖精が出てます。あとは狐っ娘ともしかしたら機械っ娘も出る予定。一応チーレム作品になる予定。あと、作者は若干ロリコン気味なので(逆にお姉さんキャラが得意でないだけなんですけどねw)比較的に幼そうなキャラが多めです。 更新は18時今のところ隔日更新してます。 初投稿作品です。
8 98一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...
中學ではバレー部キャプテン、さわやかイケメンの青木 奏太 中學時代いじめや病気を乗り越えて、心機一転高校では新しい自分になろうと心躍らす赤井來蘭 そんな2人は出席番號1番同士 入學式、隣に並ぶ來蘭に奏太は一目惚れをする 中學時代のいじめの記憶がトラウマとなり、ことある事にフラッシュバックしてしまう來蘭を懸命に守る奏太 その度に來蘭は強くなり、輝き出していく
8 78異世界イクメン~川に落ちた俺が、異世界で子育てします~
川に落ちた俺は、どういう訳か異世界に來てしまった。 元の世界に戻るため、俺は自分の手で『魔王』を倒さねばならない……という話だったのだが…… いつの間にか、俺は魔王の息子を育てる事になっていた。 いや、なんでだよとも思うけど、こうなった以上はもう仕方無い。 元の世界に帰る術を探すための冒険の準備、+育児。 俺の異世界奮闘記が始まる。 コメディ要素強めです。 心躍る大冒険は期待せず、ハートフルな展開とかは絶対に無い事を覚悟して、暖かく見守ってください。 それと34~45話にかけて少し真面目な雰囲気が漂います。 結局元に戻りますが。 ※★のついている話には挿絵が挿入してあります。 イラスト制作・ロゴ制作:トマトヘッド様 トマトヘッド様のホームページ(Twitter):https://twitter.com/starfullfull ※「小説家になろう」外部サイトのURLです。
8 181