---それから空腹との戦いを経てようやく午後の授業が終わりSHRも終わりさっさと帰ろうと帰宅の準備をして教室を後にする。初日なだけあって他の人達は親睦を深めようと遊びにったりしていた。

実はいうと俺もさっきわれた所だった。しかし、俺は丁重に斷りそのまま帰った。丸岡からもいがあったがそれも斷った。今の俺はどうしてもその気になれなかった。

有紗の事がどうしても気になってしまっていた。學校が終わって1番最初に教室を出ていった。晝休みの時の話を聞いていてやっぱりどうしても気になってしまって急いで彼の後を追おうとしたのだ。

校門を出て有紗の姿を探してみたが有紗の姿は何処にも見當たらなかった。ひょっとしたらまだ學校にいるんじゃないかとふと思い一度學校に戻ってみる。それから學校を探し回ってみた。

---それから1時間半後、結局見つける事ができなかった。すれ違いの事も想定して同じ場所を2,3回みたがやっぱり見つけられなかった。

どうやらもうとっくに帰ってしまったみたいだ。もう流石に追いつけないだろうと思い、諦めて帰る事にした。

帰る途中も有紗の事でいっぱいいっぱいだった。今凄く誤解をけそうな言い方だったがとにかく俺は彼の心配をしていた。

無事帰れただろうか？あいつらに見つかってはいないだろうか？トラブルに巻き込まれていないだろうか？

そんな事をずっと考えていながら帰っているとあの曲がり角にたどり著いた。そういえば有紗と初めて會った時の事を思い出す。

俺が弁當(結局食べられなかった)を取りに學校とは反対の方向に向かって行った時、有紗は向かい側から來た。という事は、俺ん家と同じ方向なんじゃないか？あの時の狀況から考えてその可能は非常に高い。

曲がり角を曲がり俺ん家に向かいながらひょっとしたらと思い有紗がいないか確認しながら進んで行った。

しばらく歩くと薄暗い中道にふと目を向けた。何故かは自分でも分からない。ただ、何故か嫌な予がしてきた。

この道実は、學校から結構近道になっている。でも、晝間でも不気味なくらいかなり薄暗くなっているのでここを通る人はほとんどいない。噂では危ない人達がいたりしているらしい。

俺もほとんど通った事が無いから意を決して中道にって行った。

ハッキリ言ってってみると薄暗いレベルではなかった。前は見えているが足元はあまり見えていないぐらいのレベルである。

し歩くと何か大きなものにつまずいてしまった。

「痛っ！」

もう今日だけで何回痛い目に遭っているんだ、俺。心ともに。

しかし、こんな所に何を置いてるんだ。そう思い、足元を見るとそこに信じられないものがあった。

そこには、彼---有紗が倒れていた！