《俺の高校生活に平和な日常を》第1章 #15「---無理だ!!」
一瞬彼の事を考え過ぎて幻覚を見たのかと思った。だが、どう見てもその姿は有紗そのものだった。
何で彼がこんな所に?それにさっきから全くかないのだが…
恐る恐る有紗を起こそうと肩をった時だった。
有紗の腹部が赤く染まっている事に気づいた。
「う、噓だろっ!!」
背筋がゾッとした。なんかの間違いだろう?だって、だって…
噓だ!噓だ!噓だ!噓だ!噓だ!噓だ!噓だ!
「んっ」
…今、の人の聲が聞こえた様な…ふと有紗のところを見た。
すると、微かにだがいてる様に見えた。急いで彼の元に耳を近づけ心臓の音を確認しようとした。の子にこんな事していいのか分からないが俺もかなり必死だった為、悩む間もなく元に耳を近づけた。小さな膨らみと顔がれるぐらいまで近づけた。無論、他意等無い。
心臓の音は…聞こえる!!まだ、生きている証拠だ!
次に呼吸をしているか確認する為、今度は有紗の顔に耳を近づける。何度も言うが他意は無い。
呼吸音は…微かだが聞こえてくる。だが、まだ安心できる様な狀態ではなさそうだ。これは救急車を呼ぶべきだろうか?そう思ってスマホを取り出し電話をかけようとした。
ちょっと待てよ!今彼を病院に運ぶのはマズイんじゃないか?
有紗が日本に來たのはつい最近だ。は1人もおらず知り合いもまだ見つかってないし。何より奧田もまだここら辺にいるかもしれない。病院なんかいかしたらバレてしまうかも知れない。書の冴木さんも夏目財閥襲撃事件の現場にいた証人として今はアメリカに戻っている。他の部下は奧田側の可能もあるので頼りに出來ない。
つまり、今有紗を守れる人は誰1人としていない。イヤ、いるとしたら俺だけだ。
だが俺に有紗を守れるだろうか?そんな事分かりきっている。---無理だ!!
相手は過激派のギャングだぞ。奴らは関係者を殺していってんだろ?下手をすれば俺も殺されるかもしれない。殺される?
…俺に彼は守れない!そう思った途端、プツッと糸が切れたり人形の様に無気力になった。
俺には主人公の荷は重過ぎるみたいだ。俺はただただ有紗が苦しむのをみてるしかできなかった。まだ助けられるかもしれないがその気も起きなかった。
---晝休みの時に自分が言った事を思い出した。俺に出來る事?手助けする?何も出來ないじゃないか!!
関わったら殺される?嫌だよ、まだ死にたくねぇよ!自分の命の方がかわいいに決まってる!!!
俺はを震わせながらようやく立ち上がる。ゴメン、恨むなら好きなだけ恨んでくれ!!
そして、俺は涙ぐみながらその場を後にした。
モテない陰キャ平社員の俺はミリオンセラー書籍化作家であることを隠したい! ~転勤先の事務所の美女3人がWEB作家で俺の大ファンらしく、俺に抱かれてもいいらしい、マジムリヤバイ!〜
【オフィスラブ×WEB作家×主人公最強×仕事は有能、創作はポンコツなヒロイン達とのラブコメ】 平社員、花村 飛鷹(はなむら ひだか)は入社4年目の若手社員。 ステップアップのために成果を上げている浜山セールスオフィスへ転勤を命じられる。 そこは社內でも有名な美女しかいない営業所。 ドキドキの気分で出勤した飛鷹は二重の意味でドキドキさせられることになる。 そう彼女達は仕事への情熱と同じくらいWEB小説の投稿に力を注いでいたからだ。 さらにWEB小説サイト発、ミリオンセラー書籍化作家『お米炊子』の大ファンだった。 実は飛鷹は『お米炊子』そのものであり、社內の誰にもバレないようにこそこそ書籍化活動をしていた。 陰キャでモテない飛鷹の性癖を隠すことなく凝縮させた『お米炊子』の作品を美女達が読んで參考にしている事実にダメージを受ける飛鷹は自分が書籍化作家だと絶対バレたくないと思いつつも、仕事も創作も真剣な美女達と向き合い彼女達を成長させていく。 そして飛鷹自身もかげがえの無いパートナーを得る、そんなオフィスラブコメディ カクヨムでも投稿しています。 2021年8月14日 本編完結 4月16日 ジャンル別日間1位 4月20日 ジャンル別週間1位 5月8日 ジャンル別月間1位 5月21日 ジャンル別四半期2位 9月28日 ジャンル別年間5位 4月20日 総合日間3位 5月8日 総合月間10位
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