《俺の高校生活に平和な日常を》第10章 #12「有紗と2人で(前編)」

---「さてさてさーて、どうしよっかなー?」

みのりいを斷られた俺は1人歩きながらこれからどうしようかと考えていた。

梓達と合流しようかと思ったが、梓達は今、お化け屋敷の行列に並んでいてけないらしい。並んでしまった以上、行かないわけにはいかないだろし、仕方ないか。

そうなると梓達はしばらく合流出來そうにない。梓も「私達、先に食べたから、食べに行ってていーよ!」とラ◯ンに書いてあったしな。

「……」

しかし困ったものだ。學園祭の中で1人晝メシを食べるのって、思いのほか勇気がいる。

周りはみんな友達とか人とかと一緒に模擬店の焼きそばとかたこ焼きとか、談笑しながら楽しそうに食べている。

そんな中、1人で黙々と焼きそばを食べる俺を周囲の人間が見たらどう思われるだろうか?

「…丸岡でもおうかな?」

そう思った俺は丸岡をおうとスマホを取り出した。たしか丸岡クラスは梓達が並んでいるお化け屋敷のはずだが、アイツ今大丈夫だろうか?

「あっ」

「ん?」

俺が丸岡に連絡を取ろうとしたそのときだった。目の前からだれかの聲が聞こえてきた。

俺はふと前に視線を移すとそこには有紗の姿があった。

「おお、有紗か。おつかれ」

「…おつかれ」

いちおう聲をかけてみると、一拍ほど間を空けてからなにか言いたそうな表を浮かべながらも返事を返した。

「和彥、アンタここでなにしてんのよ?」

「えっ?! い、いや、特に、なにも…」

そんな有紗に今なにしてるのかを問いかけられ、俺は若干慌てながらも返した。さすがに『みのりに晝メシったけど斷られて、梓達とも合流出來そうになく、仕方なく1人でいる』なんてかわいそうなこと言えるわけがない。

「ふーん、そっか」

有紗は俺の返事に特になんの疑問も持たず納得してくれた。

「あっ、そうだ!」

「?」

そんな有紗を見ていてふと俺はあることを思いついた。

「有紗、晝メシは?」

「えっ? まだ、だけど」

「なら、一緒に晝メシ食いに行かね?」

「い、一緒に?! 私と、アンタだけで?!」

「うん。そうだけど」

俺は思いきって有紗をってみることにした。

有紗は基本的に學校では1人で行することが多い。現に今も1人でうろついていたようだしな。

それに同じ食卓を囲っている間柄だし、たまには外で一緒に食べるのも悪くないと思い、ってみたのだ。別にみのりに斷られたから有紗にしたわけじゃないからな。

「しょ、しょうがないわね。どうしてもって言うんなら、別にいいけど」

「? そっか。なら、よかった」

有紗は俺のいを承諾してくれたのだが、なぜかツンデレ口調になっていた。なぜ急にツンデレ?

そんなことを思いながらも俺は有紗と2人で晝メシを食べることにした。

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