《俺の高校生活に平和な日常を》第10章 #16「今度は4人で」

---「あっ、いたいた! お兄ちゃーん、こっちこっちー!!」

「おー、今いくー!」

綴さん達と別れたあと、梓からラ◯ンをもらい、俺達は學校の中庭でようやく梓達と合流することができた。

「あっ、有紗ちゃんも一緒だったんだね?」

「えっ? あ、ああ、うん」

「……」

そこで梓は有紗が俺と一緒にいることに気がついた。そういえば有紗と一緒にいることを先に伝えるのを忘れてたな。

さっき、公衆の面前で大聲を出して恥ずかしい思いをしたせいか、有紗はなにも言わず、俺が代わりに答えていた。

「と、とりあえず梓達と合流できたし、どっか回るか」

「うん、そうだね。私、全部のお店回りたい!」

「…いや、さすがに全部回んのはムリなんじゃねーか?」

「えー、そうかな?」

それについては特にだれも気にすることなく終わり、話は學園祭のことに切り替わった。

時計を確認してみると14時半を過ぎている。學園祭は16時までだからあと1時間ちょっとしかない。

行列ができているところもあるし、殘りの時間のことを考えると全部見て回るのはほぼ不可能だろうな。

「まあ回れるだけ回ってみよーぜ」

「うん、そうだね。よーし! じゃあ早く行こ、イーリスちゃん!」

「わ、わかったから梓、手をひっぱらないでちょうだい」

「ほら、俺達も行こうぜ、有紗!」

「えっ? わ、わかった」

しかし、學園祭に出てる店は今日限りしかない。なら、できるだけたくさんの店を回ってみようと俺は提案した。

俺の提案に反対するものはおらず、むしろ梓は急かすようにイーリスちゃんの手をひっぱって行った。梓のやつ、本當に全部回るつもりでいるらしい。元気ありあまり過ぎだろ。まあいつも通りのことだけどな。

とにかく、俺も有紗に一聲かけて梓達について行った。さっき々あったせいか、返事がどことなくぎこちなかったが。

---そして俺達4人は殘りの時間で回れる限り店を回った。迷路、スタンプラリー、寫真展、ファッションショー、ダンスショー、ライブなどなど、クラスだけでなく部活で出しているところもあった。どうりで店の數が多いわけだ。

けど、どの店もクオリティはけっして低くはなかった。他の學校の學園祭も同じくらいのクオリティでやってるのかな?

そうであるなら今度、隣町の高校の學園祭みんなで行ってみようかな、そう思わせるほどに楽しかったのだ。

---そんな楽しい時間もあっという間に過ぎ、俺の、いや俺達の初めての學園祭は幕を閉じたのだった。

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