《俺の高校生活に平和な日常を》第10章番外編 #1「それぞれの學園祭(梓&イーリス編)」

---「えへへ♡ お兄ちゃんとおそろい♡」

「……」

お兄ちゃん達と一旦別れたあと、私はスマホを見ながらニヤついていました。そんな私を見てなんとも言えない表をするイーリスちゃん。

「…ブラコンが治る魔法があれば、真っ先にこの子に使ってあげたいわ」

イーリスちゃんはため息混じりにそんなことを言いました。

私も薄々わかっているつもりでした。いつまでもお兄ちゃんのことばっかり考えちゃいけないのは。

けれど最近はお兄ちゃんに対する思いが一層強くなってきていました。

洗濯する前のお兄ちゃんのパンツをこっそり嗅いでみたり、お兄ちゃんが家に居ないときはお兄ちゃんのベッドで勝手にお晝寢したり、お兄ちゃんの服(パンツも含む)を勝手に試著してみたりするようになりました。まあちょっと大きくてダボダボになっちゃうけど。

もうそれぐらい私はお兄ちゃんのことが大好きになってしまいました。もちろんイーリスちゃんも有紗ちゃん、みのりさん達も大好きです。

けど、みんなの好きとは別の好きという意味で、お兄ちゃんはちょっとだけ特別な存在なんです。お兄ちゃんの場合はライクではなくラブの方なんです。

最近のお兄ちゃんはなんだか小さい頃のカッコよくて優しくて頼り甲斐のある私が1番好きだったお兄ちゃんに戻ってきているような気がして、そのせいで私がこんな風になってしまった理由なのかもしれません。引っ込み思案なお兄ちゃんもかわいくて好きなんですけどね。

---「…梓、そろそろどこに行くか決めた方がいいと思うわよ?」

「えっ? あっ、ああ、うん! そだね。ごめんねイーリスちゃん! 次、どこ行こっか?」

私がしばらくお兄ちゃんのコスプレ寫真を嬉しそうに眺めていると、イーリスちゃんがそう言ってきました。

私はそこでふと我に返り、慌ててスマホをしまいイーリスちゃんに軽く謝罪しパンフレットを開きながら次に行く場所をイーリスちゃんと決めようとしていました。

「…ハア」

イーリスちゃんは私の慌てる様子を見て呆れるようにため息を吐きました。

「あっ!? お化け屋敷あるよ!? イーリスちゃん、次、ここ行かない?」

「…任せるわよ」

そんなイーリスちゃんを橫目に私はパンフレットを確認し、お化け屋敷を見つけ次に行く場所に決めました。イーリスちゃんはあまり乗り気ではなさそうでしたが、いつもこんなじだからあまり気に留めるようなことでもなかったので、早速お化け屋敷のある場所に行ってみることにするのでした。

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