《俺の高校生活に平和な日常を》第10章番外編 #3「それぞれの學園祭(子編〜中編〜)」
---「それにしても、まさかこんなかたちでウェディングドレスを著るなんて思わなかったわ」
私は自分の格好を改めて見ていた。最初は汚れひとつ付いていなかった純白のドレスだった。
しかし、私が走り回ったせいであちこちに土や砂利が付著してしまい、純白のドレスが汚れてしまった。
そんな格好を見て、隣のクラスの子には本當に申しわけない気持ちになっていた。あとでちゃんと謝らないと。
「あっ!? 風見さん、こんなところに居たんだー!?」
「ッ?! お、小川さん?」
そんなことを考えているとだれかが私に聲をかけてきた。振り向くとそこには後夜祭の司會をしていた小川さんがいた。
「よかったー、まだ帰ってなくって」
「ど、どうしてここに?」
安堵の表を浮かべながら歩み寄ってくる小川さんに私はなぜここにいるのか問いかけてみた。もうミスコンは終わったのだろうか?
「いやー、風見さん探してたらこんなところまで來ちゃって。諦めて引き返そうと思ってたら、ここら辺から人の聲が聞こえちゃってさ。もしかしたらと思って」
「私を、探してた?」
私は小川さんの返答にまずその疑問が浮上していた。ひょっとして大會中に逃げ出したことについて説教されるのだろうか?
「うん! これを渡さなきゃと思って」
「…これは?」
しかし、小川さんからの説教はなく、手に持っていたものを広げて私に差し出してきた。
「本當は結果発表のときにみんなの前で渡したかったんだけど、風見さん逃げちゃったし、今ここで渡しとくよ」
「あ、あの、小川さん? これって…」
私は小川さんからそれをけ取ったのだが、まだ私の頭の中は狀況整理ができておらず、小川さんに問いかけてみた。見たじタスキのようなもので『ミス菜々志乃』とデカデカと書かれているようだが。
「ああ。そういえば結果聞いてなかったんだっけ? じゃあ、改めまして…」
「?」
私がし戸っている様子を見て、小川さんは狀況を理解したのか、こほんと咳払いをひとつした。
「今年のミス菜々志乃コンテスト、優勝は風見子さんに決まりました! おめでとーごさいまーす!!」
「…ええっ?! 私が、優勝?!」
すると小川さんからの突然の発表に私は驚愕させられた。あんなに無様を曬した私が優勝?っていうことは今年のミス菜々志乃は私?!
「せっかくなんで一言コメントもらってもいいですか?」
私が驚愕しているなか、小川さんは司會者のようにエアマイクを私の方に向けコメントを促してきた。まるで表彰式ごっこでも始まったかのようだ。
「え、えっとー、ありがとう、ございます。すごくうれしい…です?」
私は仕方なくコメントすることにした。正直実がなさすぎるからうれしいのかどうかわからないんだけど。
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