《俺の高校生活に平和な日常を》第11章 #3「ゲート」
俺の目の前には歪にゆがんだ空間が存在していた。しかし、なんかどっかで見たことあるような気がする。
「…ウソ。まさか…転移ゲート?」
「えっ? 転移ゲートって…」
すると、梓が驚愕しながらそう言った。その一言で俺はふとイーリスちゃんのことを思い出していた。たしかイーリスちゃんもこの空間と似たようなものを出していたような気がする。
梓の言うことから察するに今俺の目の前にある空間は転移系の魔法。だがしかし、なぜそんなものが俺ん家の玄関のところで発現しているのだろうか?
ちなみにイーリスちゃんは今日は別の用事があるとかなんとかで一緒に居ない。まさかとは思うが、またイーリスちゃんを狙っている魔達の仕業なのか? だが、なぜ俺ん家にこんな仕掛けを? っていうかなんで俺ん家の場所知ってんだよ? 疑問を挙げるとキリがない。
「和彥!? ボーッとしてないで早くこっちに來なさい!?」
そんなことを考えていると、有紗に大聲で呼ばれた。そうだ、今考え込んでる場合じゃ…
「ッ!? ぬ、抜けねー?!」
「ッ!? なんですって?」
ねーと思いながらも転移ゲートとやらから離れようとしたが、俺の腕が抜け出せなくなっていた。むしろどんどんどんどんゲートの中に呑み込まれていく。
それはとても不思議な覚だった。なにかに引っ張られている覚は全くじないのに気がつくと肩の方まで引きずり込まれている。一中はどうなっているのか気になるが頭を突っ込めば完全に出られなくなりそうだからそれは辭めておこう。
「はあ、しょうがないわね! ほら和彥、手ー出して!? 私が引っ張るから!!」
有紗はため息を吐きながらも俺の手を取り俺をゲートから引き剝がそうと試みた。
「ッ!? イデデデデデデデデッ!?」
しかし、有紗の馬鹿力でも全くかず、ただただ俺は腕が引きちぎれそうなほどの痛みをけているだけだ。
「ちょっ、ちょっと有紗さん?! 一旦待ってもらっても…」
「はあ?! なに言ってんのよ!? アンタこのままだとそのゲートとかいうのに呑み込まれちゃうわよ?!」
「そ、それはわかってるんだけど、イデデデデデデデデデデデデデデッ!? さける!? さける!?」
それでも有紗は俺がゲートに呑み込まれないように俺の腕を引っ張るのだが、このままだと本當に俺のが裂けてしまいそうだ。一瞬、俺の脳裏にグロテスクな俺の姿を想像してしまった。これが走馬燈というやつなのだろうか?
そう思った俺は有紗を止めようとしたが、有紗は聞きれてくれなかった。一、俺のはどうなってしまうのだろうか?
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