《俺の高校生活に平和な日常を》第11章 #19「オシャレなシルヴィアさん」

「……」

部屋から出てきたシルヴィアさんを見て、俺達はシルヴィアさんをまじまじと見つめていた。

こげ茶のフレアミニスカートに白のリブプルオーバーを著て、紅い口紅やピンクのチークを塗ったり等しっかりと化粧までして、耳に小さい赤玉のようなノンホールピアスまでしているシルヴィアさんがあまりにも大人っぽく見えたからだ。

「シルヴィアさん、すっごくかわいいですね!?」

「ええ。その服裝もとても似合ってますよ!」

梓とみのりはシルヴィアさんのその姿を見て素直な想を述べた。

「そうか。ふふっ、ありがとう、アズサ、ミノリ」

梓とみのりの想を聞いたシルヴィアさんも素直に謝の言葉を述べた。

「ん? どうかしたか、カズヒコ?」

「えっ? い、いやー…」

俺がその様子を呆けて見ていると、シルヴィアさんから不意に聲をかけられ、思わず変に揺してしまった。

「まさか、私が『子力なんて皆無な』に見えたか? 言っておくが、私にだって子の心得ぐらい多心得ているつもりだぞ。化粧だってするしオシャレにだって気を使うぐらいはするさ」

「えっと、その、すいません」

シルヴィアさんが皮混じりにそう言うと、俺はつい謝ってしまった。そんなつもりで見ていたつもりはなかったんだけどな。

だが、シルヴィアさんの言う通り、俺はあんまり化粧とかオシャレとか子力が乏しい人かと勝手に思い込んでいた部分もある。

「そ、その、よ、よく、に、似合ってる、と、思いますよ」

俺はわけもわからず弁解するかのようにシルヴィアさんを褒めるが、人を褒めることなんて滅多にないし、気持ち悪がられるかもと思ってしまったせいか若干言葉に詰まってしまった。

「ふふっ、ありがとう、カズヒコ」

「ッ!?」

そんな俺の考えとは裏腹に、シルヴィアさんは優しい笑顔でけ止めてくれた。その笑顔を見て、俺はしだけドキッとさせられた。

「よし、それでは行こうか。お互い聞きたい事も沢山あるだろうし、案がてら話しながら歩こう」

「あっ、はい!」

シルヴィアさんは部屋のドアを閉めると、俺達に促すようにそう言いながら、歩き始めて行った。俺達はシルヴィアさんのあとを追うようについて行った。

---そしてその道中、俺達は自分達のいた世界のことについて話したり、逆にこの世界のことについてシルヴィアさんが話してくれたりしながら、俺達は街に向かって行くのだった。これが異文化流というものなのかはわからんが、まっ、いっか。

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