《俺の高校生活に平和な日常を》第11章 #31「やっぱり子って」

---店長さんに縄を解いてもらったことと一晩泊めてくれたことに謝しつつ、俺は酒場を後にした。シルヴィアさんの方はまだ寢ているようだから起こさずにいた。まあ昨日の件もあって顔を合わせづらいしな。

そういうことで俺はとりあえずギルドの方に向かって行った。理由は昨日、シルヴィアさんが『冒険者登録をしてきた方がいい』ということを言ってくれたのもあるが、さっき店長さんから『これ、あんちゃんのお連れさんからあんちゃんに渡しておいてくれって頼まれたんだ』と言われて渡された『晝までにギルドに來なさい』という半ば果たし狀かと思ってしまいそうなことが書かれた紙を見たからだ。多分、有紗が書いたんだろうな。書き置き殘すならもうし書いてくれてもいいと思うのだが。

酒場を出ると、昨晩のような賑わいはまったくなく、辺りの店はほぼほぼ閉店狀態になっていた。人通りもほとんどなかった。

そして、眩しいくらいに外が明るくなっていた。太がもうすぐ真上に昇るところを見る限り、そろそろ晝になりそうだ。昨晩以降なにも食べていないからしばがり腹が空いているのだが、急がないとまたなにをされるかわからんから俺は急いでギルドに向かうことにした。

---「遅い」

「…すいません」

ちょうど太が真上ぐらいにきたところで俺はようやくギルドに辿り著いたのだが、有紗達の方が早く著いており、有紗に遅いと文句を言われた。昨日の件もあり、反論などできず俺は謝罪した。けっこう急いで來たつもりなのだが。なんかいつのまにかヒエラルキーの底辺にいるような気分だ。やっぱり子ってコエー。

「アレは自業自得ですからね!? 今後は気をつけてくださいよ?!」

「はい、すいません」

みのりは昨日のような殺意のこもった微笑みを浮かべながら俺を注意した。アレは本當にただの事故なのだが、反論なんてできそうにないので俺は謝罪した。やっぱり子ってコエー。

「…私ももうちょっとおがあったら…ッ!?」

「?」

一方、梓は自分のりながら小聲でボソボソとなにか言ったかと思ったら、急に顔を真っ赤にした。我が妹ながらなにがしたいのか理解できないので俺は小首を傾げた。やっぱり子ってよくわからん。

「あんた達、いつまでもそこに突っ立ってんのよ?ほら、さっさと中にるわよ」

そんななか、有紗は急かすように俺達にそう言ってきた。気がつくと有紗はギルドのり口前に移していて、俺達は有紗の後を追うようにギルドに向かって歩いて行った。

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