《俺の高校生活に平和な日常を》第11章 #34「それぞれのジョブ」

---『こちらに手をかざしてください』

俺達のジョブを決める為にサキさんが取り出したのは占い師とかが使う水晶玉だった。

テーブルの上にボールがはまるぐらいの土臺が置かれ、その上に水晶玉を設置した。

そして、サキさんが水晶玉に向かい手のひらをかざしなにかボソリと呟くと、水晶玉から薄っすらと青白いが放たれ、S◯riのようなAIっぽいの人の聲が聞こえてきた。さっきのは起させるための準備だったのか。

「お待たせしました。準備が出來ましたので誰かお1人この玉に手をかざしてみて貰えますか?」

「なら、私が先にやる」

したのを確認すると、サキさんは俺達に水晶玉に手をかざすよう促してきた。

すると、有紗が最初に名乗り出てきた。自分から率先していくなんて意外だなあ。

「これでいい?」

「はい。そしたらその狀態で10秒20秒程待っててください」

有紗はサキさんの指示通り水晶玉に手をかざしたまま立っていた。

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『分析完了』

「あっ、分析が完了したみたいですね。これでジョブが決定しますよ」

20秒ほど経つと、水晶玉から分析完了との一言が。たった20秒で100近いジョブからその人に合ったものを決められるなんてすごいなこの水晶玉。

『貴方に該當するジョブは『銃戦士【ガンスリンガー】』他、10種のジョブになります』

すると、突然水晶玉からタブレットぐらいのサイズの畫面が浮かび上がり、そこにはズラッと文字が書かれていて、1番上で大きめに『銃戦士【ガンスリンガー】』と書かれていた。

さらにその下にはし小さく『拳闘士【ファイター】』とか『狙撃手【スナイパー】』とか『暗殺者【アサシン】』他、有紗に適しているであろうジョブが10個ほど書かれていた。

「ガンスリンガーは銃をメイン武にしながらも近接戦特化の前衛タイプのジョブですね」

サキさんは1番上に書かれていたガンスリンガーについてわかりやすく説明をれてくれた。たしかに有紗にピッタリなジョブな気がする。

「本職とは違うみたいだけど、悪くはないわね。なら、それにするわ」

「ガンスリンガーで宜しいんですね? 分かりました、々お待ちください」

サキさんの説明を聞いて割とすんなりジョブを決めた有紗。自分でも合っていると思ったからなのだろうか。

有紗がジョブを決めると、サキさんは再び水晶玉に手をかざし、またなにかボソボソと言い始めた。今度はちょっと長かった。

---「お待たせしました! ナツメアリサさんのジョブ登録が完了致しましたのでこちらをどうぞ」

それからしして有紗はサキさんから1枚の紙をもらっていた。その紙を見ると、左半分にさっき書いていたプロフィールに有紗の顔寫真が載っていた。顔寫真なんていつの間に撮っていたのだろうか。

そして、右半分にはステータス數値のようなものがズラッと書かれていた。

「アリサさんはMPとRST以外は非常に高いので、すぐに上級冒険者になれますよ」

と、サキさんは有紗のステータスを見て絶賛した。やっぱりスゲーんだな有紗は。

「それでは次の方どうぞ」

---それからみのり、梓の順でジョブの登録を済ませていった。

みのりは『魔獣使い【ビーストテイマー】」というジョブを選択した。ビーストテイマーは魔獣を召喚させて前衛で戦わせたり、後衛からサポートしたりなど、中衛・後衛のジョブのようだ。

他にも12、3個ぐらいあったが、「おもしろそう」という理由でこのジョブにしたらしい。有紗より選択できるジョブが多かったのは、ステータスが全部平均以上だからとサキさんは言っていた。

たしかに2人のステータスを見てみると、有紗より高くはないが、MPとRSTは2倍ぐらいはある。っていうか、半分吸鬼のみのりより有紗の方がステータスが高いってどういうことだ?

そして梓は後方支援に特化した『白魔師【ホワイトキャスター】』に決めた。2人に比べて全的のステータスは高くはないが、MPとRSTは飛び抜けて高い為、後方支援にはうってつけだった。さすが魔法

「それでは次の方どうぞ」

「あとは和彥君だけですね」

「がんばって、お兄ちゃん!」

「お、おう」

俺は若干張した面持ちで水晶玉の前に立っていた。いよいよ俺の番が來てしまったからだ。

「では、玉に手をかざしてください」

「は、はい」

俺は張しながら水晶玉に手をかざした。だが、それと同時に楽しみでもあった。どんなジョブが來るのか気になるからだ。

まあ俺の理想としてはやはり勇者とかがいいな。あるかどうかはわからんが、魔王を討伐しなければいけないし、それぐらい強力なジョブでないと討伐なんて難しいと思うし。

『分析完了』

手をかざして10秒ぐらいすると、水晶玉から分析完了のアナウンスがなった。ちょっと早い気もするが。

『貴方に該當するジョブは…』

「………」

俺は手に汗を掻きながら結果を聞いていた。勇者は張り過ぎるからせめて戦闘系のジョブであってしい。

『『遊び人』です』

「……え?」

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