《俺の高校生活に平和な日常を》第11章 #41「ベオウルフマンの様子が…」

---それから10分、ウーちゃんのヒット&アウェイ作戦をひたすら続けていた。

有紗が注意を引きつけ、相手の注意が向いた瞬間、すかさずウーちゃんが攻撃に転じる。

梓はバフの効果時間を気にしつつ、効果時間が切れそうになったら再度移速度上昇のバフをかけた。

みのりはウーちゃんの魔力が切れないようにある程度MPを消費したらポーションで回復していた。どうやら召喚獣を出し続ける限りMPがしずつ減っていくらしい。召喚獣は自分、もしくは主人のHPかMPどちらかが切れると消えてしまうようだ。本當の意味で一心同ということか。

「ウゥゥゥゥ」

そんなことよりもさすがのベオウルフマンもかなりHPが削られているからかさっきまでの威勢はなくなっている。殘りのHPは特殊スキルかアイテムがないと見れないようなのでどこまで減っているのかわからないが、じわりじわりとダメージはっているから多分半分以上は減らせてると思う。

このモンスターはMMORPGとかにいる『その辺の低レベルのモンスターに紛れ込んでいる高レベルの強敵モンスター』なのだろう。その辺でレベル上げしているプレイヤーでは基本勝てない。

だが、それはあくまでゲームの世界の話だ。ゲームではできないきができるのがリアルの世界だ。

今みたいにウーちゃんが相手の回りをグルグル回ったり、有紗みたいにチョロチョロ移しながら

銃で牽制したり、その場で策を講じたり、々できてしまうのだ。

だから、レベルが倍以上のモンスターでもなんとかできるはずだ。

「ウゥゥゥゥ」

「? なあ、みのり」

「はい? どうかしたんですか、和彥君?」

「なんか、様子おかしくないか?」

「様子、ですか?」

そう思っていたのだが、ベオウルフマンの様子がしおかしいことに俺は気がついた。

俺はみのりにそのことを話そうとしたが、みのりは気づいていないようだ。

ベオウルフマンは背中を丸めて小さくき聲を上げているから弱っているように見えた。しかし、俺にはそれとは違うようにも見えた。

なんというか、力を溜めているようにも見えるのだ。

「フゥゥゥゥゥ」

「ッ?! なん、だ?」

そのとき、ベオウルフマンは大きく息を吸った。瞬間、俺はなにか來る気がした。

そして、次に相手がなにをするか考えた。この狀況でモンスターが息を整えるとは思えない。もしかして…

「みんな! 耳塞いで!!」

「…えっ?」

俺は慌ててみんなに耳を塞ぐように指示した。

「ウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!」

「ッッッ!?!?!?」

俺が指示を出した瞬間、ベオウルフマンのとてつもない咆哮が森の中に響き渡った。

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