《俺の高校生活に平和な日常を》第11章 #49「2人の冒険者」

「待て。そんな警戒せんでもええよ」

「?」

俺達が音がする方に構えていると、トカゲみたいな人が俺達を落ち著かせようとした。

「ようやく追いついた」

「隨分と遅かったやないか」

「後ろで援護しようとしてたの。まあその前に倒されたけど」

「それはお気の毒に」

そのとき、草むらからフードを被った人が現れ、トカゲの人に向かって話しかけてきた。會話から察するにトカゲの人のお仲間のようだ。

「…その子、重傷みたいね」

「おう。頼めるか?」

「言われなくても分かってる」

フードを被った人は現れるや否やすぐに狀況を理解し、有紗のところに向かって行った。

「ちょっと失禮。代わって貰えるかしら?」

「え? あっ、はい」

フードの人は橫になっている有紗の前に座ると、梓に治療を代わってしいと言ってきた。梓は言われるがままにその人に治療を代わってもらっていた。

「ヒールマジック・ライフアクテビティ」

そして、フードの人は梓と同じ回復魔法を有紗に掛けた。てっきりもっとすごい効く回復魔法があるのかと思った。

「ッ!?」

そう思っていたときだった。有紗の腹部の傷がものすごい早さで塞がっていく。さっき梓がしたときは數分掛かっても塞がる気配はなかった。

しかし、フードの人は同じ魔法を使っているにもかかわらず、わずか數秒で有紗の傷を塞いだのだ。

「レベルの差やな」

「えっ?」

俺達がその景に驚いていると、トカゲの人が俺達の疑問に答えるかのように喋り始めた。

「この世界じゃあ同じ回復魔法でもレベルの差で回復量とかが変化するんや。オモロいやろ?」

「そ、そうなんですか」

こんな狀況でおもしろがっている場合ではないが、また1ついいことが聞けた。この世界にはちょっと変わったシステムがあるんだな。

「とりあえず傷は塞いだわ。今は的疲労で眠ってしまっているけど、しばらくすれば目が覚めると思うわ」

「本當ですか?! よかったー」

フードの人は治療を終えると、俺達にそう説明してくれた。それを聞いて梓は安堵の聲をらした。俺もそれを聞いて安心した。

々ありがとうございます。なんとお禮を言ったらいいか」

「かまへんかまへん。それよりギルドに今回の件報告せんといけんやろ。自己紹介がてら一緒に行こうや」

「は、はい!」

みのりが禮を言うと、トカゲの人は手を小さく手を振り、気にするなと言ってくれた。

その上、ギルドまで一緒に來てくれるようなので、2人の冒険者と共にギルドまで行くことにした。

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