《男子高校生5人が本気で彼を作ろうと努力してみる!》2話 お金がない!?

「ったく……何で俺達は今、ここで働いてるんだ?」

Cが大きなダンボールを抱えて、ぼそっと呟いた。

「しょうがねぇーだろ。皆、金無いんだから。それに今日でバイト最後だからいいじゃんかよ」

Bは答える。

こういう所はイケメンなのに……本當に見かけによらずだな。

「俺は金はあるんだけど……」

「はぁ? 今更そんなこと言うなよ。お前だって、『親のスネをかじるのやめます』と誓ったじゃん!」

そうなのだ。

Cはあの日。

つまり、合コンに行くことになった日。

俺達は金が無かったのでバイト探しをすることになった。ネットでぱぱっと調べてみるとすぐにバイトは見つかり、土曜日に行くことになったのだが……「俺は別に金あるし、パス」とCが主張したのだ。

だから俺達は「親のスネをかじるのもいい加減にしろ!」と言い続け、負けしたCは「もう二度と親のスネをかじりません」と土下座したのであった。

この日はCにとってプライドを捨てた日でもある。

「ぼ、僕は良いと思うけどな。皆ですると楽しいけどな」

Dはピョンピョンと飛び跳ねていた。

それはそうだろうな、D。

俺達が気を遣って、軽い荷をDに持たせてるからな。

「おい、お前らこれで最後だから! 頑張ろうぜ!」

ったく……筋野郎は張り切ってやがる。

俺の力はもう無いっつの。

「はぁーー」

溜息が出る。

それにしてもが渇くのが早すぎる。

「どうしたの、N? 熱中癥?」

「大丈夫。大丈夫」

これが終わったら、合コンだ。

合コンが待っている。合コンだ。

合コン! 合コン!

俺は念じる。

の子が來ることを。

「おい! 皆、頑張ろうぜ!」

「おっ? N、気合いってんな」

「合コンファイトー!?」

「「「「合コンファイトー!?」」」」

若いというか馬鹿というか俺達は単純な奴等だった。彼いない歴=年齢の貞が集まった男子5人組。やはり、『合コン』という言葉には弱かった。いつもは「面倒くせぇぇー」とか「だりぃーー」とかいう連中だが、『合コン』の魔法にかけられた俺達は最強だった。

何でもできると思っていた。

それは多分だが……合コンに行けば『ヤレル』と思っていたからだ。合コン=お持ち帰り楽勝とか思っていたのだ。

だから今も鼻をばしてバイトを頑張っている。Dも可い顔してるのに鼻をばしてるし、男ってのは単純だ。

そして男ってのは最高だ。

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