《貧乏だけど、ハイスペックです!》5話 誠也の決意への歩み。
目が覚めると、そこにはシャンデリアがあった。
それと、
「あら、お目覚めになられたようですね」
かわいいメイドさんがいた。
「え、えと、どちら様で?それにここは……」
隨分と豪勢な家だ。
僕が今寢ているこのベッドなんか、
Si◯◯◯nsシ◯ンズ(某超高級ベッドメーカー)
のものだし……。
メイドはクスクスと笑いながら、
「あら、良くご存知なんですね〜。
   ベッドのメーカーなんて、普通に暮らしていれば耳にしないはずですけど……
   まあ、いいでしょう。
   ここは、あなたが斷った仕事場でございます」
「えと、僕が斷った仕事場?」
「はい、そうですよ〜?」
全く覚えがない。どころか、なぜ自分は今、知らないところの知らないベッドの上にいるのかさえ、今の誠也にはわからなかった。
「えっと、その〜、大変恐なんですけど、
   なんのことだかさっぱりで……」
「うーん、無理もありませんね〜。
   倒れた際に、頭を強くぶつけたようでしたので」
ん?倒れた?僕が?いつ?どこで?
そんな単純な疑問ばかりが誠也の頭の中を蝕むしばんでいく。
それもそのはず。
風子と別れようとした間際、誠也は、急に倒れてしまったのだから。まるで、魂が抜かれたかのように。
ゆっくり、ゆっくりと……倒れ、頭をぶつけた結果がこれである。
考えに考えた結果、誠也はとうとう質問する。
「あの〜、それじゃあ僕ってどうして倒れてしまったのでしょうか?」
メイドは困った顔をして、
「え〜っと……それは、私わたしにはわかりかねます」
そりゃそうだ、知ってたら怖いよ。
なんて、自分で聞いておいて、心の中で突っ込む誠也。
その時、あることに気がついた。
目の前にいるこのメイドは、初対面の他人である。
つまり、お互いに名乗ることなく、會話が進行してしまっていたのである。
なんという大慘事であろうか。
そう思った誠也は、間髪かんはつ容いれずに、
「あの〜、すみません。ここまで気がつかなったんですけど、貴あなたは?」
メイドはまたもやクスクスと笑って、
「人のことを尋ねるときは、まずは自分からではないのでしょうか?」
と、小悪魔的な笑みを浮かべて、メイドは言い放った。
暗に、さきにてめえから名乗りやがれ。この、貧相顔の貧乏人が!と、言っているのである。
……これは、あくまで誠也の偏見である。
悪しからず。
「あはは、そうですよね。すみません。僕は……」
誠也が名乗ろうとしたそのとき、
「神崎 誠也君ですよね?」
またもや小悪魔的な笑みを浮かべて間髪れずにメイドは誠也の名を言った。
なぜ、知っているのだろうか、當然、誠也はこれを訝いぶかしく思い、不審がった目つきでメイドを見る。
メイドは、自分が不審がられていることに気づくと、
さっきまでの小悪魔的な笑みはすっと彼の顔から消え去り、すぐに心配そうな表に変わった。そして、
「あの、すみません。そんなに怯えなくて結構ですよ?
実は、先ほどあの子に……いえ、風子お嬢様にあなたのことをうかがっておりましたので、すでに知っていた、というわけです」
あ、なんだそんなことか。
ん?まてよ?風子って今言ったよね?
それに、お嬢様って……?
誠也の頭の中でまたもや疑問が暴れる。
「えっと、聞きたいことは山積みなんですけど、お嬢様とは、どういう……?」
メイドはハッとした表をして、
「まあ、當然そうなりますよね。ごめんなさい。
   神崎君が事を把握できていないというのを忘れていましたわ。では、改めまして、ここは、櫻 風子様のお屋敷でございます。ですから、風子様はあの若さにして、このお屋敷の現當主であり、私わたくしがメイドとして仕えているお嬢様、というわけでございます」
誠也はあの若さにしてこの屋敷の現當主って、元當主はどうしたのか、とか、なぜその現當主の櫻 風子さんが、僕をここで働かせようとしてくれているのか、とか、
いろいろと疑問は山積みだが、順を追ってメイドに問う。
「えーと、なぜあの若さで現當主なのか、もとい、元當主の方はどうされたのか、と思うのですが」
メイドは沈んだ様子で、話すとし長くなるのだと言わんばかりの雰囲気を醸し出していた。
一どう言うことなのだろうか。
誠也の疑問はますます深まるばかりであった。
乙女ゲームのヒロインで最強サバイバル 【書籍化&コミカライズ】
【TOブックス様より第4巻発売中】【コミカライズ2巻9月発売】 【本編全260話――完結しました】【番外編連載】 ――これは乙女ゲームというシナリオを歪ませる物語です―― 孤児の少女アーリシアは、自分の身體を奪って“ヒロイン”に成り代わろうとする女に襲われ、その時に得た斷片的な知識から、この世界が『剣と魔法の世界』の『乙女ゲーム』の舞臺であることを知る。 得られた知識で真実を知った幼いアーリシアは、乙女ゲームを『くだらない』と切り捨て、“ヒロイン”の運命から逃れるために孤児院を逃げ出した。 自分の命を狙う悪役令嬢。現れる偽のヒロイン。アーリシアは生き抜くために得られた斷片的な知識を基に自己を鍛え上げ、盜賊ギルドや暗殺者ギルドからも恐れられる『最強の暗殺者』へと成長していく。 ※Q:チートはありますか? ※A:主人公にチートはありません。ある意味知識チートとも言えますが、一般的な戦闘能力を駆使して戦います。戦闘に手段は問いません。 ※Q:戀愛要素はありますか? ※A:多少の戀愛要素はございます。攻略対象と関わることもありますが、相手は彼らとは限りません。 ※Q:サバイバルでほのぼの要素はありますか? ※A:人跡未踏の地を開拓して生活向上のようなものではなく、生き殘りの意味でのサバイバルです。かなり殺伐としています。 ※注:主人公の倫理観はかなり薄めです。
8 125兄と妹とVRMMOゲームと
想いを幻想へと導く世界、VRMMORPG『創世のアクリア』。 蜜風望はそのゲームをプレイしている最中、突然、ログアウト出來なくなってしまう。 ギルドマスターであり、友人である西村有から『ログアウト出來るようになるアイテム』を生成すればいいと提案されるが、その素材集めに向かったダンジョンで、望は一人の青年に出會った。 青年は告げる。 彼の妹である椎音愛梨に、望のスキルを使ってほしい、と。 これは、二組の兄妹の想いが、奇跡を呼び寄せる物語ーー。 第4話以降からは、ログアウトできるようになり、現実と仮想世界を行き來することになります。 第9話と第26話と第83話と第100話と第106話と第128話と第141話と第202話と第293話と第300話のイラストを、菅澤捻様に描いて頂けました。 挿絵に使用してもいいという許可を頂けたので掲載しています。 菅澤捻様、ありがとうございます。 ☆がついている話數には、挿絵があります。 この小説は、マグネット様とノベリズム様にも投稿しています。 第二百六十八話からの更新は、一週間に一度の更新になります。
8 166始創終焉神の俺、異世界を満喫する!
神々を造り出した最古の神である俺、覇神魔王 竜鬼(はしまの りゅうき)はある日反逆した神達に殺された。そして異世界へ飛ばされてしまう。しかし自分の作った神が始めて反逆してくれたことに喜んでいた竜鬼は、異世界を満喫することに!?圧倒的な力で反逆者からの刺客を倒しながら世界を変えていく、彼の伝説が始まる… 処女作になりますゆえ、暖かい目で見ていただけると幸いでございます。投稿は速くするよう心掛けますが、不定期で投稿させていただきます。また、この作品では神の數えかたを一人、二人,,,とさしていただきます。よろしくお願いいたします。
8 187外れスキルのお陰で最強へ 〜戦闘スキル皆無!?どうやって魔王を倒せと!?〜
異世界に転移した主人公に與えられたスキルは、ただ永遠と生きる事が出來る『不老不死』。ステータスは村人レベルであり、他にマトモなスキルといえば、算術やら禮節やらの、現代日本で培ってきたものばかり。 しかし、主人公を異世界に召喚した先が特殊で…。 ___________________________________________ 夜中に思いつきで投稿しました!後悔も反省もしてません! 現在好評(?)連載中の『転生王子は何をする?』もお願いします。
8 106究極の捕食者 ~チート融合スキルで世界最強~
七瀬素空(ななせすぞら)が所屬する3年1組は、勇者スキルを持つ少女に巻き込まれる形で異世界に召喚される。皆が《炎魔法》や《剣聖》など格好いいスキルを手に入れる中、《融合》という訳のわからないスキルを手に入れた素空。 武器を融合させればゴミに変え、モンスターを融合させれば敵を強化するだけに終わる。能力も低く、素空は次第にクラスから孤立していった。 しかし、クラスを全滅させるほどの強敵が現れた時、素空は最悪の手段をとってしまう。それはモンスターと自分自身との融合――。 様々なモンスターを自分自身に融合し自分を強化していく素空は、いつしか最強の存在になっていた――。 *** 小説家になろうでも同様のタイトルで連載しております。
8 96覇王の息子 異世界を馳せる
官渡の戦いで曹操、討ち死に!? 袁紹軍に包囲された宮殿。曹操の後継者 曹丕は死を覚悟していた。 しかし、袁紹軍の包囲網を突破し曹丕を救った者がいた。 その者の名前は関羽。 夜通し逃げ走った2人がついた先は 魔法と呼ばれる幻術が存在し、モンスターと呼ばれる魑魅魍魎が存在する世界だった。 そんな世界で曹丕は、覇王として復権を目指して進んでいく。
8 100