《剣と魔法の異世界スローライフ》フルフェイスの男
あの日から2日後やっとノアとコハクが帰ってきた。
「ただいまですぅ」
「キュイ!」
バタン!ドタドタドタ!!
「ノォォォアァァァァ!コハクーーー!!!」
おれは心配のあまりノアに抱きつく。
「すすすすススム様!?」
「コハクもよく帰ってきた!もうかえってこないんじゃないかと!」
「そんな訳ありません!ススム様の前から消えるなど斷じて!」
「キュイ!」
 
とこんなやり取りをしているとアノンが降りてきた。
「んぅぅ〜おはよう」
「あっ!アノンちゃん!ただいま!」
「ん」
それにしても本當に心配した。こんなに遅いなんて予想してなかったからびっくりした。
もちろん願で生きていることは確認したし現在位置も確認したから大丈夫ってことはわかってたんだけども。でも心配じゃん?
ようやくノアから離れて俺はどうして遅くなったか聞いた。
「どうして遅かったんだ?」
「はっ!そうでした!実はですね」
ノアが言うにはこう。
買いの帰り道。森を歩いているとテンプレの如く盜賊が現れて襲われたと。
まあその盜賊はコハクが難なくぶっ倒してしまった。
しかしコハクが派手にやりすぎた為にまわりに寢ていたゴブリンキングとその部下が起きてしまい襲ってきた。これは流石に生まれてから間もないコハクでは無理。
もうダメだって所である者に助けられたと言う。
「誰に助けられたんだ?」
「それがあっという間にゴブリンたちを切り伏せた後行ってしまって。顔もフルフェイスでしたし」
「ふーん」
ゴブリンキングをも一撃でやれて顔面フルフェイスのやつか。
1度禮をしたいけど顔もわからないんじゃあ願でも多分探せない。
願は願いを明確にしないと発しない。たとえばリア充死ねとかは不特定多數だから無理だ。
んー1度ギルドで聞いてみるか。
「今度ギルドで聞いてみるかぁ」
「是非お願いします!」
「とりあえずお前が帰ってきてくれてよかった!今度はコハクももっと強くならなきゃな!」
「キュイ!」
「あの、ススム様。だからコハクはの子だと、、、」
「ははは、(忘れてた)」
こんな合で今日もスローライフを楽しむ3人と1匹であった。
次回はフルフェイスの男が出てきます。
じょっぱれアオモリの星 ~「何喋ってらんだがわがんねぇんだよ!」どギルドをぼんだされだ青森出身の魔導士、通訳兼相棒の新米回復術士と一緒ずてツートな無詠唱魔術で最強ば目指す~【角川S文庫より書籍化】
【2022年6月1日 本作が角川スニーカー文庫様より冬頃発売決定です!!】 「オーリン・ジョナゴールド君。悪いんだけど、今日づけでギルドを辭めてほしいの」 「わ――わのどごばまねんだすか!?」 巨大冒険者ギルド『イーストウィンド』の新米お茶汲み冒険者レジーナ・マイルズは、先輩であった中堅魔導士オーリン・ジョナゴールドがクビを言い渡される現場に遭遇する。 原因はオーリンの酷い訛り――何年経っても取れない訛り言葉では他の冒険者と意思疎通が取れず、パーティを危険に曬しかねないとのギルドマスター判斷だった。追放されることとなったオーリンは絶望し、意気消沈してイーストウィンドを出ていく。だがこの突然の追放劇の裏には、美貌のギルドマスター・マティルダの、なにか深い目論見があるようだった。 その後、ギルマス直々にオーリンへの隨行を命じられたレジーナは、クズスキルと言われていた【通訳】のスキルで、王都で唯一オーリンと意思疎通のできる人間となる。追放されたことを恨みに思い、腐って捨て鉢になるオーリンを必死になだめて勵ましているうちに、レジーナたちは同じイーストウィンドに所屬する評判の悪いS級冒険者・ヴァロンに絡まれてしまう。 小競り合いから激昂したヴァロンがレジーナを毆りつけようとした、その瞬間。 「【拒絶(マネ)】――」 オーリンの魔法が発動し、S級冒険者であるヴァロンを圧倒し始める。それは凄まじい研鑽を積んだ大魔導士でなければ扱うことの出來ない絶技・無詠唱魔法だった。何が起こっているの? この人は一體――!? 驚いているレジーナの前で、オーリンの非常識的かつ超人的な魔法が次々と炸裂し始めて――。 「アオモリの星コさなる」と心に決めて仮想世界アオモリから都會に出てきた、ズーズー弁丸出しで何言ってるかわからない田舎者青年魔導士と、クズスキル【通訳】で彼のパートナー兼通訳を務める都會系新米回復術士の、ギルドを追い出されてから始まるノレソレ痛快なみちのく冒険ファンタジー。
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