《神は思った。人類の7割をアホにして、楽しく見守ろうと》俺は思った。こんなギャルゲーあってたまるかと
何故か師匠になっている俺は授業が終わり10分休憩になるたび、西園寺がメモとペンを持って俺に Mの極意について質問してくる。それはまるで新聞記者のようだ。
「へい、師匠!!  Mについて教えてもらいます!!」
「あのなぁー、何回も言ってるが俺はMではない。だから教える事は何もない」
「またまた〜  優様をあそこまで言わせる男が、何も知らないはずないでしょー」
優様って……お前はあれを崇拝しているのか。
「そんな事言われてもなぁ……」
「………ッ!!  わかりました師匠!!師匠は実はMじゃなくてSなんですね。だから優様のツボを理解しているのですね。それならMについて知らないのは當然です」
俺がMからSにモードチェンジシしている。そもそも俺は、MでもSでもない、ノーマルな人間なのだが……西園寺はそこを理解していないらしい。
「いやいや、それはないですよ」
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そんな時、話に割ってってきたのは小早川だ。
「蓮くんは紛れもなくMです。自分自を焦らして楽しむ変態をMと呼ばずして何とよぶのですか」
「いや、そもそもそんな名前で呼ばれたくないんだけど」
「師匠、意外とMもいいものですよ!!」
そう言う西園寺はキメ顔を作り、グッジョブサインをしている。そんな顔にしイラッとし「お前は黙ってろ」と軽く罵る。
しかしさすが西園寺、このくらいの言葉じゃヘコタレずむしろ喜んでいる
「いいです その言葉、興します!!」
「……だめだコイツ」
こんなじで10分休みは終わり気づけば晝休み。
俺はかなりの頻度で購買に晝飯を買いに行くので、いつものようにチャイムが鳴るのと同時に椅子を立つ。食べたいのがなくなっているのは地味にショックだ。
俺はさっと椅子を立ち、扉へと向かう。しかし、西園寺に聲をかけられてしまいタイミングを逃してしまった。
「師匠、どこに行くのですか?」
「購買に晝飯買いに行くんだよ、急ぎの用事じゃないなら後ででいいか」
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「購買ですか!?  私も行きたいです!!」
「それなら行くぞ、早くしないと売り切れになっちゃう」
「それは大変です、ちゃっちゃと行きましょう!!」
俺たち2人は教室を後にし、購買のある一階へ向かった。
これでも急いだ方なのだ。それなのに購買の前は既に人でごった返しになっている。
この人混みをみて憂鬱な気持ちになりながらも、覚悟を決め人混みへ突進する。流石にこの人の量だ、足が踏まれたり、肘が顔に當たったりと、買いどころではない。
一方西園寺は、この現狀を楽しんでいる。足を踏まれるたび「いや〜ん」、肘が顔に當たり「さいこー」と言っている。こんな狀況を楽しめるなんて素晴らしい才能だ。別に褒めてるわけではない
俺は買いをなんとか済ませ、端のほうで西園寺を待っている。先に教室に帰ってもいいのだが、今日來たばかりの西園寺は迷う可能もあるから一様まっている。
待つこと數分
西園寺は袋片手にハァハァしながら購買から帰ってきた。
「いや〜、この學校の購買は最高ですね。まさか購買でこんな快を得られると思いませんでした。流石師匠!!  學校のMスポットをよく知ってますね!」
「凜花ちゃ〜ん  ここは購買って言うだよ〜  斷じてMスポットじゃないんだよ〜  」
「何ですかその言い方。私は子供じゃないですよ、もっとMぽく扱って下さい」
「その要意味わからないだけど。そうゆう時って大人ぽくって言うのが定番じゃないの?」
「私はもう大人なので、大人の扱いよりMの扱いをしてしかったので。そんな事よりお腹空いたので早く教しっかり戻りましょ」
「それもそうだな」
教室に戻る途中も「レベルの高いMになるためにはどうしたらいいですか」との質問されるが、めんどくさいので適當に流す。
そうこうしているうちに教室につき、自分の席のある窓側へ向かった。そこには小早川、津々井、相原の3人が既に集まっていた。
俺はいつものように席につき、西園寺も俺を真似るように座る。
しかし3人は俺たちを見るなり、急に黙り込んでしまった。
津々井に関しては開けようとしていたイチゴ牛を機に落としてしまっている
「西園寺さんのれだ髪にれた制服、それに曲がったネクタイ………この短時間でナニしてきたんですか?」
なにもしてないのだが、小早川は西園寺の制服のれ合を見て、なにか間違えがあったのではと思っているらしい
「いやいや、俺たちはただ購買に行っただけだよ。なぁ、西園寺」
「はい、(購買に)イッてきました」
なんかイントネーションが違う気がする
「イッたんですか?」
「はい、イッてきました。まさかあんな激し場所に連れて行かれるとは思いもしませんでした。流石師匠、私が嬉しがるスポットを知ってます」
ちょくちょく誤解を生むキーワードが飛び出してくる。ここは俺からも質問して、正しい文に直さなければ
「それはあれだよな、購買のことを言ってるんだよな?」
「購買?  なに言ってるんですか、あそこはMにとっての楽園ですよ」
西園寺が答える容によって俺の立場がどんどん悪くなる。これでは逆効果だ。 それと同時に小早川達が俺を見る目がだんだん険しくなるのをじる
そしてとどめの一言
「それにしても師匠は凄いですね。あんなに早く(人混みに)イクなんてびっくりしましたよ。でもあれですね、(人混みに)ってみると気持ちいいですねよ。師匠も気持ちよかっですよね、(人混みの)中は」
「イク……って………中は……」
「イク……って………中は……」
「イク……って………中は……」
「イク……って………中は……」
「「「「    !?!?     」」」」
「お前ッーー」
西園寺が言ったとんでもない弾に俺が気づいた時には、俺以外の3人も気づいた後だった。後は俺に対する罵倒の雨  嵐
「お前ぇぇぇ!!   どこに突っ込むだ!!ナニを突っ込んだ!!    どこのスポットだ!!
  Gのスポットか!!」
「蓮ちゃん……ついに罪を犯してしまったのね。ちゃんと償ってくるのよ、私はちゃんと待ってるから」
「だから○貞は、見境がないのだから。があれば何でもいいんですか。最低ですね。蓮くんはトイレットペーパーの芯にでも突っ込んでなさい」
俺は今日だけで何回 罵倒されればいいのだ。これも全て西園寺とぶつかったからだ。そうなると西園寺は疫病神の部類にるのか
これでは拉致があかないので、一から西園寺に説明させる。
「どこに行ったんだ?」
「購買」
「どこにった?」
「人混みった」
「どこの中だ?」
「人混みの中」
「これを文にすると?」
「私が購買の人混みの中にって行った?」
こんなじで、西園寺の口から誤りがある事を言わせる。これにより誤解がとけ、いつも雰囲気に戻る
これで安心して晝飯が食べれる。俺は購買で買ってきたパンに手をばし、口に運ぼうとした。
その時、教室の扉が勢いよく開けられ、今度はなんだと振り返ると、そこに立っていたのは3年生の不良だった。
俺は不思議に思った。俺のクラスには不良と言える人はおらず、関わりのありそうな人がいないのだ。
しかし、すぐに俺のクラスにきた理由がわかった。
「西園寺はいるか!」
どうやら西園寺に會いに來たらしい。しかし西園寺に「知り合いか?」と聞いてみたが「知らないですよ」と答えるだけだった。確かに知り合いだったら、わざわざこんな質問する必要がないからな。
一方クラスの人達は西園寺に嫌われたくないが、不良とも関わりたくないので、聲や指で表さず目でいる方向を訴える。
不良は目の訴える方向、つまり俺たちの方へ向かってきた。
「お前が西園寺か、噂によるとお前ドMなんだってなぁ。そんなに叩かれるのが好きなら俺が叩いてやるよ」
どうやらこの不良が來た理由はこれらしい。西園寺はとんだゲス野郎に目をつけられてしまったようだ。流石の西園寺もこの申し出は速攻で斷った。その辺の常識は一様あるようで安心した
しかし、不良にとってこの返答が面白くなかったのだろ。手を振りがさし西園寺を叩こうとした
そんな時、俺はとっさに西園寺の前に立った。俺は自分で不思議に思った。だって西園寺はMじゃん、ドMじゃん。喜ぶに決まってるじゃん。
そう頭では分かっていても、西園寺が叩かれ姿は見たくなかったのた。だって、叩かれたら痛いじゃん、ジンジンすんじゃん。そんな痛がる姿を見てなにが楽しいのだ。
俺はそんな柄にも事をしてしまい、まともに平手打ちを食らう。あの小早川にも叩かれた事な無いのに。
実際、小早川はあまり叩かない。叩くと言うよりも、ツッコミで軽く肩を叩く程度。どちらかというと神的にいたぶる方を小早川は得意分野としている。
故にこれで気持ちがってる西園寺はヤバいと思ってしまう。しかし今回に限って西園寺は喜んでおらず、心配して駆け寄ってきた。
「師匠!!  しっかりしてください、大丈夫ですか。おらてぇめー、師匠が気持ちよくなってるじぁねぇーか。どうおとしまいつけてくらるんだあぁ?」
可いチンピラが誕生した。
こんな風に心配してくれるのは嬉しいけど、気持ちよくはなってない。見ろ、そんなこと言うから不良だって引いてるだろ………引いてる?………引いてる!!
「全くなんだよコイツは、邪魔しやがって」
「ちょっと先輩、いいビンタしてますね。俺久々に興してきましたよ。もっと……もっとくださいよ……ねぇ」
俺は後先考えずドMのふりをし、痛みを求め不良の足に気持ち悪い程しつこくへばり付きに行く
流石の不良も俺の名演技に引いている。そんな不良は「キモッ」と言ってどっかに消えてしまった。
俺の作戦勝ちだ
不良が見えなくなるのを確認すると、演技をやめスッと立ち上がるり、自分席に向かおうと振り向く。
俺この時思った。西園寺を守るために自分を犠牲にしてしまったのだと。
振り返り3人を見るとゴミを見るような目をしている。
「お前………いよいよ目覚めたのか」
いや、目覚めてない
「私は……いいと思うよ。うん」
そんな遠い目をするな。傷つく
「オープンMはちょっと……」
オープンSがなにを言う
しかし、そんな3人とは反対に西園寺は違う反応をしている
「師匠ありがとうございます!!   を呈して守ってくれて謝してます。師匠はMの鏡です!!」
Mの鏡より、人の鏡であってしかった。それでも助けた甲斐があったというわけだ。代償はかなり高くついたようだが……  これで、「なんで助けたんですか」とか言われたら、痛みより  この事を言われたことによって泣きそうになるが、そうならなくてよかった。
俺は「 それは良かった」とだけ返事をする。しかしここで新たな問題が発生した。西園寺がいきなり変な事を言い始めた
「よくわかんないけど……私、師匠のこと好きかもしれません」
クラス全員から「えっ!?」と聲がれる。それはそうだろう、毆られるて喜ぶMを見てどこに惚れる要素がある?  それともなにか、不良からを呈して守ったからか?
そう、これってまるで………
「「「「「ギャルゲー展開じゃねぇぇぇぇかぁぁぁぁぁ!!!!」」」」」
この男子生徒たちからの言葉が引き金となり、クラス中  特に男子から罵倒の嵐。俺はこの日に、理的ダメージと神的ダメージの2つを味わう事になたった
放課後
俺は6時間目のチャイムがなるのと同時に教室をでる。晝休みはチャイムに助けてもらったが、放課後はそうはいかない。
俺な逃げように教室を出て行き、その勢いで學校を飛び出した。
俺はいつもの近道に辿り著き、一安心する。この道は基本誰もいない道だからだ。俺は壁に寄りかかり軽く呼吸を整る。深呼吸をし、呼吸を整え歩き出した時、後ろから聞き慣れた聲がした。
「よっ、ギャルゲー主人公」
「相原、その呼び名やめろ。で、そんな俺になんのようだ?」
「いや、特にないけど。あれだな、今日の工藤はすごかったな。朝ぶつかったのがで、それがなんとクラスの転校生。そこで起こるお役的展開「あの時の!!」  そして、不良からを助け好度を得て、當日に告られる。まるでギャルゲー主人公じゃないか」
「俺はギャルゲー主人公なんかじゃないよ」
「なんでだよ、小早川に加え西園寺だぞ。西園寺に至っては告ってきたんだぞ?これはギャルゲー主人公といってもいいだろ」
「俺がギャルゲー主人公なら、ヒロインがドSとドMっておかしいだろ?」
「………確かに……それもそうだな」
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【書籍第2巻が2022年8月25日にオーバーラップノベルス様より発売予定です!】 ノエイン・アールクヴィストは性格がひねくれている。 大貴族の妾の子として生まれ、成人するとともに辺境の領地と底辺爵位を押しつけられて実家との縁を切られた彼は考えた。 あの親のように卑劣で空虛な人間にはなりたくないと。 たくさんの愛に包まれた幸福な人生を送りたいと。 そのためにノエインは決意した。誰もが褒め稱える理想的な領主貴族になろうと。 領民から愛されるために、領民を愛し慈しもう。 隣人領主たちと友好を結び、共存共栄を目指し、自身の幸福のために利用しよう。 これは少し歪んだ気質を持つ青年が、自分なりに幸福になろうと人生を進む物語。 ※カクヨム様にも掲載させていただいています
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