《うちの姉ちゃんはこわい》第一次お姉ちゃん會議
夜も更けてきたころ、ハルはすっかり眠ってしまい、三人のお姉ちゃんは一つの部屋に集まっていた。
「なんであたしの部屋でやんだよ」
「しょうがないでしょ。ハルちゃんの部屋から一番遠いのは桜莉菜の部屋なんだから」
「姉さん、このダサいネーミングもどうにかしてください」
「それは私に言わないで」
かくして始まった、第一次お姉ちゃん會議。
議題はもちろん。
「ハルちゃんがかわいすぎる件について」
「ハルをいかにこき使うかについて」
「ハルちゃんに一番似合う服裝について」
三者三様とはこのこと。まったくまとまりのない姉たちである。
「桜莉菜、こき使うって、ひどくない? あ、そのジュース取ってー」
「はい。別にひどくないでしょ。弟なんて、こき使ってなんぼでしょ。ちょっとご褒くれてやれば、満足してるみたいだし。これ開けていい?」
まったく、ひどい姉である。自分が満足することしか考えていないのだろう。
「いいよ~。ねぇ、ご褒って何あげたのっ? 添い寢? 一緒にお風呂とかっ? ちょっと、みんなで食べられるように広げてよ」
まったく、エロい姉である。自分が満足することしか考えていないのだろう。
「はいはい。んなわけねーだろ。なに興してんだよ。はい、柚莉菜」
「ああ、どうも。そうですよ、姉さん。桜莉菜がそんな気じみたことできるわけないじゃないですか。あ、それ私にもください」
「そんなこと言うやつにはあげない」
「姉さん、桜莉菜が獨り占めするんですけどー」
「じゃあ、桜莉菜にもこれあげなーい♪」
「ちっ、しょうがねーな。はいよ」
「どうも。って、ちゃんと一個まるまるちょうだいよっ」
「うるせーな、ハルが起きちゃうだろ」
「そういえばハルちゃんから聞いたけど、桜莉菜、ハルちゃんのこと重石代わりにしたんだって?」
「だって、ちょうどいい重さだし」
「柚莉菜でもいいじゃん」
「柚莉菜は重すぎる」
パキッという音とともに、飛んだ破片が桜莉菜の顔面に直撃する。
「……私、そんなに重くない」
「でも夜中食べたら太るよ?」
「その分カロリー消費してるから、大丈夫ですっ」
「カロリーなんて気にしてるうちは、まだまだ素人だよ」
「桜莉菜、あなた何者?」
「いいから飲んで、食べなって。夜はまだこれからよ♪」
……第一次お姉ちゃん會議は、ただのおやつパーティーと化していた。
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