《うちの姉ちゃんはこわい》ランジェリーショップ

マネキンにされていて、わかったことがある。

ユリ姉はブラウスやスカート、ワンピースのように、清楚なの子らしい格好が好みらしい。も、パステルカラーやシックなモノトーン。

逆にサリ姉は、ジャケットやホットパンツなど、ボーイッシュな格好が好みのようだ。

そんなわけで、散々おもちゃにされた挙句、案の定荷持ちまでさせられている。

「さて、最後はここね」

「いや、待ってよ! ここはさすがに嫌だって!」

連れてこられたのは、下著の店。

以前、サリ姉とのやり取りで、下著までにすべき、という話になったのだった。

「ハルは、どういうのが好き?」

なんて、サリ姉は相変わらず意地悪な笑みを浮かべてくる。

「ちなみに、今日の柚莉菜はこれだよ」

そんなことを言いながら見せてくれたのは、舞い散る花びらがプリントされた淡いピンクのパンツと、同じ柄のブラジャー。

ユリ姉が、これを……。あ、やば……ドキドキしてきた。

「……想像したでしょ?」

「サリ姉がさせたんでしょ」

「ハルちゃん、どうかした?」

「い、いや、なんでも……」

つい挙不審になっちゃったじゃないか。

「いやぁ、柚莉菜とお揃いはどうかなぁと思って」

余計なことを。

「えっ、でも、私かわいいの著てないし……」

「そんなことないよっ」

「えっ?」

うっかり口をらせてしまった。なんとなくだけど、さっきサリ姉に聞いたことはユリ姉に言ってはいけない気がした。

「あ、いや……ユリ姉は何著てもかわいいと思うし……」

「ふふっ、ありがと」

そんなこんなで地獄のお買いタイムは終了。

せっかく二人のとのデートだったのに、全然楽しめなかった。今度はもっと、普通に來たい。

まぁ、でも、ユリ姉が楽しそうだから、いっか。

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