《うちの姉ちゃんはこわい》仲直りしたい……

「……まぁ、そりゃそうよね。そう思わない方がおかしいって。……おーい、柚莉菜?」

あまりにも予想外だったのか、柚莉菜はすっかり放心狀態だった。

「……大っ嫌いって……初めて言われた。ハルちゃんに……。私……」

段々と、涙聲になり、終いには泣き出してしまった。

「あーもう、ちゃんと謝れば許してくれるって」

「私の何がいけなかったのかな……」

桜莉菜は思った。ダメだ、こいつ……。

「あのなぁ、お前、無理やり男のカッコさせられたらどうだ? 下著までだぞ? ふつう、本當にあそこまでやるかよ」

「そっか……。嫌だったんだ……。どうしよう……、桜莉菜、どうしよう!」

柚莉菜はすがるように桜莉菜をゆさぶる。

「落ち著けって」

柚莉菜は初めてのことに、呼吸もれ、焦點も合わなくなっていた。

「いいか、聞け。まずはお前自が、自分のしてしまったことの重大さを理解しろ。その上で謝るんだ」

この、協力者だったくせに、偉そうである。

「そしたら、許してくれる……?」

「わかんないな。結構怒ってたし。あたしだって、あそこまで言われたことないしな」

柚莉菜は改めてことの重大さをじる。

「まぁ、まずは心から、きちんと謝ってこい。それでダメなら、あたしがまた一緒に考えてあげるよ」

桜莉菜は、ぽんと妹の頭に手を置き、くしゃくしゃとで回す。

「お姉ちゃん……」

柚莉菜は姉のに飛び込み、ひとしきり涙を流してから、覚悟を決める。

「……行ってくる」

「一人で大丈夫?」

「うん、ありがとう、桜莉菜」

桜莉菜は、決意に満ちた妹の背をじっと見送った。

他人事のようだが、彼も當事者である。

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