《うちの姉ちゃんはこわい》夜空に咲く花
突然の轟音と眩しいに、上を見上げた。
「きれいだね~」
大きな花が、夜空に燃え上っている。
「金かかってんな~」
「もう、夢のないこと言わないでよ」
サリ姉とユリ姉も、おれたちのいるベンチに集まってきた。
夜空に広がる、とりどりの花びら。きれいだ。
茉莉菜姉ちゃん。
まず見た目がエロいし、すぐにおれにエロいいたずらをしようとする。こわい。おれに落ち著く暇をくれないんだ。やたらとハグしようとするところも。でも、みんなを支えてくれる、しっかりしたお姉ちゃんだ。
桜莉菜姉ちゃん。
暴力的で、暴で、やたらと上から目線。こわいっていうか、痛い。強引だし、おれをなんだと思ってるんだ。だけど、カッコよくて、憧れる。なんだかんだ言っても、みんなを大事にしてくれる。
柚莉菜姉ちゃん。
なんでか知らないけど、おれに裝させたがる。ふつうにこわいよ。まさか下著まで著せられると思わなかったし。それさえなければ、かわいくて、優しくて、癒されるのに。けど、一緒にいて一番安心する。
三のきれいな花。おれの自慢の姉ちゃんだ。
「マリ姉」
「なぁに?」
「サリ姉」
「ん?」
「ユリ姉」
「なに?」
三人の視線がおれに集まる。
おれは一呼吸おいて、一杯の笑顔で、みんなにこう言ったんだ。
「三人とも、大好きだよ。大きくなったら、姉ちゃんと結婚するんだ」
おれはこの三人と出會えて、本當に良かった。
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