《明日流星群が見れるそうです。》たった一つの方法

俺は慌てて手で両目を隠す。

「ちょ、ちょっとなにやってるんですか!早く服きてください!」

「腹が空いた」

「え?」

「腹が空いた」

は俺の問いに答えずただひたすらに空腹を訴えてくる。

は?いや誰?、、、ホームレス?いや、だとしてもなんで?まさか、誰かに暴されて……。考えるのは後だ、とにかく今は一刻も早く彼に服を著させてあげないと!

とりあえず干してあったパーカーを取り、彼に投げた。

「ま、まず服を著てください!」

「腹が空いた」

「分かりましたからこれ著てくれたらなんでもあげるんで、とりあえず著てください!」

は不思議そうにパーカーを著る。

いいじに大きいパーカーのおかげで、小柄な彼の大事な部分は隠せた。

ただし窮屈そうだ

「腹が…」

「はいはいお腹空いたんでしょ、しここで待ってて今食べ持ってきますから」

階段を上り、自分の部屋向かう。機に置いてあった出來立てのカップ麺をもって玄関に戻ろうとした時、すぐ後ろに彼が立ってた。

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「うぁ!」

驚いた反でカップ麺のスープが手にはねた。

「あっっつ!ちょっとなに勝手に上がってきてるんですか!?」

「腹が空いた」

は俺の手からカップ麺を取り上げ、木製の置テーブルにカップ麺を置いて座った。

「はぁ…まったく、それ食べたらすぐ帰ってくださいね」

「これでは食べられない」

そう言って箸を投げ捨て、素手てラーメンを食べ始める。

「ちょっと、投げないでくださいよ!てか、熱くないんですか?」

「あつい?」

「いや、だって出來立てだし…火傷とか…」

「やけど……」

「ちょっと手を見せてみて」

案の定彼の手は真っ赤になっている。

「ほらぁ火傷してるじゃないですか」

「やけど……」

「今氷持って來ますから、"ここで"待っててくだいね」

階段を降り冷蔵庫から氷を取る。今度は付いてきていないようだ。

「はい手をかして」

真っ赤になった綺麗な手を氷で冷やす。

「なにがあったんです?」

は不思議そうに俺を見る。

「あ…いや……言えないならいいんですけど…」

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「どこだ?」

「え?」

「どこがおかしいんだ?」

「どこって…全部ですよ」

「全部?」

「は、だったとことか……」

そのとき俺はやっと理解した。この狀況がどれだけヤバいのかを、、、

さっきは々とパニクって忘れていたが、そういえばこの人だったよな…しかもパーカー1枚で……まぁ一応大事な部分は隠れてるとはいえ…っておっぱいデッッカ!何カップくらいあるんだろう、、っておい!!!

「どうしたんだ?」

「はい!?」

俺はギクリと飛び跳ねた。

「様子がおかしい、大丈夫か?」

大丈夫なわけないだろが!!

「は、はい……大丈夫です…」

「続きを言え」

「え、、?」

「さっきの続きだ」

「……………………」

「なんで黙るんだ?」

「とにかく!はやく食って出てってくれ!」

俺はてんぱって大きな聲をだした。

「出ていく……」

は自分の顔を下にさげた。

「家はあるんでしょうね」

「ある」

「あるんだ…で、どこ」

「あぁ、今できた」

「は?」

「ここだ」

いやいやいや、ちょっと待て!それはいくらなんでも無理があるだろ!?一誰がいきなりやってきた正不明の人間を住まわせると言うんだ!

「ちょっとそれはいくらなんでも無理がありますよ…」

「どうしてだ?」

「どうしてって…分かるでしょそんなの」

「どうしたらいい?」

「どうしても無理です」

「そうか……」

「ほら、ラーメン食べたでしょ帰って」

「1ついいか」

「まだなにか?」

「お前は良い奴だな」

「は?」

「食べありがとう」

そう言って彼はパーカーをごうとする。

「ちょ、ちょっと!そのパーカーあげるんでがなくて大丈夫です!あ、あとズボンも」

タンスから長ズボンのジャージを取り出す。

「これもあげます」

「いいのか」

「いいに決まってるでしょ、そんな格好で歩いてたら100%変な人に襲われちゃいますよ」

まぁ急に全で現れたこの人も相當な変人なんだが……。

謝する」

そう言い殘し彼は家を出ていった。

「なんか、食失せたな…」

時刻は23時

「寢るか」

とりあえず俺はシャワーを浴びてベットに転がった。

あの人は一なんだったんだろう……今更だけど大丈夫かな?やっぱり泊めてあげるべきだったかな…でもの人だし、見た目俺と同い年っぽかったし……もし俺のせいで彼が危険な目にあってしまったら俺はまた………

またこれだ

また後悔してる。分かってたはずなのに、俺はあの頃から全く変わってない……

徐々に俺の意識が薄れていく

『お母さん!お母さん!』

この聲……

『ごめんね、ごめんね、こんな私を好きでいてくれてありがとう』

ダメだ……行かないでくれ、俺をひとりにしないで、、、

お母さん!

『ジリリリリリリリリリリリリ!!』

「またあの夢だ……」

『ジリリリリリリリリリリリリ!!!!』

「はぁまたかよ…今日こそ新しい目覚まし時計買ってやる」

俺はいつものように支度を済ませ、テレビをつける。

テレビは昨日の流星群のことで持ちきりだった。

「そういえばあのなんだったんだろう?」

どのニュースもあのについての話はしていない。

「見間違え…なわけないか」

『ピリリリリ』

優斗からの電話だ

「おはようやっくん、また目覚まし時計に起こされた」

「あははは!奇遇だな僕もだよ」

「いや、奇遇じゃないでしょ。今日暇?」

「うん、めっちゃ暇」

「じゃ今日新しい時計買いに行かない?」

「僕もそれ言おうしてた」

「よっしゃ、じゃいつものとこで」

「はーい」

朝食をとろうと殺風景な冷蔵庫を開ける。

「そういえばなんもないんだったぁ…しょうがないコンビニで買うか」

朝食を買い終え、優斗より早く駄菓子屋に著いた。

「"安曇"おはよう!」

「おはよう!"凜子"さん」

「しょうがないだろ!つい癖で言っちまうんだよ!」

「俺も癖なので」

「今度からは気をつけるよ」

そこに優斗が遅れて登場してきた。

「ながちゃんが早いなんて珍しいね」

「いや、俺はいつも通り來ただけなんだけど…」

「どうだった昨日は」

「星がとても綺麗だったよ」

「違うよ"あずきちゃん"と、どうだった?」

その後の出來事で忘れていたが、、、思い出した!

「お前昨日はよくもハメやがったな!」

「ちょっとちょっと怒るなよ」

「二人きりにしやがって!」

俺たちの會話を聞いていたおじさんが「優斗!ナイス!」と拳を突き出してくる。

おじさんと優斗は楽しそうにグータッチをする。

「おじさんは大事な娘を俺なんかに取られていいの?」

「逆にお前じゃなきゃダメだ」

「そんな自信満々に言われても……」

俺たちの騒がしい聲を聞きつけたあずきが階段を降りてきた。

「ながちゃん、昨日はありがとうね」

そう言ってすこしれた髪を手でとかしている。

「俺こそ一緒に遊んでくれてありがとね」

「勉強ちゃんと教えてね」

「もちろん!學年1位の俺に任せなさい。」

「あれ〜?たまたまだったんじゃなかったの?」

「うるせぇな、ワースト3位」

「は!?ちょっと!それは盛りすぎじゃない!?」

「あれ〜そうだっけ?」

「うわぁ、なんかめっちゃムカつくんですけど!」

「そうならないように頑張ろうな!」

「うん!」

『ピューーーーーーー』

店の奧からやかんの音が聞こえてくる。

「やっば!ち、ちょっと待っててね!」

あずきは店の奧に走っていった。

あずきが奧に行くのをしっかり待って、優斗とおじさんはニヤリと笑う。

「ちょっとちょっと、優斗さん?作戦いいじに功したんじゃないですか?」

「そうですね〜今度勉強教えてあげるらしいじゃないですかぁ」

「二人とも!マジでいい加減にしろよ」

「そう怒んなって俺達はお前らを応援してるんだって」

「俺には馬鹿にしてるようにしか見れないですけど?もういいやっくん行こう!」

「え?もう?」

「これ以上ここにいたらおじさんを投げ飛ばしそう」

「ながちゃんにそんな力あったっけ?」

「うるさい、ほら行くぞ」

「ありがとうね!おじさん!」

「おう!じゃあな!」

しばらくしてあずきが小走りで戻ってきた。

「ながちゃんおまた…ってもういないか」

おじさんはあずきの顔を橫目で見ている。

「お前は安曇のことが好きなのか?」

「は!?なんでしっ…いや、なんなの急に」

唐突の問いにあずきは顔を赤くさせて揺した。

「大丈夫なんだぞ、好きでいても」

「いい加減にして」

おじさんに容赦ないあずきのグーパンチが炸裂した。

時計を買い終え、行きつけのファミレスで優斗にずっと気になっていた質問をすることにした。

「そういえばお前流星群見れた?」

「もちろん、客全然來ないもん」

「じゃぁさ、19時30分くらいに降ったデカい見なかった?」

「デカい?いや、見てないな」

「そうか……」

「それがどうしたの?」

「いや、別になんでもないんだけど…ちょっと気になっててさ」

「お前は見たのか?」

「うん、どうやら俺とあずきちゃんしか見てないみたいなんだよね、あんなにハッキリ見えてたのに………」

「宇宙人だったりして」

「は?」

「ほら、UFOが丁度著陸する所をたまたま、ながちゃんらが目撃したとか」

宇宙人か…でもあの落ち方は著陸と言うより、落ちていたような……。

「まぁどちらにせよ俺らには関係ないよ」

優斗はケラケラと笑う。

「あと、もう1つあってさ」

俺がもうひとつの質問をしようとした時ファミレスの窓の外に、見覚えのある服を著た人が歩いているのを見つけた。

「あ、あれって…」

「ん?どうしたどうした?質問は…」

膝の所がし破けてるズボンと、紺のパーカー……

「あ!!!」

「うぁ!急に大きな聲出すなよ、ビックリしちゃうだろ」

間違いなく昨日の彼だ。昨日自分があげた服は泥だらけになっていてあちこちに小さなが空いている。

良かったぁ無事だったんだぁ。ん?でもなんであんなに汚れてるんだろう。。。

「ねぇお姉ちゃん今から俺と一緒に遊ばない?」

すると彼に向かってひとりの男が聲をかける。

は無言でその男の前を通り過ぎる。

「ちょっとちょっとぉ〜無視って酷くなぁい?」

「………」

「ねー聞こえてますかー?」

わざとらしく男は彼の耳元でぶ。

「おーいおーい」

ヤバいヤバい!あの人大丈夫かな…いや絶対大丈夫じゃないよね?どうする、、、どうする俺!!!

し靜かにしてくれないか?目障りだ」

無言を貫き通していた彼がとうとう口を開いた。

「なんだぁやっぱり聞こえてたんじゃん」

「なにか私に用があるのか?」

「じゃぁ単刀直に聞くけど、お姉さんって処?」

最低だ、初対面のに対してそんなに酷い質問をするなんて…

「しょ…じょ……?」

「うん!」

「すまないが、なにを言ってるのかよく分からない」

「まぁいいや、とりま俺と一緒に來てよ」

男は彼を強引に路地裏に連れて行いこうとする。

「な、なにをする!はなせ!!」

抵抗も虛しく、彼は連れてかれてしまった。

ヤバい!恐れていた事態が起こってしまった…

「やっくん」

俺は靜かに呟いた。

「お前、まさか.....」

「ああ…助ける」

「バカかお前は!俺らが行ったところでボコボコにされて終わりだぞ!?」

「確かやっくん、黒帯だったよね…?」

「俺に戦わせる気かよ!俺ビビりだし無理だよ絶対に!」

「じゃ俺一人で行く」

「は!?お前正気かよ」

俺は勢いよく立ち上がりファミレスを飛び出した。

男の後を

「おい!そこのバカアホ!」

「あ?」

ヤンキーの鋭い目線が俺の戦闘心を一瞬でかき消した。

「あ…いや」

「なんか文句あんの?」

「べ、別に…なんでもないです。」

何言ってんだ俺はぁぁぁぁあ!!なんでもないわけないだろ!早くしないと一生後悔することになるぞ!とにかく考えろ!穏やかに終わらせる方法を、、、

「ハァハァ…お前、お會計…ハァ…し、してなかったぞ」

強烈に息を切らした優斗が遅れて登場

その時俺にある考えが浮かんだ。穏やかではないがこの修羅場を乗り越えられるたった一つの方法。

「やっくん、俺がお前の肩を叩いた後に言うことに対して『そのとおり!』って勢いよく言ってくれないか?」

「は?お前なに言って…」

「頼む、これしか方法がないんだ」

「はぁ…わかったよ」

「ありがとう」

俺はもう一度ヤンキーに喝をれる。

「お、おい!」

「いい加減お前殺すぞ?」

やっぱり俺無理かもぉ〜超怖いじゃねぇか!でももう後戻りは出來ない…頑張れ俺!!

「ふふふ、ハーハッハッハ!」

俺は恐怖を飛ばすため、おもいきり笑った。

「なにがおかしいんだよ」

「お前その言葉、泣いて謝ることになるぜ」

「やれるもんならやってみろよ!」

ヤンキーがそう言った瞬間、優斗の肩を勢いよく叩いた。

「黒帯のこいつがお前を今から超ボコボコにするぞ!!」

「そのとおり!」

優斗が作戦通り勢いよく言い放った…

「え?」

「ん?」

「お前今なんて言った?」

俺は優斗に対してニッコリと微笑んだ。

「お前ハメやがったなァァァァァァ!!」

そう、これが俺の作戦。

友を売る…いや、ハメ返すこと

「へぇ、"お前も"黒帯なんだぁ」

「お前も…?」

「そう、実は俺も黒帯なんだよね」

ヤンキーは楽しそうに言う。

「頑張れやっくん!」

「……」

「やっくん?」

俺は恐る恐る優斗の顔を覗く

「き、気絶!?」

優斗は立ちながら白目を向いて気絶してしまっていた。

「おい!頼むから起きてくれ!」

「お前、こんな腰抜け野郎と戦わせようとしてたのかよ。ずいぶんナメたことしてくれんじゃん」

どんどんあいつが近づいて來る。

ヤバいヤバい、罰當たった!これは友達を売った罰だ !助けて神様ァァァ!

俺の願いも虛しく、ヤンキーは俺のぐらを勢いよく摑む。

「ぐ!」

「お前半殺しどころじゃ済まさねぇからな」

終わった…

薄暗い路地裏に生々しい音が響き続ける。毆られ過ぎてもう痛みはじない。

「はやく…逃げて……」

急に喋りかけられし驚く彼

「お前まだ喋れんの?」

「はやく…逃げて…ください……」

「お前もう喋んな鬱陶しい」

そう言いながら何回も何十回も俺の顔面を踏みつぶす。

もうほとんどの歯が折れた。

「はらく…にれて……」

「お前は本當に良い奴だな」

ニッコリと笑らい彼は言った。

とても綺麗だった。

「これで終わりだ」

長い鉄パイプを振り上げた瞬間

『バキ!』

なにか折れた音がした。

「ぐ、ぐぁぁ……」

いきなりヤンキーは右手を抑えてうずくまった。

何が起きたんだ….?右手になにか白いものが突き刺さっている……違う、刺さってるんじゃない、飛び出てるんだ。白い何かが………

そして俺はとうとう意識を失った。

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