《貓神様のおかげで俺と妹は、結婚できました!》十一話 いや、流石に高二兄妹で添い寢はまずいって⋯⋯

微熱だけど一人で帰して大丈夫だろうか、ドアを開けてみるが既に冷奈の姿はない。

部屋にったのだろう。

貓神様、か⋯⋯

「ふわぁ〜っと、俺も疲れたから寢るか」

俺は大きくびをすると、歯磨きやトイレを済ますべく部屋を出た。

寢る前に必要な事を終え、部屋に戻ると、どっと一日の疲れがのしかかってきた。

何かするわけでもなくベットに橫たわる。

はぁ、本當信じられないよな。あの冷奈が貓化しちゃうし、なんか貓っぽくなっちゃうし⋯⋯。

正直意味が分からないのがほとんどなのだが、それは冷奈も同じなのだ、弱音なんて吐いてる場合じゃないのだ。

「お兄ちゃん⋯⋯か⋯⋯」

そう呟いて顔がにやけてる事に我ながら地持ち悪いとよく思う。

でも、なんか懐かしいな、それ。

どこかの主人公ならここから関係がどんどん変わっていったりするのかな⋯⋯まぁ、これが全部夢でしたっていうオチだったりして。

そんな事を言いながら布を被ろうとして、布に手をばす。

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がどこかに引っかかっている様で思うように被れない。

「ん?」

ベットに挾まってるのか?

俺は原因を探る様に布に手を潛らせ、不意に何かが當たるがあって首を傾げる。

布、じゃないな⋯⋯。

それが何か分からずもう一度れ、形を見るべく手を這わせていく。

「んっ⋯⋯」

「は⋯⋯?」

今なんか聲がした様な⋯⋯もしかして⋯⋯いやいやあり得ないあり得ない。

一瞬冷奈が潛んでるのではと思ったがそれは流石にあり得ないんだ。

確かにさっきは様子がおかしかった、特にお兄ちゃんとかお兄ちゃんとか⋯⋯えへへ。

そこで再びにやけてることに気づき首を振ると、あり得るわけがないと心に言い聞かせつつ布を引っ張る様にして力をれる。

だが、布をかそうとしてもまるで嫌だ、と意志を持って抵抗するかの様にかない布。

「は!? これも貓神様の⋯⋯って、んなわけあるか!」

そんな一人ボケツッコミをかまし俺は布団を勢いよく剝ぎ取った。

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「お、い⋯⋯冷奈⋯⋯お前何してんだ?」

そう、そこには先程どうにか捨てたはずの可能、冷奈がこたつで丸くなるかのようにしていたのだ。

「お・に・ぃ・ちゃ・ん・のエッチ❤︎」

俺のどうにか振り絞った最大の疑問に対する妹の返答は頬を朱に染めた一言で、俺は言葉を失う。

本當にもういろんな意味で⋯⋯。

「あ、あの冷奈⋯⋯だよな⋯⋯?」

「おにぃちゃん!? 私の顔忘れちゃったの!? う、うぅゔ⋯⋯」

「いや、忘れてないから、泣かないでくれる!? 普段とのギャップに思わずだから!」

「うぅ⋯⋯本當?」

「うんうん!」

泣き目の冷奈が上目遣いで聞いてきて俺は即答で首を縦に振る。

「良かった⋯⋯」

冷奈がホッとでおろしめちゃくちゃ可いのだが、今それどころではなかった。

あの⋯⋯本當どうしたんですかね?

やっぱり様子がしおかしい気も⋯⋯もしかして本當は「お兄ちゃんだーい好き❤︎」てきな!?

いやいや頭が高いぞ、榊 輝夜! いかんいかん、引きこもりの弊害の妄想が⋯⋯落ち著け俺!

自分世界からどうにか帰り、冷奈に目を向ける。

元に大きなリボン、袖にはフリルが付いている全的に淡いピンクをした寢巻き? を著ていて、うん、どこかげで可らしい。

とそこで意を決したかの様に顔を上げた冷奈が

「おにぃちゃんもしかして私と⋯⋯その⋯⋯そういう、事⋯⋯した、いの?」

そこで意を決したかの様に顔を上げた冷奈が普段の完璧超人とは考えられないくらい聲細にそんな事を言ってくる。

「そういう事? て?」

「え⋯⋯? その⋯⋯だから⋯⋯エッチィ事⋯⋯」

「は⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯?」

今なんて? エッチィ事?

ないない、俺の聞き間違いだよな?

そうだ冷奈の事だし俺の知らない単語なんだなうんうん、エッチィ理論的な真面目な奴だな絶対。うん。

俺からの反応に何を思ったのか、冷奈は顔を更に赤く染めると

「だってだっておにぃちゃんが私のんだから!?」

「は⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯?」

俺が? 冷奈の、妹を⋯⋯? は?

わけわからんとそう言おうとしてはっと気づく。

まさか⋯⋯さっき俺の手がれていたのは⋯⋯。

「もしかしてさっきのって!!」

「⋯⋯⋯⋯うん」

俯いてチラチラとこっちを見ながら頷いてくる冷奈。

それを聞いて俺は數分前の俺を呪うと同時、どこか得だとじてしまっている自分がいる事に肩を落としそうになる。

「いや、あれは事故というかなんというか! だから違うからな!」

それを聞いた冷奈は突然ずーんと誰が見てもわかるほどにテンションが下がる。

何を期待してんだこいつは⋯⋯。

本當にどうしたんだ、冷奈らしくないのレベルじゃないだろ、これじゃまるで別人じゃないか。

すると突然冷奈が何を思ったのか、服をぎだした。

「お、おい! 何してんだ!?」

「私寢るときはいつも下著と決めてるんです」

やや悲しげにそう呟くのだが、俺からしたらそれどころじゃない。

頭の中で下著姿の妹が寢ている姿がよぎり首を振ると、赤くなる顔を抑える様に一度深呼吸。

「そ、そうなのか。まぁそういう人もいるしな。それは俺がどうこう言う問題じゃないからな⋯⋯と、とりあえず自分の部屋に戻ろうか?」

俺がしどろもどろに尋ねるも冷奈はキョトンと首をかしげ、「今日はおにぃちゃんの部屋で寢るんですよ?」と言ってくる。

「いやいや、ダメだよ! 何言ってるの?!」

本當にどうしたの?! まぁ確かに寢たくないかと言われれば寢たい! と答えるだろうけどさ、今の冷奈は明らかにどこかおかしいし絶対後で殺されるし、まず社會の普通としてこの歳での兄妹添い寢はやばいからな!

「え⋯⋯? おにぃちゃん⋯⋯ダメ、なの?」

「⋯⋯!?⋯⋯」

潤んだ目で見つめてきて早くも折れそうになるがこれだけは譲れない、俺の為というより冷奈の為に!

こいつは俺の事を本當に嫌ってるんだ、それが気づいたら兄と一緒に寢た事実が出來てるなんて耐えられるわけがない、それだけは避けたいんだ。

「⋯⋯ダメだ」

俺はなるべく冷徹にそう言い放つ。

もちろん心はボロボロだ。

「ぐすぅ⋯⋯そうだ、よね⋯⋯こんな私なんか⋯⋯おにぃちゃん嫌い⋯⋯だもんね⋯⋯」

そう言ってとぼとぼとドアに向かって歩き出す冷奈。

心を鬼にするんだ輝夜、冷奈を守りたいなら耐えてみせろ!

未だにれたパジャマが目につくが俺はそれどころじゃなくを噛み締めどうにか耐える。

そして冷奈がドアにたどり著いた。

「⋯⋯おにぃちゃん⋯⋯⋯⋯今まで⋯⋯ありがとね⋯⋯」

は⋯⋯?

冷奈が放ったそんな意味深すぎる言葉、だがアニメなどでよくあるそのフレーズに最悪の未來が脳を流れ、俺は咄嗟に立ち上がっていた。

「ま、待ってくれ冷奈! 分かった、一緒に寢よう、な!」

瞬間冷奈は振り向くがその顔はくしゃくしゃになった泣き顔、ではなく満面の笑みで「うん!」と大仰に頷き返してきた。

⋯⋯⋯⋯は!? まさか今ままでのは演技!?

まさかの演技に固まっていると、更に驚くほどの早業で服をぎさる冷奈。

そのきはどこか匠を思わされるほどに無駄が一切なくそこからベットへのきもらかだった。

我に返った時には時すでに遅し、寢る準備完了と言わんばかりに布布団が整えられ、冷奈は俺の橫でニコニコと眩しいほどの笑顔で仰向けになっていた。

ごめんな、普段の冷奈⋯⋯。

俺はそう呟いて、腹をくくるとこれだけは駄目だとルールを決めた。

「れ、冷奈? ちょっといいか?」

「ん? どうしたのおにぃちゃん?」

らしく首を傾げてくる、非常に可い。布団で今は見えないが、その下にはあのの冷奈のがあると思うと自然と顔が赤くなる。

流石にこれはあり得ない。

「ちょっと2つだけ守ってしい事があるのだが、一緒に寢るのはそれが條件な」

「えぇ⋯⋯仕方ないなぁ⋯⋯おにぃちゃんの頼みなら⋯⋯」

そこまで言ってこくっと首を前に倒した。

「ありがとな。それじゃ1つ目はパジャマを著る事」

「無理だよ!」

「即答かよ!? さっきの流れは仕方ないから守ってあげるよ、的なやつでしょ!?」

「だって〜ねーれーなーいのぉー!」

「なら自分の部屋で──」

「分かったよ!」

頬を膨らませそう答えた冷奈に俺は小さかった頃の冷奈を見てる様で思わず頭をでてしまう。

「ふぁっ!? うにゃぁぁ⋯⋯⋯⋯」

一瞬ビクッと肩を震わせるがすぐにを委ねてきて俺の脳けそうになるが、今の冷奈は熱なんだと自分に言い聞かせる。

「なら、2個目はもしその熱が治って通常冷奈に戻っても、俺を殺さない事だ」

「何言ってんのおにぃちゃん⋯⋯私がおにぃちゃんを殺すわけ無いじゃん! それに熱じゃない! 私は熱なんてひかないんだから!」

いや、絶対この子治ったら殺しにくるから、俺分かるから。

まぁ完璧と言われる冷奈の事だし、もしかしたら1パーセントぐらいは約束だからという理由で済むかもという淡い希の結果というわけだ。

まぁ絶対ないだろうけど。

ぷんぷんと頬を膨らませている冷奈に思わず笑顔をこぼす。

「オッケー、ならちゃんと服を著てね」

思わず子供に話しかけるような口調になってしまい苦笑してしまう。

立ち上がった冷奈をみて俺が何を思ったのかはご想像にお任せしたい。

「おやすみ、おにぃちゃん」

「おやすみ、冷奈」

そう言って俺は後に控えてるであろう事をなるべく考えないよう、冷奈の清いになるべくれないように寢るのであった。

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