《量産型ヤンデレが量産されました》滯留

「それじゃあ、夕食は俺が作るから」

何で田中が家の夕食作るの?

「じゃあ私はお風呂洗ってくるね」

何で榛名さんもお風呂の準備するの?

「あ、雄太、著替え貸してくれ」

泊まるつもりなら著替えくらい持って來いよ………って

「違ああああああああああああああう!!!

何で泊まろうとしてんだよ!

泊めないって言ったじゃん!

フリじゃないって言ったじゃん!」

「「そこまで含めてフリでしょ?」」

「違うって言ってんだろおおおおおお!!!」

「えー、でも俺今日泊まるつもりで來ちゃったし………」

「私も著替えとか々持ってきちゃったし………」

こいつら………。

不味い、不味いぞ。もういい加減認めなくてはいけないが俺は押しに非常に弱い。ぶっちゃけなんかもう諦めて泊まらせるビジョンしか見えない。何か、何か理りは無いか!?こいつらを帰らせる理は無いか?!

「田中!

俺とお前格結構違うよな?!

著替え貸すって言っても無理があるぞ?!」

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「大丈夫大丈夫、ちゃんと考えがあるから気にしなくていいって」

俺が大丈夫じゃねえんだよ!

「榛名!

何かの拍子で外に出たまま鍵閉められてれなくなったりしたら大変だろ?!

やっぱり危ないから帰るべきだよ!」

「雄太くんのお姉さんから合鍵もらったから大丈夫だよ?

『弟の彼なんだから合鍵くらい持って無いと』って」

あの野郎おおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!

「そ、それにあれだ!

寢る場所がたりねえ!

うちに布団無いし、流石に親のベッドは使えねえ!

ソファに寢ろなんて言えないからな!

さ、さ、早く帰りなさい!」

「私が雄太くんと一緒に寢れば大丈夫だよ」

「俺が雄太と一緒に寢れば大丈夫だよ」

「私がお兄ちゃんと一緒に寢れば大丈夫だよ」

「帰れええええええええ!!!!

お前ら全員帰れええええええ!!!!」

々と振り切れてしまってびだす俺。流石にこれ以上は不味いとじたのか3人は俺を宥め始め、俺に理が戻ってしまう。一旦落ち著いてしまうとそれまでのように振る舞うことが出來ず、結局妥協案を出してしまう。

「わかった………。

何かいつの間にか時間が大分経っちゃったし、今から帰らせるのもアレだ。

だがな!俺は!一人で!自分の部屋で!寢る!

君たちは君たちで何とかしなさい!」

多分誰かがソファで寢ることになるだろう。だが俺は知らん。え?さっきと言ってることが違う?大丈夫、「ソファに寢ろ」とは言っていない。結果的にそうなるかもしれないが俺は言っていない。だから大丈夫。

「男同士一緒に寢ることに何の問題があるんだよー」とか「彼なんだから一緒に寢ても大丈夫なのにー」とか「昔のお兄ちゃんはそんなんじゃなかったのにー」とか言ってくる。々言いたいことはあるがとりあえず、妹よ、俺はお前と一緒に寢たこと無いぞ。そのお兄ちゃんは妄想だ。

はあ………。結局泊めてしまった………。ある種悟りの境地に達しながら風呂にる。なんやかんやでこの風呂場にも誰か突撃してきそうだなあと思ったが意外なことに誰も來なかった。もし突撃されて居た場合無気力狀態の俺はなされるがままになっていただろう。どうしたというのだろうか、彼らに良識・自重と言う概念が芽生えたということなのだろうか。

前にも言ったが我が家では風呂、飯の順に済ますため順に風呂にった後夕飯を食べることになった。俺のった直後に誰がるかで軽くめていたが直接的に俺に関係する事柄ではないので放置した。割と限界近いんです。早く寢かせてください。

「はい雄太くんあーん」

「あーん」

「ゆ、雄太、こっちもあーん」

「あーん」

「はーいお兄ちゃん、あーん」

「あーん」

なんていうかもう、流されるまま、なされるがまま。ケーキを食べた時と同様俺の右隣に榛名、左隣に田中、正面に妹。違うのは晝食時のルールが適用されているのか三人が順に「あーん」してくることと田中が左手を握ってても人質右手に危害が加わらないこと。なんだろう………本當に彼らに良識が芽生えたのではなかろうか………。

俺が風呂にっている間にどこで寢るかの話し合いがあったのか、特にめることなく寢ることになった。俺が普段使っている布は榛名に取られたが。

あ、やっと…一日が終わったんやな…て。

尋常じゃない疲れが両方にあるためベッドに倒れこむとほぼ同時に夢の世界にる。夢の中では………榛名と二人でデートしたり………田中と楽しく遊んで………文と仲良く笑ってて………。どうしてこんな風にならなかったのかな………。俺が何をどう間違ってしまったのか………。俺はいったいどうしていればよかったのか………。でもぶっちゃけ全部馬鹿のせいじゃないかな………。そうだよ全部馬鹿のせいだよ………。てか何で俺夢の中でも馬鹿のことで悩まなきゃいけないんだよ………。

馬鹿に対する怒りがふつふつと湧き上がる。脳が覚醒していく。眠気が無くなっていきついには目が覚めてしまう。周囲はまだ暗く明け方前であることがわかる。そして目の前には………

「あ、起こしちゃった?」

田中が一緒に寢てた。

何で君が…おるんやな…て。

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