目の前に並ぶ５つのおがスイングをする度にプリンプリンといている。今、俺は彼たちのスイングを見ていた。決して、おだけを見ていたわけではない。決して・・・

「どう？」

一番最初に聞いてきたのは山田さんだった。長な彼はまだ腕の力でバットを回そうとしている。だから、おじゃなかった。腰より手の方が先に回っている様なじでスイングをしている。この間教えた時は良かったのだけど、多分、しばらく、自己流でやっていたのもあるんだろう。スタンスが広くなっていて若干スイングが以前の狀態に戻っているように見える。

「足をもうし狹くして」

「こう？」

やっぱり話だけでは、理解してもらえそうにない。俺は彼の橫まで行き、足の幅から重心をしこっちだとか、教えるてもどうしても手を先に出そうとする。だから、思い切っておを押すと驚いた彼は俺の手からおを逃がすようにいた。と思ったら俺の方をじっと見てきを止めた。しまったかなと思っていると耳元で

「エッチ・・・」

そう呟いたと思ったら、再び練習を始めた。するとおに押されるでも殘っていたのだろうか。さっきよりスィングがよくなっていた。すると天野さんが

「私も・・・」

近づいて來て、スィングを見せる。彼のスィングはかなり良くなっていて、教えることはないように思えるのだが、俺の方へおを出してくる。顔を見るとニコリと笑顔を見せてきた。ということは

「こういう風に」

おを押してあげると

「え～、よくわからないから。もう一度」

これを２回繰り替えしたところで、スィングを見るというよりおをっている時間が長い、そんなところへ、何故か、立川さんが

「私も・・・」

そう言って、やってきた。特に彼は、完璧に以前のフォーム、腕の力に頼り切ったフォームをしている。彼は結構危険なところがあるので、なるべく、口頭で済まそうとするが、中々、伝わらない。大きく開いたスタンスに腕の力で思いっきりバットを振っている。仕方なく、おを押した瞬間

「きゃぁああ！！」

そうんでおをおさえて座り込んだ。

「お・・・お、るなんて！！！信じらんない！！」

そう怒りの聲を上げ、俺から離れて行った。この間は、どうやって教えることができたのだろうか？と不思議になったんだけど、思い出した。あの後、山田さんが彼を教えていたのだ。激怒する彼を諭している山田さんと天野さんなんだけど、俺に謝るように視線を送った。

「ごめん。悪気はないんだ。腰をこう回すのに・・・」

「絶対そんなことないわ！！私のおをろうとしてたんでしょ！！」

意味の分からない激怒が続いている。ごめんと謝るが怒りが収まらない彼は、

「ふん！！サイテー！！」

そんな捨て臺詞を殘して、彼のチームメイトが集まっている方へ行ってしまった。山田さんと天野さんが

「ごめんね・・・あの子、たまにあんなことになるから、気にしないで」

「うん・・・わかってるよ」

俺が話をしている太田さんと箭さんと森さんが近づいてきた。

「あんな子、相手にしないで、早く、私達も見て～」

この３人もいたんだ。と近くまで行くと逆におをくっつけてきたり、耳元で

「おさわっていいよ」

なんて言う始末。きゃあきゃあと騒いでいた。そんな景を見た山田さんと天野さんも負けじと俺のところまで來て、

「私も教えてよ」

こうして、１０分ほどみんなのおを堪能した俺、山田さん達の練習が始まる頃には解散して、その場を離れることになったんだけど、俺は箭さんと森さんと太田さんの４人で一緒に帰ることになった。そして、帰り道で森さんがぼそりと

「今日・・・私の家、４時まで誰もいないんだけど・・・」