《リーンカーネーション 小學生に戻ったおれ》決勝戦 2

流石の怠慢なプレーに矢部っちが切れた。

「どうしてバットを、振らなかった!!」

「はぁ?なぜ、俺がバットを振る必要があるんだ?」

四谷くんの反応を、見て分かった。親が親なら子も子である。その発言に絹やんも怒り始めた。

「何、言ってるんだ。貴様!!」

すると

「俺は、ピッチャーをさせて貰えると親父から聞いたから試合に出たら、ライト?笑わせんな!!いてやるだけでも、ありがたいと思え!!」

そんな聲を聞きつけた四谷くんのお父さんが出てきて、

「喧嘩するんだったら、龍馬を連れて帰ってもいいぞ!!」

その言葉を聞いたコーチが慌てた。

「何言ってるんですか!ここで帰られては困ります」

ふとこいつをよく見ると四十代前半にしか見えない。どうせ息子に自分が今度からコーチを引きけるからピッチャーをさせてやるとでも言ったんだろう。それに四谷君自もこの父親と二人三腳で練習しているのかも知れない。だとするとと思っていたら審判がやって來て

「何やってるんですか。早く守備について下さい」

そこへ案の定、四谷くんのお父さんが言い出した。

「龍馬を投げさせてくれれば、いさせてやっても構わないが」

審判が

「早くしないと沒収試合にしますよ」

「すみません、もうし時間をください」

俺がいうと

「じゃ、しだけ待ちます」

そして俺は四谷くんを除いたみんなとヒソヒソと打ち合わせをした。

「わかった」

みんなの了解を得て俺が話を始めた。

「ピッチャーなんかいつでも譲ります。大人にとってたかが小學生の町會の試合ですが、俺たち子供にとつては、優勝がかかった試合です。これで點をとられたらこの指示をした四谷くんのお父さんのミスですから、その事をよく理解してください。」

「?   ああ   分かった?」

この反応を見て、俺は直的にこいつ馬鹿だとじたんだが、それは置いといて、そこへ審判がやっても來た。

「そろそろいいかな?」

「はい。ピッチャーとライトを代します」

こうして俺たちはグラウンドに散っていった。その間に、後ろから審判の聲が聞こえた。

「あなたも大人気ない!子供相手につまらない事しないでください!!」

7回表ベアーズの強力打線は、四谷君に襲いかかったがなんとかみんながなんとかふんばって、ツーアウト満塁で巖ちゃんの打席、なぜか俺の方をチラチラと見ている。なんとなく、ライト線へジワリと守備位置をかえると

キン!!

巖ちゃんの打球はライト線へ痛烈な當たり、ダッシュでこれを抑えて、ファーストへ投げる

「アウト!!」

足が遅い巖ちゃんはライトゴロで終わったのだった。

こうしてなんとか7回表を抑えたのだった。7回裏は疲れが見えてきた小山君からランナー二人出すが得點はできなかった。

こうして試合は延長戦に突した。

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