《リーンカーネーション 小學生に戻ったおれ》岡田さん事件

教室の扉には鍵がかかっていた。この教室は古く、後ろの扉は、中から、そして、廊下側の窓も中から締められる構造だ。そして、教室の前のり口だけが外から鍵が出來るのだった。まずは気絶していた岡田さんについては、保健室から戻ってきた先生の報告では、貧だということだった。それはよしとして、なぜ彼が教室にいたのかが問題だ。

まずは、休み時間のことを思い出してみる。俺の真橫の席だったせいもあって、まず俺に

「見ないでよ!!」

「わかったよ。」

おれは、彼に背を向けたのだった。すると彼を中心に俺の反対側に座っていた。川村が彼のシミーズ越しに首付近のちょこっとしたふくらみを見つけた途端に、バカなことを言った。

「岡田のが膨らんでるぞ~!!」

慌ててを隠す岡田は

「お前なんか言われてくないわ!!」

喧嘩腰になっていたんだけど、今の狀態だと彼が暴れかねない。アホな川村はそれを狙っているに違いなかった。だから、俺が、ちょうどいだところのカッターを岡田の肩からかけてやった。すると岡田は、その服を使って、の部分を隠して、俺の方を向いた。

「こっち見ないで」

目を背けている間に、テキパキと服に著替えた彼は、俺が貸したカッターを目の前に出した。

「あ・・・ありがとう・・」

そこまではおぼえているんだけど、その直後にチャイムが鳴り響いたんで俺たちは、教室を飛び出していった。もちろん、日直が最後の鍵を閉めてだ。

日直の秋田君の証言

「俺が、鍵を閉めようとした時は、誰もいなかった。なか・・井上」

「そうよ。いなかったわよ」

ますます謎が深まるばかりなのだが、俺がある一つの仮説を考えた。チャイムが鳴った瞬間に岡田さんが失神して倒れ込んでいたとすれば、教室を見渡しただけでは、見つからないかもということで、

「秋田君と井上さんはどの辺から確認したの?」

「それは・・・」

彼らが見渡したという場祖は、廊下の外側からだった。

「ここからなの?」

「そうです」

丁度近くにいた太田さんに

「太田さん、岡田さんが倒れていた場所に倒れて見て」

「こ・・・こう?」

「そう・・・なるほど・・・これで、全てがわかっちゃった」

俺の言葉にみんなが驚く、

「ここからみると丁度死角になっていて、太田さんの姿が見えないんだ。みんな確認してみる?」

「へーぇ」

とか言いながら、みんな確認をしたうえで

「多分、チャイムが鳴った時、既に岡田さんは貧か何かで失神をしていたんだと思うんだ。一方、俺達は早くグランドに集まらないといけないといことで、彼はいるものと思って、グランドに行ったから、彼一人が教室に殘ったという訳だ」

すると先生が

「そのとおーーーーり、さっき目覚めた岡田がおなじことを言っていたよ」

こうして、岡田さん失神事件は幕を閉じたのだった。

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