「う〜ん」

「どうしたの？」

著いて早々唸る私に花ちゃんは心配そうに聲をかけてくれます。私はなんとも言えない覚をうまく伝えられず曖昧に答えます。

「もしかして調悪くなっちゃった？」

「ううん、そういうのじゃなくてね」

今私達は學式を終え、教室で今後の説明をけているところです。

學校への興味がなくなったわけじゃありません。ただ自分が思っていたものとは違うが湧いてしまっていました。

それだけならたいしたことはないのですけれど。

「なんだか懐かしいような？」

私は不思議と今の狀況に既視のようなものをじていました。

今日が初めてなのにどうしてそう思うのでしょう？

「なんでだろ？」

ここにくる前からこの雰囲気を知っているような覚になります。小學校と中學校も學式があるのでそれ自が初めてでは無いのは當然です。しかし私のじているものはそれともまた違いました。

例えるならば今『私がいるこの高校』での學式が懐かしいとじると言えば良いのでしょうか？

「変なの」

初めての高校に気持ちが高まりすぎておかしくなっているのでしょうか。そんな考えが頭をよぎります。

「ーーカナちゃんほんとに大丈夫？」

私の獨り言が聞こえてたのか、花ちゃんがとても心配そうな顔でこちらの顔をのぞいています。

「う……うん、大丈夫だよ」

「ほんとに〜？」

「ほんとに！　大丈夫だから安心して」

花ちゃんは納得いかない様子でしたが最後は諦めて先生の方を向いてくれました。

そのあとは私も先生の話を聞いていましたが、結局もやもやとした気持ちは最後まで殘ったまま1日目を終えるのでした。

數時間後……

初日ということもあり早く學校が終わった私は花ちゃんと一緒に帰路を辿っていました。

「明日は何をするんだろうね」

「たぶん學校の案とかかなぁ」

小學校、中學校では確かそうだったよねと思いながら話します。

それからしずつ授業が始まり委員會や部活が決まっていくのでしょう。

「ふふ……楽しみだなぁ〜」

「カナちゃんは本當に心から楽しそうに言うね」

「當然！　だって今まで以上にやれることが増えるし 出來なかったことが出來るようになるんだよ」

「カ……カナちゃん？」

「自分の実力や可能をばせるわけだからもう楽しみで楽しみで……あ〜早く授業をけたい。委員會を頑張りたい。部活で輝きたい。それにそれに……」

「どうどう……カナちゃん落ち著いて」

「え？　あぅ……その、ごめんなさい」

高校生活が楽しみなあまりつい思っていることをどんどん喋ってしまいました。幸い聞いていたのは花ちゃんだったので笑顔で聞き流してくれていました。

それでもちょっと自分の世界にっちゃってたと思うと、とても恥ずかしいです。

そんなこんなで私たちは家に著くまで學校生活について喋り続けるのでした。