《獣と共同生活!?》第三十一話 事件解決(?)

「いやー、すいません。お客様にご迷をお掛けしてしまって」

あの後、俺は他に起きていたお屋敷のメイドさんを呼び、コックを起こしたり、現場の片付けを行った。

あの後すぐに起きたコックは、なんともなかった様な雰囲気で起きた為、俺は事件はないと判斷。一安心だ。

とりあえず、コックに事聴取だけはする事になり、俺とメイドさんとコックの3人で話し合う事にした。

「それで?何故あんな所で寢ていたんです?」

メイドさんが呆れた様な口調で言う。

コックの方も、原因が原因なのか頭を右手でさすりながら言った。

「片付けをし終わって、もう寢ようとしていたのでいつもの薬を飲んだんですよ。で、その後に明日の下処理を忘れてまして、急いでやってるに……」

「はぁ……。全く何をやってるんです?」

「面目無い!」

メイドさんとコックの會話を聞く限り、恐らくこの2人は仲が良いのだろう。呆れ口調のメイドさんだが、顔にはし笑顔を浮かべていた。

つまり、は魚のもの。そこにあったは、睡眠薬か何かだろう。

……しかし、どうしても疑問が殘ってしまう。

のところにあったは、明らかにの上からかかったもの。コックは下処理前に薬を飲んだなら、その時のはおかしい。

……ここは、一つ確認してみるか。

「魚の下処理をする時、塩とかって使いましたか?」

「いや?煮付けにする予定だったから、塩は振らなかった筈だよ。塩がどうかしたのかい?」

コックはキョトンとした顔で俺を見る。

噓をついている様には見えない。なら、あのは一……?

「いえ、心當たりがないのでしたらいいんです」

俺は、あまり不安にさせない様に笑顔で言った。

コック達は、「どうしたんでしょう?」と顔を見合いながらクスクスと笑っていた。

その後は、コックは朝食の準備、メイドさんは仕事があるので解散。

俺も特にやる事がなかったが、他の人も起きてきていたので、とりあえずリビングに向かった。

心殘りはあるが、あまり気にしない様に忘れることにした。

「ふふっ……。あの狀況にもかかわらず、冷靜さを欠かすことなく推理していましたね」

「……そうだな。あの男になら、任せても大丈夫かもしれんな」

が男に向かって話すと、男も真剣な表で納得していた。

その視線の先には、廚房で推理している朝倉 誠の姿があった。

その後、はため息をつきながら男に話し続けた。

「でも、あんな事しなくてもあの人が悪い人ではないってわかっていたでしょう?」

「人はすぐに側が分かるわけではない。人前ではない場所だと、すぐに本心が出てきてしまうものだ」

「ふふっ、そうね。……でも、あのは何なのかしら?」

「あれはただの塩だ。何も問題はない」

そう言いながら、男は廚房を見ていた視線を外し、何処かへと向かう。

はそれを見ながら、笑みを浮かべてこう言った。

「本當、不用な人──」

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