《異世界エルフの奴隷ちゃん》スキルポイント

それから翌日のこと。

何時ものように激しい夜を過ごした3人は、何時ものように初心者用のダンジョンを訪れていた。

「「流石はご主人さまです!」」

この日もエルフちゃん&犬耳ちゃんは日課である『さすごしゅ』に余念がない。

戦闘ではあまり役に立てない分、主人を良い気分で戦わせてあげることは奴隷としての重要な責務の1つであった。

ご主人さまは今日も今日とて、スライム相手にオーバーキルのダメージ與え続けている。

テテテテッテテッテー♪

戦闘が一段落したところでエルフちゃんの頭に電子音が鳴り響く。

「あれ……。頭の中で今、不思議な音がしたような……」

「ああ。たぶん、それレベルアップの音だよ」

首を傾げるエルフちゃんに向かってご主人さまは言った。

「パーソナルカードを出して」

「……はい。こうですか?」

パーソナルカードとは、この世界に生まれた人間ならば誰しもが自由に出しれできる分証のようなものである。

職業 奴隷

LV 2(↑1)

生命力 11(↑1)

筋力値 5(↑0)

魔力値  24(↑2)

神力 18(↑1)

スキルポイント 1

「本當だ! レベルが上がっています!」

「おおっ。エルフもようやくレベルが上がったか! オレなんかとっくにレベル2だけどな」

尾をブンブン振って得意気な表を浮かべる犬耳ちゃん。

エルフちゃんたちエルフ族は他種族と比べて初期ステータスが高い反面、長スピードが遅い種族とされていた。

「レベルが上がると好きなスキルを取得することができるんだ。裏面を見てごらん」

「わっ。本當だ。たくさんあるんですね~」

パーソナルカードの裏には取得可能なスキルの一覧が表示されていた。

火屬魔法(初級) 水屬魔法(初級)

風屬魔法(初級) 呪屬魔法(初級)

聖屬魔法(初級) ……………。

魔法の基本である屬魔法(初級)から、日用使いできそうなスキルまで、その數は合計で20種類近くあるだろう。

エルフちゃんは目を皿にしながらも取得可能スキルの一覧を眺めていた。

「……あの、ご主人さま。の大きさって項目はないのでしょうか?」

「そんなものはない」

疑問を抱くエルフちゃんに対して、ご主人さまは的確なツッコミをれるのだった。

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