《異世界エルフの奴隷ちゃん》からあげ

市場から戻ったご主人さまはキッチンに籠って、料理に沒頭することにした。

現代日本から召喚されたご主人さまは長きに渡る獨サラリーマン生活によって、それなりの自活スキルを有していた。

本日の夕食はダンジョンで仕れたチキン、市場で購した小麥、ショウガ、ニンニクを使用した『からあげ』である。

「「おおおおおぉぉぉ!?」」

大皿の上に山盛りになった『からあげ』を目の當たりにしたエルフちゃん&犬耳ちゃんはキラキラと目を輝かせていた。

外はサクサク。中はジューシー。

黃金を纏った『からあげ』は、端的に言って非常に味しそうだった。

「不思議です! 私、エルフなのでおとか苦手なんですけど! これなら味しく食べられます!」

味い……。味すぎる……。田舎のチビたちにも食べさせてやりたいぜ……」

前回食べた『かつ丼』も絶品だったが、今回の『からあげ』もそれに負けず劣らずの出來栄えだった。

「あの……參考までに聞いておきたいのですが、ご主人さまはこの料理のレシピを何処で知ったのですか?」

「ああ。これは俺の故郷である東の國に伝わる料理なんだ」

得意気に語るご主人さまであったが、エルフちゃん&犬耳ちゃんの表は晴れなかった。

((出た! 東の國!))

2人が心の中でツッコミをれたのは全く同じタイミングだった。

前回作った『かつ丼』の時もそうである。

ご主人さまが不思議な知識を披する時は、決まって『東の國』に伝わるものだと説明していた。

疑問に思ったエルフちゃん&犬耳ちゃんは以前に地図で調べたのだが、東の海には何もないことを確認している。

ご主人さまは気付いているだろうか?

このブルーティアの街は世界的に見て極東に位置にあるのだった。

「あと他にも俺の故郷である東の國にはマヨネーズっていう調味料があるんだけど、これがまた味しいんだぁ……。そうだ。今度機會があったら作ってみることにするよ」

ご主人さまの謎は益々と深まるばかりである。

    人が読んでいる<異世界エルフの奴隷ちゃん>
      クローズメッセージ
      つづく...
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください