神に會ってから俺の日常が暴走している》10… クラスでの立ち位置

    ホームルームではこれといったイベントはなかった。

    転校生イベとかが來るのではと構えていたがそんなこともなく、ただただ今日の日程とか、連絡とかを擔任が話すだけで終わった。

    ・・・・そう、ホームルームでは・・だ。

「おい上里。お前、あれはどういうことだ?」

    ホームルーム終了後、擔任が教室を出てすぐのことだ。俺は複數人の男子に囲まれた。

    おそらく朝の一件についてだろう。

    直接言いにきたのはこいつらだけだが、他のクラスメイトも気になってはいるようだ。

「向こうが勝手にきただけだよ。」

「はあ?お前が連れていったのを見た奴がいるんだよ。二次元にしか興味なかったんじゃねえのかよ?」

    どう答えるべきなのか…。

    そもそも真也が狀態だったのが悪い訳…で…あれ?

「ちょっと待っててくれるか?」

「おいっ!」

    俺の考えが正しければ俺はこの狀況から解放されるはず。

    そう考えた俺は真也の元へ向かう。

「なあ真也。」

     クラス全の視線が俺と真也に集まる。

「どうしたの?」

「お前さ、朝からずっとその服だったよな?」

「當たり前だよー。」

    集まっていた視線が興味から呆れに変わったのが分かった。

    だが、これでいい。これで俺は解放されるはずだ。なぜなら──

「んで?さっきの質問に答えて貰おうか。」

    さっきまでならいかに真也の転換を隠しつつこの追及から逃れるかを考える必要があった。

    だが今は、

「勘違いだったんじゃないのか?俺はお前達が言っている子生徒やらとは會った記憶が無いからな。」

    そう答えられるのだ。

「そんなはずねえだろ!多くの奴が見ているんだぞ。」

「そうは言ってもな、男子の制服だっただろうが。」

    あー確かにー、みたいな顔を全員がするのに、そう時間はかからなかった。

    今さらだが、こいつら仲良すぎるな。凄い一があるよ。

「なるほど、疑って悪かったな。」

「わかれば良いんだよ。」

   良かった。これで一件落著か─

「要するにお前はホモだったんだろ?」

    ・・・は?

「えっ、ちょっと待ってどうしてそうなる?」

「いや、お前は男…たぶん咲糖とイチャイチャしてたから遅刻ギリギリだったんだろ?咲糖と一緒にってきたし。」

     クラス全にお前天才か…といった空気が流れる。

    これあれだわ、仲が良いんじゃなくて俺をいじめたいだけだわ。

    まあまだ慌てるような時間じゃない。真也が否定さえすれば…

「翠君は悪く無いもん。僕から迫ったのが悪いんだもん。」

    クラスの時間が止まる。

    やりやがったよこいつ。

「まーあれだ…。ちゃんとけ止めてやれよ…。」

    なんか同されちゃった。どうしようかこの空気。

    まあ、ホモ疑からは逃れられたみたいだからよしとして…。

「お弁當作ってきたから一緒に食べようね。」

    真也からアプローチされることが増え、一部生徒がそれを見てキャッキャと騒ぐようになってしまったのは、まだましな方と考えるべきなのだろうか…?

    俺の二次元ライフがしずつ壊れてきているのは言うまでもない。

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