《香川外科の愉快な仲間たち》久米先生編 「夏事件」の後 4

それだけではなくて目にったら絶対にしくなるモノが「ワ・タ・シ・を・食・べ・て」と萌え聲で訴えているような気がした。

「あと、クリームコロッケとハッシュポテトと塩唐揚げ、チーズチキンをお願いします。あ!コーラとかの飲料も買いたいのでゆっくりで良いです」

ここの店は病院関係者も良く來るので――といっても、どこの科の先生やナースなのかは分からないが――この時間もそれらしき人で賑わっている。

だからレジを占領しているのも悪いかなと思ってドリンクコーナーへと移しようとすると「じゃがりこ」の緑とかポテチのコンソメ味のオレンジの包裝紙が「買って!」とオレに訴えかけてくるようだった。

どうしようかなと一瞬考えたが、スナックに関しては悩む前に買え!というのがオレのポリシーだったので両方とも棚から取ってカゴにれた。そして、オレ用のお徳用コーラと田中先生が最近ハマっている「ゆずれもん」――コーヒーは救急救命室にも置いてあるし、タバコ休憩とか言って抜け出した時にはブラックの缶を買っていると聞いていた。

コンビニでは「ゆずれもん」をずっと買っている――というか買いに走らされている――後は柏木先生用に微糖のカフェオレを忘れずにカゴにれた。

「あ、柚子胡椒は20袋お願いします。多くて申し訳ないのですが……」

買いカゴをいっぱいにしてレジに戻ったオレは店員さんにそう告げた。

柚子胡椒は田中先生が大好きなので――そもそも柚子の味が好きなのだろう。飲みもそれ系をわざわざ買うことを――と言っても今日はオレの奢りだったが、給料日直後なだけに財布にはたくさんの諭吉が居てくれるのでとても嬉しい。

會計を済ませてふと橫を見ると、かつ丼がとても味しそうに陳列されていた。

ただ、オレの後ろに二人のお客さんがそれぞれカップ麺とかポテチのラージサイズとかの嵩張ったカゴをそれぞれ持っていたので、今日は諦めることにした。

病院の敷地にると(ゆっくり、ゆっくり!)と呪文のように唱えながら救急救命室にった。

いつしか習慣になってしまった救急車専用スペースの様子を外から窺う。

停まっているかどうかだけではなくて、扉の様子とか――雑なじで開けられていたらオレが居ないに搬送があったことを語っている――そうなると、おでんなどをれたコンビニの袋などはそこいらに置いて即座に駆けつけなければならない。

ただ、そのスペースは靜謐なじで靜まり返っている。ということは凪の時間が続いているのだろう。

そして。

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