《香川外科の愉快な仲間たち》久米先生編 「夏事件」の後 95

「久米先生は英語もお出來になるのでしょう?

私は高校時代で才能のなさと頭の悪さに自分でもほとほと呆れてしまっていて……。高校で英語とサヨナラ出來て本當に良かったと思っています。

ハワイでイルカと一緒に泳ぐだなんて素敵ですよね。英語はお任せします」

綺麗な目をキラキラさせて言われると「任しておいてください」としか返事のしようがない。

テレビのグルメ旅行番組で観た覚えがある、マリンブルーの海でイルカと泳ぐ彼を見てみたいし、ポリネシア料理だったかな?確かそんな名前のハワイの名料理を日本人の舌とか趣味に合わせて作られた瀟灑しょうしゃでいながらバカンス気分を盛り上げるために野味も加味した焚き木の林を車で抜けて行った先にあるレストランにも彼と行ってみたい。

だが、しかしっ!オレにはそんな英語力はないという點まで呈しそうだった。

アクアマリン姫の水著姿も見てみたいし、リゾート風のお灑落をしたドレス姿も切実に見たい。

英語……もっとちゃんと勉強をしておけば良かったと思っても後の祭りというじだ。

あ!そう言えば英語の偏差値はオレと同じくらいだったとか聞いた覚えのある田中先生は教授を見習って全外科醫の憧れの的でもある國際公開手に呼ばれた時に備えて英語を勉強中だった。

救急救命室で音楽でも聴いているのかとパソコンに接続したヘッドフォン姿の田中先生の背後から覗き込んだら英語のレッスン畫面だったということも度々あった。

デートの指南も絶対に必要だけれども、今度は英語も教えて貰おうとかに決意した。

最初は絶対に面倒臭がられそうだけれど、実際は凄く面倒見の良い人なことも知っていた。

「英語ですか?任せてください」

を叩いて請け負ってしまった。そういうオレを頼もしそうに見てくれるだけでとても嬉しい。

「あ、でも……先輩に『も」お醫者様と結婚した方がいて……」

薄紅に塗ったが綺麗な笑みを浮かべている。し・か・も!!「先輩に『も』」と言ってくれたのでオレの心拍數は一挙に跳ね上がった。

「そうなのですね。文字通りというか、公私共々『先輩!』ですね」

笑いがこみあげてくる。

オレなんかには勿ないような綺麗なだし格も良いのもよく分かった。

すると。

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