《香川外科の愉快な仲間たち》久米先生編 「夏事件」の後 140

「じゃあ、岡田君、久米先生を充分おもてなししてしてくれたまえ。A會議室は空いているので、お二人だけでごゆっくり」

え?良いのかと思ってしまう。ただ、アクアマリン姫こと岡田看護師と二人きりでコーヒー、しかも教授用の極上品なのだろうが、そういう高級なコーヒー豆というよりもアクアマリン姫が手作り……えと違うな、直々に……うーんこれも違うような気がするけどまあ、そんなことはどうでも良くて何だかイキナリ降ってわいたラッキー過ぎる時間に心も弾んでいて言葉が上手く見つからない。

木村先生って本當に良い人なんだな……と思った。

「え?宜しいのですか?オ……私は大歓迎ですが……。木村先生のご厚意は一生忘れません。有り難うございます」

これ以上謙遜していると、木村先生と壊すことも出來ないPCの話しとか脳外科の醫局の混、いやカオスかもしれない、何だか醫局中がパニックになっているじはヒシヒシとじていた。

ウチの醫局だと、確かに醫師や看護師の出りも慌ただしいけれど、でもキチンと秩序立ったきを見せている。

そういうのが「普通」だと思っていたのだけれど、脳外科の醫局に初めて來て、何だか皆があたふたしていて、業務もいっぱいいっぱいってじでこなしている。

こんな狀態でヒヤリ・ハットを起こさないのか、しがない未な研修醫でも心配になってくる。

時々、「ハマダ先生!それじゃなくて、あれですっ!それはあの患者さん用のですっ!」とかまた代名詞しか使わないナースの悲鳴に似た聲も響いていたし、落ち著かないことこの上ない。

ただ、オレとしては木村先生とこれ以上話しているよりもアクアマリン姫と「職場でデート♡」の方が嬉しいのは間違いない。だから、木村先生にはこれ以上……って、アクアマリン姫が捧げ持っていたトレーに小走りに走って來たナースが激突しそうになる。

「危ないっ!」

咄嗟に彼の腕を摑んで引き寄せた。

「307號室の小西さん、急変ですっ!コードブルーレベルですっ!!」

コードブルーは主治醫だけではなくて、その場に居る全員が駆けつけなければならないほどの重要度だ。

木村先生も顔を変えている上に、殘りない前髪のを痛めつけるようなじで引っ掻いている。

「小西さんがっ?朝はあれだけ……。私も直ぐに行くので、皆は先に行ってくれたまえ。

久米先生、出來るだけ……で良いのですが、何卒なにとぞ香川外科の皆様に良しなにお伝えください。

そして」

ああ、アクアマリン姫もコードブルーなので員されるのだろうなとガッカリしてしまった。

すると。

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