《香川外科の愉快な仲間たち》久米先生編 「夏事件」の後 152

「あのう……フィギアを集めたり、二次元の――えと、的に言うとフィギアってゲームのの子とかの人形みたいなモノなんですけど。そのゲームの中の登場人ですが――そういうのが好きな男についてはどう思いますか?あまりには理解出來ない趣味みたいですけど。オタクとか言われて……」

オレにとっては大切なフミオちゃんだったけど、散々だった合コンの時には「オタク趣味!ヤバいよね~!マジ無理だしぃ」とか言っていたJDが居た。ちなみにそのJDはホストにハマって方々からお金を借りていつの間にか大學からも居なくなったらしいと、合コンで目出度くカップルになった友達が言っていた。

いや、ホストだって疑似でお金を稼ぐとか聞いているし、フィギアにハマるのとホストにハマるのは五十歩百歩のような気もするけれど。

岡田看護師にドン引きされたらどうしようと心ハラハラしていた。

「あ、一般論です。あくまでも……」

先にこの言葉を発しておけば良かったな……と思ったが後悔先に立たずだ。

ちなみに、プライベートな空間なんてない救急救命室で、オレのスマホの畫面がゲームのままで――オレの場合パスワードは生年月日という分かりやすさだ――田中先生にオレへのフミオちゃんの好度100をどんな裏ワザを使ったのかまでは定かじゃないけど、マイナスにまで下げてくれたという苦い過去があった。

まあ、そういう悪ふざけをしても普段々とお世話になっている田中先生だし、しかも何だか何をされても憎めないのは田中先生の人徳だろう、多分。

「え?趣味の範囲だったら別に良いと思います。――私も実は緒にしている、あまり大きな聲では言えない趣味がありますし――ゲームですよね?課金を給料全部使うとか、ゲームと仕事の優先順位がゲームだったら……ちょっと、苦手というか、避けたいとは思いますけれど……」

緒の趣味は気になったけど、何となく聞かないで!という雰囲気を醸し出しているのでもっと仲良くなった時に聞こうと思った。

そして、アクアマリン姫がいわゆるオタク趣味に理解が有って本當に良かったな!!とシミジミと思った。

外見だけではなくて、心も綺麗ななのだろう。

こんな人が彼になってくれたら本當に生きて來て良かったと思った。

「優先順位はもちろん仕事ですよ。

ゲームをしていて途中で救急搬送された時には即座にそっちに行きます!!」

すると。

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