《俺の小説家人生がこんなラブコメ展開だと予想できるはずがない。》090.図書館への向かい方(異世界&現実ver)
Re:図書館のシーン
異世界に飛ばされた後、その世界の歴史や科學、魔法やらの知識を得るために図書館へと向かった。
登場人:主人公カトレア、ヒロイン①(シュメル)
転生されることには何らかの理由があって、つまりはラブコメで言うところのヒロインが主人公を好きになるのと同じように、そこには因果か所以があって當然である。それはつまり俺がどうして選抜されたのかという問題に直結するのだが。だから結果的に、そう、語的に考えるとプロットみたいなものがこの世界にあってしかるべきということなのだ。
まぁ、転生されたこと自が運悪く、いわゆる神様の気まぐれとか、またまた語的に言う夢落ちであるとするのならばそんなものははなっから存在しない事にはなるが。
どうやらその最悪な結果にはならなかったようだ。言い換えるとするなら俺の予想通りだった。
ーーラスボスである大悪魔を倒して世界を救うーー
それが俺が転生された意味、縁えにしだった。
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何とも展開がテンプレすぎて夢落ちなのではないか、とフラグを立てるべきではなかったと自問していると、
「著いたわよ……っと、あら……そんなに頭を抱え込んでも何も生まれないわよ。現実を見なさい」
白髪ショートに目までびた前髪、俺よりも長が數センチ低く、プロポーションは……擬音で言い表すならば、キュッキュッキュッ。極めつけは彼の斷崖絶壁ともなる……っと、これ以上は止めておこ……
「私のことで卑猥な妄想をしているのならば、このままあの世へと送り返してあげるけれど、どうしたい?A:地獄へ行く。B:天國へ行く。この二択しかないのだけど」
「AとBのどちらにせよこの世を去る他に選択肢がないんですけど。って何も考えてませんから、ただ今日もお綺麗だなぁと驚嘆していただけでございますから……ハイ」
「ほんとかしら?私には舐めるような目つきが比喩に見えないほどのリアルさにじられてならないのだけど」
「しでも外れればストーカーになりつつあるような言い方ですけど、俺はそこまで凝視してないから。ほら、口にある立て看板が気になっただけだから」
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俺は必死に「らいぶらりぃ」という和風アレンジが加わった橫文字看板を指差した。この世界は俺の前世の國の言葉がり混じっているようである。文化は西洋チックであるのに、言葉は日本語が主流であるらしいし、ここはつまり前世で言うところの國境が無い國なのかもしれない。
半分希的観測によるものだが、この「らいぶらりぃ」という建造は確かに書が蓄積され保管される場所であることには変わらないし、概念と言葉の結びつきは前世とあまり変化していないということだ。
それを確かめるために、俺は今この場所に訪れているというわけでもあるが。
「ふん……なら今日のところは許してあげるわ。今日のところは、ね」
白髪のはとっとと図書館口へと足を運ぶ。彼は俺が転生先で目覚めたお屋敷の令嬢、シュメル・シュリアス・アクア。年齢は自稱16歳と俺と同年代らしい。
言い忘れていたが俺の姿は人間であるというのは過去に語った話ではあるが、容姿、型もすべて現実世界の俺とそっくりだった、というか同じだった。
俺はシュメルの早い足取りに引けを取られぬように、対抗するように、素早く彼の後を追った。
以下、ここから執筆開始。
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現実世界(曲谷孔)
小説の資料収集、取材の為に自宅にもっとも近い市営図書館に來たと言えば聞こえは良いのかもしれないが、もっと俺の心境を顕わに表わしてしまうと逃・走・し・て・き・た・というのが妥當なのかもしれない。
言うならば、室で子と二人きりで過ごすのなら、外出した方がまだ気が楽だと思ったのだ。だったらそもそもなぜ自宅で作業することになったのか、それこそ疑問となるが、これは簡単な問いだ。俺が水無月家に足を踏みれたのだから、次は俺の番・だと頑なに考え込んだからだ。った、というか提案したのは俺ではなかったが。
そんなこんなで俺や水無月の都合がこねくり回されて至った結論として、図書館に向かうことになったということだ。ちょうど小説の容とリンクしているし取材と資料集めも捗るだろうと思ったし。
図書館。図書の館やかた。昔は本だけでなくそれこそ手記や王命が記された巻や宗教の教書とか、歴史を伝えるための報保管庫として使われていたらしいが、やはり主要な用途は學的な文獻やらそれこそ論文めいた書が多く保管されていたようだ。
そんな中、アレクサンドリア図書館という當時にとっては大規模な図書館があったようだが戦爭やら自然の猛攻(諸説ある)とかによって殆どが無くなってしまったらしい。大規模、とされるのだからそれぐらい學的文獻やら啓蒙本などなど、所蔵されていた量が多かったのは言うまでもなく分かる。それなのに消えてしまった。
結局何が言いたいのかというと、つまりはこうだ。
もし、そのアレクサンドリア図書館が殘っていたとしたら、人類はもうし早く進歩していたのではなかったのか、と。
「そう簡単に事が運ぶとは思わないのだけれど。第一、もし殘っていたとしたら逆に生まれなかった可能もあるのよ?」
「可能?」と俺は靜かに、他人に聞かれないような聲で訊いた。対して水無月も俺だけにしか聴こえない聲量で囁いた。
「例えば……そうね。『創造的休暇』って言葉を知ってる?」
クリエイターの為の休日ということか?なんと素晴らしきお言葉だ。俺は思っている旨をそのまま伝えると水無月は「あぁ。もういいわ」と呆れたような表を浮かべた。浮かべやがった。
「もしその意味で通ったとしたら、あなたは毎日『創造的休暇』よ」
「それで、本當の意味を話す前なのだけれど。あなたってアイザックニュートンぐらい知っているわよね?」
「馬鹿にするな。知らないわけが無い、リンゴが落ちる、なんてことを研究した人だろう?」
図書館にったと思いきや目的地を言わずに突き進む水無月。俺はそのまま後をついていく。 
「あら、なら話は早いわ。そう、そのリンゴが木から落ちるって話が生まれるには、思いつくには彼は條件が必要だったの」
「條件?閃きが何かを生んだきっかけみたいなものか?」
五階、六階と階段を登っていく。どこまで登るのだろうか、しだけ足に負擔がかかってきた。
「そうとも言えるし、言えない。直接的にかかわっているわけではないのだけれど、環境が彼には重要だったのよ。必須要項、必要不可欠な條件」
「それは?」と訊くまでもなく水無月は先に答えた。
「ペストよ。皮が黒くなって致死率が高い伝染癥。昔の人たちにとって大敵だったものよ」
訳が分からなかった。大敵、というかかかったら死んでしまう、そんな恐ろしく、危険のある病気こそ彼には必要だったと。そんな辻褄の合わない要素が何故、リンゴが木から落ちる、ということを知るきっかけとなったのか。これでは人が地に落ちることになってしまうではないか。
いや、もしかしたら彼、ニュートンは人間ではなかったのかもしれないぞ。例えば、染癥である細菌を生かす生命がいたよう……
「また使わなくても良いところで使うのね、あなたの妄想力はどうして無駄遣いがそんなに好きなのかしら」
「しかたなくないか?だって何考えたって害しか……」
遮られた。というか話すなと制されたようにじた。
「今、ペストが流行したらどうなると思う?」
どうしたんだ?流石に俺の妄想力で頭が汚染されたのか、とも思ったが勘違いだった。
水無月は何を言おう、本気マジだったのだから。
だから俺らしく當然の如く、自分にもしそんな狀況が起こったのなら、と頭を使い、そして一つの結論に帰結した。
「學級閉鎖になって嬉しい」
靜寂。
沈黙。
そもそも元から図書館で會話をするような輩はいないわけで、だから思わず、知らないうちに聲が出てしまって空気が悪くなってしなったのは予想外でも何でもなかった。
「靜かにしなさい」
「すみません……」
なんて教師が生徒に向かって説教するような景になる。いやこれも俺の想像ではあるが、だって水無月は自分は関わりないですよ、なんて言いたげに早足だった足どりをさらに加速させたのだ。
「でも答えはそれよ。學級閉鎖っていうよりは休校ね、その休校のおかげでニュートンはアイデアを閃いたのよ。休暇中にニュートンは閃いたってわけ」
「なんだか無理がある話のような気もするが、歴史なんてそんなことばかりだな」
「で、つまりそのペストが大流行しなければ、染癥を防ぐ特効薬があったならば、リンゴが木から落ちることも無かったと」
「そうよ」
なんだか、信じられない話だな。まるで染癥の必要を語っているような啓蒙者のようにしか見えない。
「それで、どこへ向かっているんだ?」
話が一段落したので聞くタイミングを失っていた目的地について訊くことにしたのだが。なぜ俺は目的地を知らないまま歩みを進めていたのだろうかと、自問自答することになるのだった。
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