《Umbrella》雨やどり

家を出る時、そんな予がしていた。

やっぱり雨が降ってきた。

最近、毎日雨だ。

どれだけ雨が嫌いだと言ったって、

いつまでも家に閉じこもっているわけには

いかなくて、週に一度、私は出掛ける。

今日は思いきって、隣町のスーパーまで

歩いて出掛けた。

だけどそれは、失敗だったらしい。

急なゲリラ豪雨に見舞われて、私は帰ることができなくなった。

私は、軒下で雨が止むのを待つことにした。

ゆっくりと瞬きをする。

目を瞑って雨音を聞くと、世界にひとりだけになったような錯覚におちいる。

きっと、今年の梅雨は長いのだろう。

「あっ」

不意に聲がでる。

目の前を通り過ぎたバイクが、水たまりを

はねたのだ。水しぶきでジーンズが濡れる。

バイクの主は気付かずに行ってしまった。

ああ、もう。

不幸つづきだ。

びしょびしょになったスニーカーの靴紐が

ほどけていることに気づく。

しゃがみこんで直していると、

ふと、誰か人の気配がした。

向かいの店から男の人が出てきて、私のもとに駆けよってくるのが見えた。

「あの、雨やどりですか?よかったら僕の店で

 休んでいかれませんか?」

その人には似合わない淡いピンクの傘だった。

なりゆきにをまかせるのも、

案外いいかもしれない。

私はしの勇気をだして、小さくうなずいた。

 

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