《Umbrella》眩いをおいかけて

目まぐるしい毎日だ。

それでもさくらんぼさんは、ここに來ることを

強制したりはしなかった。

「今すごく辛いなら、休んだっていい。

 雫ちゃんが來たくなったらおいで」

全く、なんでこんなに優しくするんだろう。

でも私の答えは決まっていた。

「明日も明後日も、それから先も行きます」

さくらんぼさんはそれを聞いて、嬉しそうに

何度もうなずいた。

そして言う。

「祇園、いいやつでしょ?あいつのそっけなさ

 は、優しさの裏返しだから」

その言葉は良く分かる気がして、私は確かに

うなずいた。

過去のことを思いだした今は、正直辛い。

忘れかけていた恐怖と絶で、心が真っ黒に

染まるような気がする。

さくらんぼさんに全てを話したあの日から、

ふとした瞬間にこぼれそうになるものがある。

だけど、あの日のようには泣けなかった。

きっとあれはさくらんぼさんの力で、祇園さん

の言うように、彼はすごい人なんだろう。

いつまでも過去にとらわれる自分が

ひどくけないけど、私は確かに決めたのだ。

「変わらなくちゃ」

くじけないで。

私はきっと、大丈夫。

「雫ちゃん、ちょっとお出かけしない?」

バイト終わりの夕方、エマさんは私に

笑いかけた。

      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください