トコトコと歩き、日もすっかり落ち飲食店が並んでる中心部へ。

晝間は解らなかったが、夜になると意外に飲食店がある事に気付く。小さなスナックの看板が結構あちこちで明かりがついていた。

爐端焼きっぽい居酒屋の向かいに、友人がやってるという店があった。

[Pig  pen]ピッグ ペンというお店。

ってみると結構広く、中央にスペースがあって贅沢な空間の使い方をしてるお店。

居酒屋には、見えずパブの様なお店。

パン屋さんの店主とは、また雰囲気の違うちょっと無骨なじ。

「お〜。いらっしゃい。」

「人連れて來るなんて珍しい」マスター。

「いや、うちに來てくれるお客さんなんだけど。転勤で來て詳しくないって言うから、ここのお客にしてあげようかと。(笑)」パン屋さんの店主。

「何も無いけど、ゆっくりしてって。」

と、忙しそうに下拵えをしているマスター。

「ここ、只の飲み屋に見えるけど彼、元々料理人だから何でも食べる作ってくれるよ。」パン屋さんの店主。

「ふざけんな。何でもは作らない。客來ないのに、々作ってたらやってけない。」

マスターの口調から、親しい関係がわかった。

パン屋さんの店主。

「同級生なんだよ、彼。ユウちゃん。ユウイチで、ユウちゃん。」

「もう田舎に戻って來て結構経つから、々この街の事詳しいし、報通だし友関係広いし。」

「報通って。噂話が好きなんだよ、この街の人は。ていうか、アキが友達いないだけだろ。店やってるくせに。」マスター。

(アキ…)

「アキさんて言うんですか？名前。」

「うん。秋本だからアキ」「宜しく」

パン屋さんの店主(アキ)

「あっ、俺は…田辺   誠(マコト)です。宜しくです。」なぜか慌てふためきながらの自己紹介だった。

々話を始めると2人とも自分より、ひと回りも上の年齢でし驚きながらも意外にリラックスでき、普通にお話し出來ていた。

「(パン屋)アキさんは、前から此処に居たわけじゃないんすか？」ビールをグビグビ飲んだせいかズケズケと人の事を聞き始めた。

「まぁ〜ね」ぼそりとアキさん。

あれ。何かマズったかな。

すかさずマスター(ユウさん)

「あはは、まーねー。帰って來たのは割と最近だね。々あってねー、帰って來る時と帰って來た後も。(笑)」

アキさんの苦笑いを見て、あまりれない方がいいのかなと。し酔いも醒めた気がした。

ていうか。お客さん來ないんだけど。

広い店を見渡してたら、

「お客來ないでしょ、この店。」

「でも、何だかんだやっていけてるんだよねー不思議。」と、アキさん。

「アキが來る時だけ、たまたまこないだけなんだよ」と、味しそうな骨付きの地鶏の唐揚げを出してくれた。

熱々揚げたての唐揚げを、ほうばりながら

ふと思った。

この街は…味しいものあるし、何か…楽しいじがしそうな…              予。

第3章        終