《After-eve》kneading 第8章

この小さな街に來て渓流釣りという趣味が出來、よりこの地が楽しくじてきた初夏。

ルアー釣りをする人をアングラーと呼ぶ。そのルアー釣りが楽しく、自分にとって新しいを得た快と、カオリさんのせいで(ボンクラ〜マコ)と呼ばれる羽目になった不快を同時に味わう。

天然なのは、自分なのか?カオリさんなのか?

そんな愉快な日々の中、あの日が來た。

15日。

アキさんにとって大事な日なのか、ツライ日なのかは、分からないが…。

15日水曜日。夕方仕事帰り、店を閉めているのかと思ったら開いていた。

店には、カオリさんの車が止まってた。ユウさんに15、16日はそっとしてやれ!と言われたので、そのまま帰る事に。

カオリさんもユウさんの言葉は分かってる上で、アキさんに會いに行っているのだろうと思う。でも大丈夫かな…?

16日。

お晝を食べに外に出た時、アキさんの店の前を通ってみた。

[臨時休業]の看板が、り口に置かれていた。やはり今日は居ないか…。明日は…?          大丈夫!だと思う!

その日の會社帰り。

カオリさんから電話。

「ご飯付き合わない?」

ご飯のおい…今日という日だからこそのおい。

何か言いたい事があるのか、

1人で居たくないのか、

心配なのか。

ご飯のおいをけ、小さなお壽司屋さんに行った。

意外にもカオリさんは普通だった。

「昨日、アキさんとこ行ってたの?」

自分から訊いた。

「うん。知ってたの?」

「車があったから…」

「やめとこうかと思ったけど。昨日は店開けてたから…いいかなって。」

照れくさそうにカオリさんが言った。

「アキさん、どう?大丈夫そうだったの?」恐る恐る訊く自分。

「大丈夫。なんかさ〜『 ごめんね 』

って言われちゃった。アキさんに。」

「私の方が、ごめんね なのに。」

カオリさんが割と普通だったのは、しだけアキさんがを話してくれたからだった。とは言えの本筋は語ってないそうだ。ただ今日、16日に行く場所だけ教えてくれたらしい。

それだけでもカオリさんにとっては、嬉しい事で安心する事が出來る重要なの一欠片だった。

「今日さ〜 マコちゃんった理由はさ〜マコちゃんも気になってたでしょ?今日という日のアキさん。」

「うん。正直言って昨日から気になってた。」先月のアキさんを知ってる自分が答えた。

「私もね、実際まだ何も分かってないけど

…多分ね、…たぶん、大丈夫な気がする。昨日アキさんの顔見て、そうじた。」やや下の方を見つめながらカオリさん。

「ふふっ  さぁ〜て   パン屋の話は、おわりおわり〜  今日は私がおごるから食べましょ、食べましょ。」アキさんをパン屋と言っちゃうカオリさん。

「カオリさんが奢ってくれる事はもう無いかも知れないから遠慮なくゴチになります。」男のクセに図々しく奢ってもらう自分。

「何か最近のマコちゃんさ〜遠慮って言う言葉、頭から消えてない? 一応さ〜大人同士なら、やり取りの1つや2つあるでしょ〜よ!ん〜このボンクラ〜マコ!」

「はいはい私はボンクラですよ!えっと

イクラとウニお願いします。」

翌日

[After-eve]無事開店!

お店のパンのメニューに

[特製カレーパン]が加わる。

土地勘も無く、知り合いもいない、この小さな街に來て自分がどう変わり、どう長するのか期待する…田辺 誠たなべ まこと(マコ)

の難しさ、ツラさ、楽しさを

改めて実する…山崎 香やまざき かおり(カオリ)

夫婦の理想と現実、父親としての役割、責任の重さに悩む…竹山 雄一たけやま ゆういち(ユウ)

過去の悲哀、後悔、孤獨に縛られ、先を見出せずに迷い続ける…秋本 歩あきもと あゆむ(アキ)

第8章      終

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