《現代転生で運極振りするとこうなります》13.クリスマスパーティー後編
「うわぁー······これは凄いわねぇ。まさかこれ、全部佳澄さんと二葉くんだけで作ったの?」
開口一番にそう言ったのはクールビューティーな代さんだった。
「いやいや、流石にこの量を二人では無理だよ。これは使用人の人にも手伝ってもらったんだ。」
「へぇー。佳澄さんの家には使用人の人も居るのねぇ。凄いわね。」
「いやぁ、正確には私の親が雇ってるんだけどね。ほら、さっき言った通りうちの親が佐山財閥の會長だからさ。まあ、あんまり言いふらしたくはないけど。」
「そうだったわね。」
そこで突然隆治が話に割り込んできた。
「なあ、そんなことよりさ、さっさと席に著こうぜ!折角の料理が冷めたら、な?」
「あはは、隆治ったら。でもそうだね。それじゃあ食べようか。せっかく用意したんだし溫かいに食べた方が味しいからね。」
とそう言ったところで各々好きな席に座って挨拶をした。
『いただきます!』
と、そう言ってから先ずは作っておいたステーキにナイフをれる。
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「うん。我ながら味しい!皆はどう?」
「すげぇ旨いぜ!二葉ってこんなに料理上手かったんだな!」
元気にそう言ってくる隆治。まあ、正確には俺と佳澄と使用人の人なんだけどね。でもステーキに関してはを焼いたのは俺で、ソースは例の佳澄のオリジナルソースだ。
「こっちのサラダも味しいですね。とても新鮮でみずみずしいです♪」
そう想を述べたのは樫尾結。
時間が経ってもみずみずしいのは流石に高級食材だと思った。それに産地直送なのもあるかな。どちらにせよ味しいのに変わりはない。
「いやぁ、ありがとな!二葉!こんな盛大なクリスマスパーティーにってくれてさ!」
「別に気にしないでよ弦志。元々大人數でやる予定だったし。」
「それでもな、ありがとな!」
「あはは、ありがたくお禮、け取っておくよ。」
「佳澄ちゃんもありがとうございます!!まさかこんなにも豪華な夕食が食べられるなんて思ってませんでしたよ!!所で新嶋くん、この食材買ってくれたんだそうですけどこれ、高かったんじゃありませんか?」
「鋭いね、河嶋さん。その通り、これ全部國産の高級食材を産地直送してもらったんだ。まあ、高かったと思うけど皆が味しそうに食べてくれて良かったよ。別にお金のことなんて気にしないでね。元々俺持ちで食材を調達する予定だったしね。」
「いやぁ、こりゃ新嶋くんに頭が上がらない(or下がる)なぁ。」
河嶋が冗談混じりでそう言うと皆も次々に俺に謝の言葉を言ってくる。
別にこれは悪い気は全くしない。寧ろ謝されて嬉しい。
「いいって、別にさ。ほらここは俺に奢られたと思ってさ、気にせずどんどん食べて食べて!このあとにはケーキとプレゼント換會が待ってるんだしさ!」
「そうだね~。」
それからテーブルの上の料理が全て無くなったのは一時間ほど経った後だった。
それからは束の間の小休憩を挾んだ。し胃袋を休める為だ。
またまた使用人さんがケーキを準備してくれている間に俺達はリビングで談笑を楽しんでいた。
「ねえねえ、二葉くん。二葉くんは佐山さんに告白するとき張した?」
俺にそんな質問をしてくるのは京也。
「うん、結構張したな。でも、好きな人に告白するのは誰だって張すると思うんだ。だけど、その張を乗り越えて告白する必要がある。張に負けてしまうと告白の機會も逃してしまうよ?だから、京也も意中の人が居るのなら勇気を出して告白した方が良いよ。俺もその時は応援するからさ。」
「ありがとね。確かに僕には好きな人がいるよ。この際二葉くんだから言っちゃうけど、僕が好きな人ってね、あそこで河嶋さんと話をしてる八上さんなんだ。」
「それなら、今日告白するのか?」
「うん。そのつもり。最初はし不安だったんだけどね。今ので勇気づいたよ。ありがとう、二葉くん。」
「なぁに、気にすることはない。俺はちょっと背中押しただけだ。後は京也次第さ。っと、時間のようだな。京也の告白が功することを願ってるよ。」
ここで使用人の人が呼びに來たので話を一旦中斷して、使用人の人に著いていき再びダイニングに戻る。
「それじゃあ、皆一緒に!」
『メリークリスマス!!』
そう言ってから皆ケーキにありつく。今回のケーキは最初から分けられてあるので一々切る必要はない。飲みも好みもあるだろうし、予めコーヒーと紅茶は勿論。他にも普通の麥茶に各種フルーツジュースも用意した。炭酸飲料もある。でもまあ、最も人気なのは予想どうりシャンパンだったが。この中にお酒を飲めない人が居るのかは分からなかったが周りを見る限り皆大丈夫なようだ。俺は車で來ているが、今日は佳澄の家で一泊するので普通に飲んでいる。そもそも、準備したのだから片付けもしなければならない。
やがてケーキも食べ終わり、クリスマスパーティーはいよいよ詰めのプレゼント換會となる。今回のプレゼント換會は丁度男が五人ずつなのもあって男で換することとなった。で、俺は佳澄にプレゼントする。佳澄は俺にプレゼントする。他には隆治が河嶋さんと。京也が運良く八上さんと。弦志が樫尾さんと。栄治が代と。
「佳澄。俺からはこれを贈らせてもらうよ。これ、アンダーンの腕時計を注文したんだ。」
「うわぁ······ありがとう♪スッゴく嬉しい♪」
「喜んでもらえて良かったよ。でね、文字盤の真ん中辺りを見てみて。」
「んん?何か文字が書いてある。えーと、『From Futaba to Kasumi』か。それに、日にちも書いてある······ねぇ、これって?」
「うん。折角の記念日だからね。何かの形で殘したくてそうしたんだ。」
「ホントにありがとう!これ、絶対大事にするね!じゃあ、今度は私から!はい!」
そう言いながら俺に手渡してきた箱の中を見てみると綺麗なき通った水晶で作られたブレスレットだった。よく見ると幾つかの水晶の玉に別れて文字が彫られている。
そこにはこうあった。
『To my dear Futaba』
「ふふ。佳澄も考えることは同じだったか。俺たち、ますます似た者同士だね♪」
「うん♪」
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