《歩くだけでレベルアップ!~駄神と一緒に異世界旅行~》第45歩目 やっぱりあった新魔法!
前回までのあらすじ
魔法は蛇口みたいなものだった。
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評価頂き、ありがとうございます。
とても勵みになります。
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□□□□ ~新魔法の可能~ □□□□
アテナの知識から、魔法は固定のものしか使えないと判明したので、俺は軽く絶していた。
俺の多くはない異世界知識では、魔法で様々なアレンジを行う華やかな主人公の姿があった。
俺も魔法が使えるので、そんな姿を期待していたのだが.....
蓋を開けてみれば、球型の魔法か、槍型の魔法、そして渦流の魔法しか使えない。
魔法と言っても、所詮は攻撃魔法ということなのだろう。
「歩~。諦めないでよー(´;ω;`)」
「無理なものは無理。だって、形狀を変化させるような魔法はないんだろ?」
「ないけどさー。私の歩ならなんとかできるよー」
それはさすがに無茶ぶりだろ.....
いくら神の付き人で萬能があると言っても、世界の法則を曲げる力はさすがにないだろうし。
世界に干渉できる力なんて、それこそ神の領域だ。
その神であるアテナが知らないとなると絶的だろう。
可能は下がるが、神以外でそんな力があるとすれば、神の力を授かった勇者ぐらいなもんだ。
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でも、世界を管理していた神であるアテナが知らないとなると.....
.....いや。待てよ?
そもそも、あのアテナがまともに仕事なんてするだろうか?
もしかしたら、仕事をニケさんに丸投げしている可能がある。
「なぁ。神の仕事って誰がやってた?」
「んー?ニケだけどー?ニケは私の付き神なんだから當然だよー(。´・ω・)?」
それが當然なのかはわからないが、やはりか。
確か召喚された時に、ニケさんが異世界人に勇者の承諾を取っていた、って言っていた記憶がある。
となると、アテナはなにも知らない可能がある。
この世界のことも。勇者の力のことも。
文化革命を異世界人が興しまくっている事実をアテナが知らない可能は十分にある。
そう言えば、以前尋ねた時に貨幣の知識が古かったことがあった。
貨幣も文化革命の一端だったと考えると、アテナが知らなかったのも頷ける。
そうなると魔法ももしかしたら.....
う~ん。アテナの知識はあまり役に立たない?
でもそうなると、この前のボス猿戦のはなんだったんだ?
俺はアテナの偏った知識に疑問を抱きつつ、護衛仲間のもとへと向かった。
□□□□ ~餅は餅屋~ □□□□
「魔法のことについて聞きたいだって?」
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餅は餅屋。
専門的なことを聞くなら、魔法の専門家である魔法使いに聞くのが一番だ。
俺は早速、護衛仲間で唯一の魔法使いである比較的の小さいお姉さんに尋ねてみた。
「魔法についてあまり知識がないので教えてもらえると助かります」
「教えても構わないけど.....當然私になにかメリットがあるんだろうね?」
おおぅ.....比較的の小さいお姉さんはっからの冒険者だな。俺に対価を出せと?
いや、むしろこれが當然なのかもしれない。ギブアンドテイクは世の常だ。
ラズリさんが親切すぎたのかもしれない。そう考えると本當に俺らは恵まれていた。
「あくまで可能があるだけなんですが.....(ごにょごにょごにょ)。どうでしょう?」
「ほ、本當かい!?.....い、いや。でも可能があるだけじゃ・・・」
「お姉さんー。おねがーい(・ω・´*)」
「ア、アテナちゃん!?アテナちゃんのお願いなら、お姉さん頑張っちゃう!」
「ありがとー!お姉さん大好きー(*´∀`*)」
「はぁはぁ.....たまらないね~!ささ、おいで!」
ギブアンドテイクいらなかった!最初からアテナで釣れば良かったな.....
ご褒をもらうことに必死なアテナとアテナを抱っこできて幸せな比較的の小さいお姉さん。
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俺の渉は全く意味はなかったが、當初の目的は果たすことができそうだ。
「はぁはぁ.....さぁ!なんでも聞いてちょうだい!知ってること全て教えちゃうから!」
「お姉さんー?なんで鼻出てるのー(。´・ω・)?」
・・・。
この人ペドなのか?この人に尋ねても大丈夫だろうか?不安になってきた。
比較的の小さいお姉さんの魔法講義は始まったばかりだ。
□□□□ ~魔法に必要なもの~ □□□□
「魔法はね、覚える為には素質が必要なんだよ。素質がないと魔法は覚えられない」
こう語るのは、護衛仲間で唯一の魔法使いである比較的の小さいお姉さんだ。
只今絶賛鼻を噴出しながら講義をしてくれている。
アテナのご褒のため、魔法について尋ねてみたのだが.....
「はーい。お姉さんー、ちーんしてー( ´∀` )」
「はぁはぁ.....アテナちゃんは優しいね~。ちょっと待っててね(ぶー!)」
いやいや。鼻はちーんしたらダメだろ.....鼻に詰めとけよ。
既に暗雲立ち込めているようにしか思えない。
タダとは言え、ちゃんと講義をしてほしい。
「えっと.....素質があるかどうかはどうやって調べるんです?」
「神殿で調べてもらいな」
ぶっきらぼうすぎ!いや、別にいいけどさ.....
ちなみに神殿と教會は全く別だ。
神殿は転職などの時に利用する施設で、冒険者が頻繁にお世話になる場所だ。どの町にもある。
教會は宗教的な側面を持つ。禮拝などに使われているらしい。基本的には大都市のみにある。
「魔法には素質が必要なんだけど、素質があっても全ての魔法を覚えられるかどうかはわからないよ。
素質がある上で、今度はどの屬に素質があるかが重要になってくる」
つまり魔法ってのは相當狹き門なんだな。そう考えると、全屬使える俺って相當チートな存在だよな.....
魔法は素質がないとそもそも使えないし、素質があっても今度は屬の素質が必要となってくる。
この世界の魔法普及率がどれ程なのかはわからないが、それでも全屬持ちは多くはないはずだ。
全屬持ちだなんてバレたらやっかいだ。気を付けねば.....
「ちなみに、お姉さんはどの屬を持っているんです?」
「あんたはバカかい?そんなの教える訳ないだろ。自分の能力を教えるなんて命取りだよ」
まぁ、それもそうだよな。優れた冒険者ほど自分の能力は明かさないか。
「お姉さんはー、なに使えるのー?(・ω・´*)」
「さすがにアテナちゃんでも教えられないよ~。ごめんね」
「じゃー、お姉さんきらーい。歩のとこいこー」
アテナはそういうと、比較的の小さいお姉さんの膝から立ち上ろうとした。それを見て慌てるお姉さん。
「ちょ、ちょっと待って!私は火と水、風魔法を使えるよ。緒だからね?」
「うんー!ないしょー( ´∀` )」
おおぃ!なにが、緒だよ?、だ!あっさり教えてるじゃねえか!理不盡だ!
それにしても、3つも使えるとなると結構優秀なんじゃないだろうか?
ラズリさんは1つもなかったし。それとも魔法使いなら普通なのか?
それと火魔法って言ってたが、初級とは違うのか?
「火魔法が使えるってことは、全ての等級を使えるんですか?」
「なにを言ってるんだい?火魔法は火魔法だろ?」
「あれ?初級とか中級とかありますよね?」
「初級?中級?なんのこと?.....もしかして上位魔法のことかい?そんなの神話の話だよ」
あれ?どうなってるんだ?話が上手く伝わらないぞ???
そもそも初級とかがない?でも俺は初級魔法を覚えているし。
考えられるのは.....
お姉さんが上位魔法と言っていたので、一般的には上位と下位魔法しか認識されておらず、更に上位は神話となっていること。
そして恐らくは初級魔法が下位魔法に相當し、中級が上位にあたるのだろう。
それはLv.3初級魔法が大魔道士クラスと言われているところからも容易に想像できる。
なるほど。なるほど。大魔法がどういうものなのかは理解できた。さて、本題にるとしますか!
□□□□ ~やっぱりあった新魔法~ □□□□
やはり専門家に聞いたのは正解だった。
アテナよりも詳しく、しかもアテナの知り得ない報も知ることができた。
こうなってくると期待が高まってくる。
「では本題なんですが、魔法ってどんなのがありますか?」
「有名なのは各屬魔法に、生活魔法だね。
ちょっと特殊なものには、召喚魔法や造形魔法、魔導魔法なんてものもある」
「え?そんなにあるんですか?」
「そんなにって.....まだまだたくさんあるよ。常識だけど?」
「へー!たくさんあるんだねー( ´∀` )」
やっぱりあるんじゃねえか!新魔法!
「ちなみにそれって、100年ぐらい前からできたとかないです?」
「よく知ってるね。當時の異世界人の勇者様が作り出したって聞いてるよ」
「そうなんだー。知らなかったー(・ω・´*)」
知っとけよ!世界の管理がお前の仕事だろ!
でもこれでよくわかった。
アテナの知識はかなり古い。なくとも文化革命後の知識は全くない。
重要なのは文化革命後の知識だ。それ以前の知識は今はいらん。
「はぁ.....使えねぇ」
「なにが使えないのー?」
「お前だよ、お前」
「そうだよねー。お姉さんはぺったんこだからー、あまり気持ちよくないんだよねー(´-ε -`)」
お前だって言ってんだろ!誰もおっぱい枕の話なんてしてねえよ!
とりあえず、バカは無視して話を進める。
俺がしいのは形狀を変化させることができる魔法だ。
話を聞いた限りだと、造形魔法がそれに當たりそうな気がする。
「アユムの話ぶりからだと、造形と魔導だろうね」
「どう違うんです?」
「変化対象が自然か機械かの違いだね。アユムがしている腕時計なんかは魔導魔法のものだよ」
形狀変化魔法キタ━━━(゜∀゜)━━━!!しかも、魔導魔法とやらがあれば腕時計も作れるとか。
これでようやく理解できた。
異世界人が金持ちってのは、この魔導魔法が深く関わっているはずだ。
高額な魔道なんてもんを作り放題なら、金持ちになるなんてたやすいことだろう。
「あぁ。一つ勘違いしないでもらいたいのは、魔法があっても腕時計は作れないよ?」
「.....え?どういうことですか?」
「魔法はあくまでもに過ぎないってこと。ものづくりには技が必要だよ」
比較的の小さいお姉さんはそう言うと、まぁ見てな、と、
「我む。不変の事象より新たに生まれ出づる姿を見せよ。造形!」
俺達の前で魔法を披した。
魔法の詠唱が終わると同時に、お姉さんの手元が淡くる。
そしてお姉さんの手の中にあった木のコップが、みるみるうちに形を変えていき.....
ついには一つの木のスプーンに変化した。
「これが造形魔法」
「おぉ!すげぇ!これです!こんなのを求めてました!」
「お姉さんすごーい!」
「そ、そう?たいしことないんだけどね?そんなに譽められると照れるわね。
それとアユムには、後で木のコップ代を請求するからね?」
「.....え?魔法で戻せばいいのでは?」
「大きさ的に元の大きさに戻すのは無理でしょ?これが魔法のデメリットの一つね」
なるほど。大から小にはできても、小から大にはできないのか.....
魔法であっても、理法則を無視することはできないらしい。
魔法も萬能という訳ではないようだ。
「一つということは、他にもあるんですよね?」
「その通り。造形に限らず魔導もだけど、必ず元となる素材が必要となる。
さっきので言えば、コップが無ければスプーンはできないからね」
「それって當たり前のことでは?」
「.....かつての勇者様の中には、無からものを生み出す『創造』なんて魔法を使う方もいたらしいよ」
無からって.....そいつ最強じゃねえか!さすが勇者だ!
「他にもレベルによって、作れるものの大きさに制限がある。
Lv.1で小程度。Lv.2で箱程度。Lv.3で小屋程度。Lv.4で城程度。Lv.5で國が作れるらしい」
いやいや!國が作れるって表現がおかしいだろ!Lv.5だけいつもぶっとびすぎ!
「そして最大のデメリットは、複雑なものが作れないってこと」
「複雑なものですか?」
「アユムの腕時計がいい例だよ。小程度の大きさだけど、魔導魔法では作れないよ。
せいぜい必要になる単純な各パーツを作りあげるだけだね。
これは造形魔法も一緒。作れるのはあくまで単純なものだけ」
単純なものだけ.....どの程度の範囲かはわからないが、それは試してみればいいか。
比較的の小さいお姉さんの言葉から考えると.....
造形も魔導も、ものを作る魔法と言うよりかは、本當に形狀を変化させるだけの魔法ということだ。
そしてそこからものを作り出すためには、技が必要になる、と。
「ちなみにお姉さんは、魔導魔法や技ってのはありますか?」
「さすがにないね。私は生活魔法と火、水、風。そして造形魔法だけだから」
「魔導魔法や技はどうすれば手にるものですかね?」
「魔導は無理だろうね。詳細がわからないから。技は大工や魔工技士なんかが持ってるよ」
技ってそういうことか。専門的な資格とかがあるのかもしれないな。
魔法と言えども萬能ではない。
それでも、形狀を変化させることができる魔法はあった。
技は難しいかもしれないが、アテナのご褒には必要ない。
これで知りたいことは全て知り得た。
あとは実踐あるのみ!
「歩~。どうー?ご褒できそうー(。´・ω・)?」
「大丈夫そうだ。協力してくれるな?」
「やったーーーーーo(≧∇≦)oさすが私の歩だねー!どうすればいいー?」
「お姉さんから、こそぎ魔法を教わってきてくれ」
「まっかせなさーい!」
アテナはご褒がもらえる嬉しさからか、すごく真面目にお姉さんの魔法を見ている。
いつもこれだけ真剣なら苦労はしないんだけどな.....
比較的の小さいお姉さんに魔法を見せてもらっているアテナを眺めながら、俺は思う。
それにしても何ヵ月ぶりだ?今からわくわくが止まらない!楽しみだ!
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後書き
次回、新魔法を試す!
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今日のひとこま
「魔法を教えてって、そもそもアユムは素質あるのかい?」
「お姉さんー、お姉さんー。歩は全部つかえるよー( ´∀` )」
「バカ!なんでそんなあっさりバラすんだよ!」
「ぜ、ぜんぶ!?噓だろ?」
「はぁ.....今更隠してもあれなので言いますが、全部使えます」
「ほ、本當かい!?そう、全部ね.....」
「すごいでしょー( ´∀` )さすが私の歩だよねー!」
「.....ねぇ、アユム?ちょっといいかい?」
───ゾクッ!
な、なんだ!?この獲を狙うかのような鋭い目付きは!?
「魔法だけではなく、夜の方も々教えてあげようか?どうせ貞だろ?」
「え、遠慮します」
「なんだい?私がしいのかい?人妻でいいなら.....」
「それこそ本當に遠慮します」
「アユムなら將來何人娶っても問題ないぐらいの資産を築けるよ。ねぇ~私もその一人にしておくれよ~」
「・・・(う、うぜえ.....だから全屬持ちだなんて、知られたくなかったんだよな)」
「ねぇ~ねぇ~いいだろ~?なんだったら~今の旦那と別れるからさ~」
「・・・(ラズリさんの純粋な好意と比べると、月とすっぽんだ)」
さて、どうやって斷ろう?今後の護衛事もあるし、事を荒立てたくない.....
「すいません。勇者業があるので、そういうのにうつつを抜かせないんです」
「アユムは勇者様だったのかい!?なるほど。それなら.....いや、悪かったね、無理言って」
「いえ、わかってもらえたらなによりです」
「アユムは諦めるよ。どうせ私じゃ無理だろうしね」
「え?どういう意味です?」
「勇者様だなんて、貴族のご令嬢がほっとかないからね。端から勝ち目がないよ」
「そ、そんなに人気あるんですか?勇者って」
「そりゃそうさ。勇者と結婚できれば一生遊んで暮らせるしね。上手くいけば王妃様さ」
どの世界にも玉の輿を狙う人はいるってことか.....世の中、金。なんとも世知辛いなぁ。
星の見守り人
如月 星(きさらぎ せい)はごく普通の宇宙好きな天文探査官だった。 彼は銀河連邦の公務員で有り、科學や宇宙が好きだったので、宇宙探査船に乗って、宇宙探査局の命令に従い、のんびりと宇宙探査をしていた。 辺境の宇宙を しかし彼の少々変わった才能と、ある非常に特殊な遺伝的體質のために、彼は極めて特殊な計畫「メトセラ計畫」に関わる事となった。 そのために彼は萬能宇宙基地とも言える宇宙巡洋艦を與えられて、部下のアンドロイドたちと共に、宇宙の探査にでる事となった。 そしてある時、オリオン座のα星ベテルギウスの超新星爆発の調査に出かけた時、彼のみならず、人類全體の歴史と運命を背負う事になってしまった・・・ これは科學や探検が好きな一人の人間が、宇宙探検をしながら、しかしのんびりと暮らしたいという矛盾した欲求を望んでいたら、気が遠くなるような遠回りをして、ようやくその願望を葉える話である!
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