《歩くだけでレベルアップ!~駄神と一緒に異世界旅行~》第64歩目 妖狐の意外な事実!再びのお風呂②

前回までのあらすじ

みんな違って、みんな素晴らしい!

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今回は重要回なので、し長くなっています。

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□□□□ ~さわさわ~ □□□□

桃。

とてもおいしそうな桃。

とてもした桃だと一目でわかる。

今、目の前に大きな桃がある。

湯船の中で、どんぶらこ~、どんぶらこ~、と浮いている。

昔話のように手にしてみたいが、俺にはそんな勇気はない。

ただひたすら、その桃を眺めていることしかできない。

・・・。

楽しい楽しいあらいっこが終わり、今4人でゆったりと湯船に浸かっている。

「ふぃーーーーー(´▽`A)いい湯だねー♪」

アテナは俺のの間に座り、背を預け、もたれかかるように寛いでいる。

ちょっとした人気分に浸れる素晴らしい時間だ。

ただ惜しむらくは、その相手がニケさんではなくアテナというところだが・・・。

でも一つだけアテナで良かったと思う部分もある。

それが、どんぶらこ~、どんぶらこ~、と浮かぶ桃の存在だ。

いつ見ても飽きないその景はお風呂の楽しみの一つである。

「またみてるー(o゜ω゜o)歩もすきだねー!」

「うむ。アテナのおっぱいは素晴らしい。そこだけは神の名にふさわしい」

「そこだけってなによーーーーーーーーーーヽ(`Д´#)ノ」

アテナがムキーっと怒っているが、

───ぶるんぶるん

.....おぉ!揺れる揺れる!

俺の目はひたすら大きな桃に釘付けだった。

ちょっとした人気分に浸れるのは、なにもアテナだけではない。

「お、お、お客さん。ボ、ボク、ボクが溺れないようにしっかり支えてほしいでしゅ」

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ナイトさんもその一人だ。

背が低いからか溺れそうになるため、をしっかり支えてあげる必要がある。

「任せてください。もっと抱き付いてくれていいですよ」

「あ、あり、ありがとうございましゅ。お、お、お客さんは優しいでしゅ」

俺の側に抱き寄せるため、ナイトさんの腰に手を回す。

細く引き締まったウエストに、程よい筋。気持ちいい。

その腕にナイトさんがしがみつくように腕を絡めてくる。

───むにゅ

.....腕に幸せなが・・・。

俺は腕に伝わるらかいおっぱいのに舌鼓をうった。

人気分もいいものなのだが、それに匹敵するものを発見した。

「なんじゃ?妾はお主に捕まったりせんぞ?」

妖狐は俺の隣で寛いでいるものの、アテナやナイトさんみたいに人モードに浸るような行為はしないようだ。

ちょっと殘念。

しかし俺の膝の辺りを、さわさわ、とさっきから何かがこすっている。

妙に心地よい。何だろうと思い、手をばす。

「ひゃん!?な、なにをするのじゃ!」

どうやら妖狐の尾だったみたいだ。

妖狐の二本の尾が、風呂の中で水草のように広がっている。

腕ですくうと、らかい筆で刷いたかのように、手をなでる。

お湯の中、どこまでも軽く、繊細に、腕をさすった。

「妖狐の尾が気持ちいい」

「や、やめんか!気安くるでない!」

尾を隠されてしまった。

惜しい。実に惜しい。

もっと気軽にってみたい。

ほんのしの間だったが、極上のだった。

それでも・・・

───さわさわ

───さわさわ

妖狐の尾はお湯の中で優しく揺らめいていた。

そよ風が通り過ぎるように尾がなびく。

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.....気持ちいい。仮に妖狐を所有したら、尾をらせてもらえるのだろうか?

俺は、仮に妖狐を所有したら・・・、と夢を馳せていた。

妖狐と一緒にお風呂にるのは予想以上に素晴らしい!

□□□□ ~手慣れた妖狐~ □□□□

「コンちゃんのしっぽきもちいーねー( ´∀` )」

「確かに。いつまでもっていたいな」

夢を馳せる必要はなかった。

今、俺の手の中にはさわさわと水草のように広がる妖狐の尾が収まっている。

俺の様子を見て、アテナもどうやら興味を持ったらしい。

アテナがお願いしたら一発で墮ちた。ちょろ狐(笑)

俺もここぞとばかりにおこぼれに預かっている。

「そ、そうであろう?妾の尾は極上じゃからな」

「自慢するだけのことはある。気持ちよすぎて毎日りたいぐらいだ」

「.....そんなに気にったのなら、妾を所有したらよかろう?そうしたららせなくもないのじゃ」

「そうだよー!コンちゃんを所有しよー(・ω・´*)毎日ぎゅーってしたいー!」

.....う~む。

魅力的な提案ではあるが、ただりたいという求だけで所有してもいいのだろうか?

「案外固い人間じゃのう・・・。固くするのは丹田の下だけで十分なのじゃ」

「たんでんの下ってなにー(。´・ω・)?」

「・・・」

丹田の下って・・・。よくそんな言葉知ってるな。

それ以前に妖狐は・・・

をあらいっこしてる時も、しの躊躇いもなく男に手をばそうとしてきた。

丹田の下って表現を使うあたり、恐らくそういう知識はあると考えていい。

「どうしたのじゃ?難しい顔をしおって」

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「ほんとだー。みけんにしわよってるよー?どうしたのー(。´・ω・)?」

「・・・」

このぐらいの年頃なら、普通は恥ずかしがると思うのだが・・・

「.....妖狐はそういうのに抵抗とかないのか?」

「そういうのとはなんなのじゃ?」

「なにって・・・」

「ハッキリせん人間なのじゃ。言いたいことがあるなら、ハッキリ言わんか!」

いやいや。空気を読んでくれよ!

ナイトさんはともかく、アテナもいるんだからさ!アテナの教育に悪いだろ!

「.....下品過ぎないかってこと」

「下品.....?なにが.....はは~ん♪」

妖狐が舌なめずりをして、なにやらしたり顔をしている。妙にエロい。

俺の言わんとしていることをわかってくれたような気もするが、同時に不安な気持ちもよぎる。

この妖狐は、俺の中の奴隷像を々ぶち壊してきた張本人だ。

何をしでかしてくるか想像つかない。

「下品なことと言うのは・・・」

「な、なんだよ?」

「こう言うことを言うのか!?」

───ぎゅむ!

「はぅ!?」

.....お、おまえ!?なんちゅうもんを摑んでんだよ!

妖狐は男の子の弱點とも言える袋を程よい力で摑んできた。

「んー?どうしたのー(。´・ω・)?」

「.....///」

その様子を見て、アテナやナイトさんは様々な反応をしている。

「どうやら正解のようじゃな」

「せ、正解とかどうでもいい!早く離せ!」

「ほほう~?離してもよいのか?.....ほれ♪ほれ♪どうじゃ?気持ちよかろう?」

「.....くぅっ!」

妖狐の小さくもい手はらかくとても気持ちいい。

さらにその手から繰り出される絶妙な技。

.....こ、こいつ!手慣れていやがる!

「ほほう!おなごのような聲を出すのじゃな!.....こんなのはどうじゃ?良いじゃろう!?」

「.....あぅぅ!」

.....こ、転がすんじゃねえ!き、気持ちよすぎるだろ!

俺の反応を見て、なぜか顔を上気させ興気味になっている妖狐。

ただでさえ鋭い眼を放っているのに、今はそれに妖しいえて魅的な瞳になっている。

「コンちゃんはなにしてるのー(。´・ω・)?」

「.....す、す、すごいでしゅ・・・///」

アテナやナイトさんの目の前で繰り広げられる、俺と妖狐のあられもない癡態。

「見られて興するとはお主も好き者よの!ますますイジりがいがあるのじゃ!」

「・・・」

妖狐の絶妙な技に悶えはするものの、ふつふつと怒りも沸いてきた。

妖狐のようなが、こういう行為を恥ずかしげもなくしていることに。

妖狐のようなに、こういう行為を教えてきた今までの環境に。そして人に。

そして何よりも・・・

そういうことを何も知らないアテナの目の前で、こんな癡態が繰り広げられている今の狀況が一番許せなかった。

だから・・・

「いい加減にしろよ!このエロ狐!」

「ふぬぬーーーーー!す、すまんのじゃー!」

俺の渾の力で頬をつねられた妖狐はいだ。

ちゃんとしてれば可い子なんだけどな~。絶壁だけど。

□□□□ ~歩さんの驚きと激怒~ □□□□

「先ほどの反応からして.....お主、貞であろう」

「・・・」

妖狐の魔手からなんとか逃れたものの、拷問の時間はまだ続くようだ。

それにしてもこの妖狐は品がなさすぎる。

恥ずかしげもなく貞だの、丹田の下だの、タマタマをいきなり摑んでくるだの・・・。

.....これが年端もいかないのやることか?

「コンちゃんよくわかったねー!歩はどうていだってー、ラピスが言ってたよー( ´∀` )」

なんでアテナが答えた!?.....てか、貞で悪かったな!

「ほう?そのラピスとやらはなにものなのじゃ?」

「お、お、お客さんの現地妻でしゅ」

なんでナイトさんが答えた!?.....てか、ラズリさんは現地妻じゃないし!

「なんじゃお主。妻がおるのに貞とはどういうことなのじゃ?」

「現地妻なんていないし、俺は貞でもない」

「いやいや。間違いなく貞なのじゃ。お主、噓をつくと顔に出るぞ?」

ぶふっ!?

そ、そう言えばラズリさんにも以前そんなことを言われた気がする・・・

しかし、この妖狐は侮れない。

ラズリさんはそれなりの付き合いがあったからこそ、ある程度俺の特徴がわかったんだと思う。

でも妖狐とはまだ數時間一緒にいただけだ。そのわずかな時間で俺の特徴がわかるとは・・・。

「お主は単純なのじゃ。誰でもわかる」

「んー(。´・ω・)?」

「わわわわわかってましたでしゅ!」

・・・妖狐よ。

自信満々に答えてくれた手前悪いが、絶対アテナとナイトさんはわかっていなかったと思う。

そもそもアテナはそういうのがわからない。

またナイトさんはそんな小さなことを気にするような種族じゃない。

「それに妾達奴隷は、いつも主人の顔を伺って生きてきたのじゃ。

しでも毆られないようにするため、しでも怒られないようにするため・・・。

自分のを守るためには、生き抜くためには必要なことだったのじゃ。

だから人の様子を伺うことには長けておる。.....お主のことなぞ、し見れば十分にわかる」

・・・。

やはり奴隷というものは想像を絶する生活らしい。.....いや、人間の奴隷の場合だけか。

この高慢ちきな妖狐でさえ、こう語るのだからよほどなんだろう。

.....俺はこの妖狐になにができるんだろう?

そう考えた結果、できることはこんなことだけだった。

───ぽふっ。ぽんぽん

「!?」

突然頭をぽんぽんされた妖狐は一瞬をビクつかせた。

「な、なにをする!?」

「いや?俺の顔は伺わなくてもいいぞ?俺はお前を毆ったりもしないし、怒ったりもしない」

「・・・」

妖狐はぽか~んと口を開けて呆けている。

かわいらしいのだが.....の子がそんな顔をしちゃいけません!

「ふ、ふん!當り前なのじゃ!お主は妾の主人ではないのだから顔を伺う必要はないのじゃ!」

「なるほど。それはその通りだな」

「それに先ほど、お主は妾に怒っていたではないか。噓つき人間なのじゃ!」

「コンちゃんー、それはちがうよー?歩はいじわるするけどー、うそはつかないよー(・ω・´*)」

おぉ。意外なところから助け舟がきた。

「どういうことなのじゃ?」

「悪いことをしたら怒る。それだけだ。悪いことをしていないなら、アテナだけには意地悪するけど怒らない」

「いやあああああああああああ!いじわるしないでええええええええええ(´;ω;`)」

意地悪されている時のアテナはまさに神のようだ。

アテナかわいいよアテナ。

「.....そ、そうか。しかし、それならば余計先ほどの一件は納得がいかぬ」

「なにがだ?」

先ほどの一件って.....俺がつねったことか?

「妾はなにも悪いことをしていないのじゃ!それなのになぜつねったのじゃ?」

「なぜって.....急にあんなことをしてきたからだろ」

「あんなこと?ただお主の嚢をっただけではないか?それに気持ちよかったであろう?」

言葉!言葉!しは包めって!こいつはストレートすぎるんだよ!.....た、確かに気持ちよかったけどさ。

「.....子供のくせにそういうことをするなって言ってんの」

「はぁ~。これだから貞は・・・。嚢をるぐらいで大げさなのじゃ。第一、子供扱いするでない」

「.....何わかったようなことを言ってんだよ。それにどう見たって妖狐は子供だろ」

「.....わかるに決まっておろう。そういう人間を妾は何人も見てきたのじゃからな」

.....え?

・・・。

み、見てきたってなに?この妖狐は何を言ってるの?

俺は一瞬思考が停止した。

そんな俺にはお構いなしに妖狐は言葉を続ける。

「先ほども言うたであろう。妾達奴隷は主人の言うことには絶対服従なのじゃ。

逆らうことなどできぬ。以前主人と一緒に風呂にったのも、妾に夜の伽をさせるためだからじゃ」

ちょ、ちょっと待て!

妖狐はまだ11歳だぞ!?日本ならまだ小學5年生あたりだぞ!?異世界ではそれが當たり前なのか!?

「.....そ、それはお前がいくつの時だ?合意の上か?」

俺はなにを聞いてんの!?それを聞いてどうするの!?

落ち著け!し落ち著くんだ!ヒーヒーフー。ヒーヒーフー。

「お主は何を聞いておるのだ?合意の上な訳なかろう。嫌に決まっておる。それでも逆らえぬのじゃ。

年は9の時だったような気がするのじゃ。あまり思い出したくない思い出だからよく覚えておらぬ」

9の時!?冗談だろ!?

そ、そう言えば、々な種族に手を出していたとか聞いたな。妖狐もその中の一人なのか・・・。

「わ、悪い。嫌なことを思い出させた」

「これも先ほど言うたが、妾はそのようなことを気するほどか弱い生きではないのじゃ」

妖狐の様子を伺うと、確かに問題なさそうに見える。

しも気丈に振舞っている様子がない。

これが11歳の子供か?

ものすごく嫌な目にあったのに、11歳でこれほど強くなれるものなのか?

見た目はく小さいのに、存在がとても大きくじる。

これが厳しい環境で生きて抜いてきたものの存在というものだろうか。

・・・。

俺は妖狐のあまりにも大きな存在に圧倒されていたが、それで逆に冷靜になることができた。

しかし冷靜になることで恐ろしい事実にも気づいてしまった。

.....いや、待て。妖狐はあの時なんて言っていた?『何人も』って言っていなかったか?

よく思い出せ!

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「わかるに決まっておろう。そういう人間を妾は何人も見てきたのじゃからな」

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確かにそう言っていた。どういうことだ?

・・・。

そして俺は一番最悪なケースを想像してしまった。

貴族ゆえにありえそうで、でも、一番考えたくないケースだ。

聞きたくない。聞きたくないが.....それでも確認せずにはいられなかった。

「.....さっき妖狐は何人もって言ってたよな?どういうことだ?」

「.....嫌なことを聞くのじゃな。まぁ昔のことだから今更よかろう」

どんなことを聞かれても平然としていたあの妖狐が、この質問だけには苦笑いをしていた。

「元主人は妾のなにが不満だったのかわからぬが、それでも飽きたのであろう」

.....飽きたってことはロリコンじゃない?そうなら、多分型が原因だったんじゃないかな?

俺が妖狐のを見て頷いていたら、妖狐の瞳が妖しくった気がする。

悍ましい殺気だ。これ以上バカなことを考えていたら危険な気がする。

「妾をゴミでも捨てるかのように、家臣と言うか分が下の者に投げ捨てたのじゃ。

その後の妾は酷いものじゃ。様々な人間のみものになった」

.....妖狐になんてことをしやがる!バカ貴族はぶっ殺してやる!

.....あっ。もう死んでいるか。

日本にいた時、そんなクズ貴族が出てくる小説を読んだことがある。

でもまさか、実際にそんな酷い目に合う人と遭遇するとはほども思っていなかった。

「笑えるであろう?伝説にも謳われる一族である妖狐族が今ではこの有様なのじゃ」

.....いやいや!全然笑えないから!自ネタにしても重すぎるから!

それに妖狐がよく言う、伝説のなんたらかんたらってのもよくわからない。

興味がないというか、聞くと関わり合いになりそうだから聞きたくない。

それに・・・

妖狐はそれを一族の誇りにしているみたいだから、それを貶すような真似はしたくない。

「ただ不幸中の幸いは、そんな酷い環境だったにも関わらず一度も孕まなかったことじゃな」

.....これはその通りだよな。仮にお赤飯的なものがきていなくても絶対じゃないだろうし。

・・・。

ある程度は想像していたが、それでも想像以上だった。

日本でなんの不自由もなく育ち、普通に學び、普通に働き、普通に生きてきた俺とは人生の重みがまるで違う。

そして妖狐の年の割に不釣り合いな妖艶な妖しさと、どこで覚えてきたのか不明な絶妙な儀。

これらの原因が全てわかった。

妖狐からすれば、風呂場での一件も善悪を越えたところで培ってきた一種の処世みたいなものなんだろう。

もしかしたら俺に所有されたがっていたし、無意識下で俺の顔を伺っていたのかもしれない。

「では改めて問おう。妾の境遇を知った上で、どうして先ほど怒ったのじゃ?」

「・・・」

仮に俺の考えが正しいとするならば、妖狐からしてみれば悪い自覚はきっとないのだろう。

「・・・?聞いておるのか?」

「・・・」

でもそれでも.....本當にこれでいいのだろうか?これでは妖狐がかわいそうではないだろうか。

「・・・?人間の、こやつは一どうしたのじゃ?うんともすんとも言わぬぞ?」

「・・・」

新しい主人に仕えるたびに顔を伺って、時にはまない仕掛けもする。

妖狐はまだいたいけなだぞ?そんなことをしなければ生きていけないなんてかわいそうだろ!

「んー(。´・ω・)?このしんけんな表はー、コンちゃんのおっぱいをみてるんだよー!

ほらー、歩はおっぱいすきだからねー!」

.....アテナの推察は全く役に立たない。てか、アテナは普段俺をどんな目で見てるんだよ!

「.....こやつは本當にどうしようもないな。

人が真剣な話をしておる時にを見て鼻をばすなど言語道斷なのじゃ!」

.....妖狐も信じるなよ!てか、妖狐ので鼻の下ばさないし!どうせばすならアテナの見てばすし!

「妾に見惚れるのは仕方ないとしても、いい加減口をきかんか」

「・・・」

話が逸れた。

かわいそうな境遇ではあるが、妖狐は今までの境遇を同してほしいとはきっと思っていないだろう。

それは妖狐の態度を見ていればよくわかる。奴隷なのに、強く、気高く、たくましく生きている。

妖狐は妖狐なりに過去を乗り越え、今の在り方を見付けたのだろうから。

「.....本當にいい加減にせんと、さすがの妾も怒るのじゃ」

そんな妖狐に俺ができることと言えば・・・

───ぽふっ。ぽんぽん

「!?」

また、突然頭をぽんぽんされた妖狐は一瞬をビクつかせた。

「な、なにをする!?」

「今までよく頑張ったな。でもこれからはそんなことをしなくても大丈夫だ」

「はぁ?お主は何を言っておるのじゃ?」

「俺は妖狐にエッチなことはしない。だから安心しろ」

「.....妾に魅力がないと?」

「魅力うんぬんの問題じゃない。俺は無理矢理、嫌がる妖狐にエッチなことをしないだけだ。

だから妖狐も俺にそんなことをしなくてもいいんだぞ?」

そう俺が出した答えは、今までの妖狐の生き様を否定しないこと。

そして、妖狐に無理矢理迫ってエッチなことをしないと明言することで安心させることだ。

「.....お主はなにを自惚れておる。妾がお主など相手にする訳がなかろう。寢言は寢てから言うがよい」

「自惚れてもいないし、寢言でもないぞ?エッチなことだけじゃない。俺は妖狐が嫌がることは一切しない」

「.....されても抵抗するだけじゃ。お主は妾の主人ではないのだからな!」

「主人であろうとなかろうと関係ない。俺は妖狐の嫌がることは一切しないつもりだ。それだけわかってもらえればいい」

「.....く、口でならなんとも言えるのじゃ。そこまで言うのなら誓えるのか?神に噓偽りでないと誓えるのか?」

神?この世界の神ってアテナだよな?

アテナに誓っても、その神が誓いを忘れそうなんだが?それでもいいのか?

「いいぞ。いくらでも誓ってやる」

「そんな簡単に言うがの.....誓いを破れば神罰が下るのじゃぞ!本當によいのか!?」

「(本當に神罰下すのか?)」

「(んー?しないよー?めんどくさいしー(・ω・´*))」

.....ですよねー。わかってた。

妖狐の言ってる神罰ってのは、必然の出來事がたまたま起きただけだろう。

でもここでは、妖狐を安心させるために一芝居打つ必要があるだろう。

人間に不信を抱いている妖狐だ。大袈裟なぐらいがちょうどいい。

「構わないぞ。俺は神を恐れない」

「!!?お、お主、正気か!?神罰が怖くはないのか!?」

「そんなもん、ちっとも怖くない」

「神罰なんてしないけどー、ちょっとはこわがれーヽ(`Д´#)ノ」

アテナは黙れ。

今は妖狐のターンだ。邪魔をするな!

「.....か、神を恐れぬとは呆れた人間なのじゃ。では問おう。神を恐れぬお主は何を恐れる?」

「俺が恐れるのは妖狐から笑顔が失われることだ。

妖狐がこれで笑顔でいてくれるなら、誓いだろうがなんだろうが何でもするつもりだ。

だから今ここで神に誓ってやる。俺は妖狐が嫌がることは一切しない。主人であろうとなかろうとだ」

「ひ、ひ、ひゃあああああ!お、お、お客さんすごいこと言ってましゅ!ね、ねつ、熱烈な告白でしゅ!」

すいません。ナイトさんも黙っててください。

今は妖狐のターンなんです。じゃま・・・なんだって!?熱烈な告白だと!?

「!!?」

振り向くと、妖狐がなんとも言えないような驚きの顔をしている。

大袈裟に芝居をするつもりが、やり過ぎたようだ。

・・・。

しばらくして、妖狐が口を開いた。

「.....ふ、ふん!に、人間の言うことなど到底信じられないのじゃ!」

そう言うと、この話はこれで終わりだと言わんばかりに妖狐はそっぽを向いてしまった。

耳を真っ赤に染めつつ、俺の腕を細く小さな腕で絡めてきながら・・・。

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後書き

次回、アテナと妖狐の意外な事実!

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今日のひとこま

~妖狐のうっかり~

「妖狐の尾のもふもふ合は最高だよな」

「當然であろう。そのへんの獣人とは質が違うのじゃ、質が!」

的にどう違うんだ?」

「.....そ、そんなこと、お主が知る必要はないのじゃ!」

的にはなにもないのか・・・。

「気になっているんだが・・・」

「なななんじゃ!?わ、妾にも心の準備と言うものがあるのじゃ!

ああ焦るでない!お、お主は優しいが、それでも妾は人間を・・・」

「なんの話だ?俺は妖狐の耳が気になっているんだが?」

「.....へ?みみ?」

「そう。耳。耳はなんでらせてくれないんだ?」

「.....ちっ。お主になど一生らせてやらぬのじゃ!」

「一生!?しかもなにげに今舌打ちしたよね!?なんで!?」

「.....お主には言ってもわからないであろう。言うだけ無駄なのじゃ」

ひどくね!?さすがに言ってくれたらわかると思うんだが?

「それで?なんで耳はダメなんだ?」

「獣人族の多くで耳は特別なものとされておる。耳をる行為はかなりの接近を許すからな。

だから耳は特別な間柄のものにしかることを許さぬのじゃ。妖狐族もそうであるぞ?

種族の中には生涯この人と決めたものにしからせないという種族もあるぐらいなのじゃ」

「なるほど。名に近いものなのか」

「ふむ。似て非なるものじゃな。獣人にも名前があって、ちゃんと名はあるのじゃ。

対して耳はどちらかと言うと主従関係に近いもので、相手に対して屈服の意味をすのじゃ」

なるほど。名と耳にはそういう違いがあるのか。となるとなかなからせてもらえないだろうな。

「.....あれ?獣人にも名前があるのか?」

「當然であろう。奴隷と言っても生まれつき奴隷ではないのだからな。大概は捕まって奴隷となるのじゃ」

「いや、俺が聞きたいのは妖狐にも名前があるのかってことだ。お前出會った時にないとか言ってなかったか?」

「!!!」

「し、知らぬ!妾はなにも知らぬ!」

「あるんだな?あるんだよな?」

「妾は妖狐。名前はまだないのじゃ!」

「なんで夏目漱石!?お前は貓か!」

いつか必ず聞き出してやるぞ!覚悟しろよ妖狐!

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